ハヤカワ五味の原点はロリィタへの情熱?衣装購入のために高校時代からビジネス開始
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ハヤカワ五味の原点はロリィタへの情熱?衣装購入のために高校時代からビジネス開始

Steenz(スティーンズ)

前回のインタビューでは、なにごとも「好きになる」ことが大切だと教えてくれたハヤカワ五味さん(26)。続く第2回は、「10代のころに出会って、人生が変えてくれた」と話す、コスプレ、ロリィタファッションについて教えていただいた。

高校時代の居場所はコスプレコミュニティ

ハヤカワさんと言えば、起業家という顔の他に、“コスプレ好き”という顔でも知られている。高校時代からコスプレイヤーとして活動していたというが、始めたきっかけは?

「生まれが古本の街、神保町で。幼いころからいろんな漫画とかサブカルチャーに触れる機会がたくさんあったせいか、中学生になったころにはいつの間にかアニメやコスプレに興味を持っていました。

ちなみに、コスプレというと、露出度の高い服を着て男性に写真を撮られるシーンを思い浮かべる方もいるかもしれませんが、私の場合は好きなキャラの衣装やメイクで変身して、スタジオやイベントなどで撮影していた感じです」

高校時代は部活で部長になるなど、学内での活動も充実していたハヤカワさんだが、別の居場所も持っていた。

メインの居場所と感じてたのは、SNSで繋がった、趣味のコスプレコミュニティでした。当時はまだmixiが日本で広まったころだったから、SNSで出会うことがタブー視されていたんですけど……。

でもコスプレイヤーって、1対1で会うんじゃなくて、6〜7人くらいで集まって写真を撮り合う文化があったし、女性も多かったんで、自分のなかではいけないことだとも、危ないことだとも思わなかった。単純に、同じ趣味の人と会いたいって気持ちが強くて、動いてました」

こうして学外のコミュニティにも所属したことで、特別な経験もできたと語る。

「コスプレ界隈は今でこそ学生さんも多いですが、当時は圧倒的に社会人の方が多くて。高校生だった私にも平等に、とても優しくしてもらっていたと思います。その後、アニメやゲームのキャラクターからロリィタファッションへと移行していったら、年齢の近い友達も増えていきましたけど。

もともとコミュニケーション力があるタイプではなかったんですけど、趣味の話で世代を超えていろんな人と交流しているうちに、会話力がついたなと感じます」

ロリィタ服を買うために、商才が目覚める

現在も「纏う哲学」をキーワードに掲げて仕事をするハヤカワさん。この言葉の原点は、10代でハマったロリィタファッションにある。

「人の印象って、見た目に左右される部分が大きくて、洋服はその重要な役割を担ってます。ロリィタファッションって、可愛いだけじゃなくて、スカートとか体積が大きくて、強くなった気がするんですよ。ドラクエの装備みたいに(笑)。

纏うことで、自分自身を肯定できる。服自体じゃなくて、そのような武装機能だったり、ドールファッションやビジュアル系バンドの歴史も含めて、ロリィタファッションを好きになったんです」

しかしロリィタファッションは、初心者がゼロから一式そろえるとなると、10万円以上かかることも珍しくない。お小遣いもなく、校則でアルバイトも禁止という環境で、ハヤカワさんの商才が目覚めた。

「安いロリィタアイテムを探すために、フリマサイトやオークションサイトを頻繁にチェックしていたんです。中国製のウィッグとか、買ってみると、安いのに意外と使えるものが多くて。けど、全然売れてないことに気付いて。

なんで売れないんだろうって理由を考えたら、商品写真の画質が悪かったり、説明がほとんど書かれてなかったり。そこで自分で見つけたアイテムを身銭切って購入し、自分をモデルにして撮り直し、商品の詳細を丁寧に説明して別サイトで出品したら、高校生にとってはいい値段で売れたんです。

お金を稼ぎたいっていう気持ちはまったくなくて、『とにかくロリィタファッションを買いたい!』って気持ちで、必死でやっていました

さらに、ロリィタファッション好きが高じて、服づくりも独学で挑んだハヤカワさん。高校生にして、オリジナル商品「キリトリ線ストッキング」を開発し、デザインフェスタにも出店した。

『キリトリ線ストッキング』は、その名のとおり、切り取り線がプリントされたストッキング。ロリィタブランドの靴下って、1足3000円くらいして簡単に買えないんで、自分で作ってみたら、それが好評で。

ちなみに当時は『アメブロ』でブログを書いていて、自分のつくったものやロリィタのコーディネートを発信してたんですけど、ブログ村というブログランキングのロリータファッションジャンルでは、だいたい10位以内に入ってました」

「何者かにならなければ」と思わず、自分らしい選択を

ロリィタファッションへの情熱がゆえに経験できたお小遣い稼ぎや商品開発が、いまの仕事に大きくつながっているハヤカワさん。常識にとらわれず、10代のころからさまざまなチャレンジをしてきた立場から、いまの10代はどう見えるのだろうか?

「選択肢が増えていていいなって思います。『何かやりたい』となったとき、すごく簡単にチャレンジできる環境がある。知る手段や、ツールも多くて、すごく羨ましい。いま私が10代だったら、Blenderとか使って、3DCGを極めてるだろうな、とか思います。それでロリィタファッションにせよ、もっとつくれただろうなって」

どこまでも「やりたいことのために動く」という姿勢がブレないハヤカワさん。選択肢の多いいまの10代に向けて、こんなアドバイスもくれた。

10代のころって『早く、誰か何者にならなきゃ』って考えがちだと思うんですけど、実際に何者かになっている人って、だいたいそういうこと考えてないことが多い気がします。

SNSがあるから、活躍する同世代の情報も目に入ってきやすくて、焦る人も多いと思うんですけど、すぐに結果を出すことよりも、いま自分が好きなことややりたいこと、やってみたいことを、やり切ったほうが絶対いい。10代で結果が出なくても、20代、30代になったときに、そういう経験があることが、大きな強みになっていくはずだから」

大好きなロリィタファッションを纏いたい、というピュアな思いから生まれた経験を話してくれたハヤカワさん。最終回となる次回は、10代にとって人生の大きな決断のひとつである、進路選択について聞いてみました。(第3回に続く)

ハヤカワ五味プロフィール

はやかわごみ●1995年8月22日生まれ。ランジェリーブランド「feast」、ワンピースブランド「ダブルチャカ」、ラフォーレ原宿のLAVISHOPなどを運営している、株式会社ウツワ / 株式会社ILLUMINATEの代表取締役。

Photo:Aoi
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh


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