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思い出も、服も、音楽も…大切な人たちとのシェアを楽しむバイリンガル・インフルエンサー【Shizuku・19歳】

思い出も、服も、音楽も…大切な人たちとのシェアを楽しむバイリンガル・インフルエンサー【Shizuku・19歳】

「気になる10代名鑑」18人目は、インドネシアと日本での居住経験を持つ、バイリンガル高校生のShizukuさん(19)。現在は都内のインターナショナルスクールに通いながら、友達との何気ない日常を発信。TikTokのフォロワーは2.8万人で、ファッションや音楽のセンスに惹かれるフォロワーも多い。今回は、海外にいたからこそわかる、日本のいいところや課題、そして彼女自身のことについて伺いました。

■Shizukuを知る10の質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「東京都出身、19歳。今はインターナショナルスクールに通っていて、海外大学への進学を目指して勉強中です。コロナ前まで、父の仕事の都合で7年間、ずっとインドネシアに住んでいました。

2年ぐらい前かな、まだインドネシアにいたころ、流行に乗って、友達と遊んでいる動画をTikTokに投稿したら、それがたまたまバズって。でも私の投稿って本当に普通で、友達との日常とか、載せたいものを載せたいときに載せているだけです」

https://www.tiktok.com/@sh1zk/video/6793326600554351874?is_copy_url=0&is_from_webapp=v1&sender_device=pc&sender_web_id=6994849127122617858

Q2. インドネシアの生活はどうでした?

「インドネシアに住んでいたときは、東南アジア最大級のインターナショナルスクールに通っていました。はじめの2年間はみんなとコミュニケーションをとるために、必死に英語を勉強しました。会話についていけないこともしょっちゅうで、つらかったです。でも、喋れないことで『いじめられるかな』って不安になったときもあったんですけど、みんなやさしくて、まったくそんなことはありませんでした。

学校はとってもグローバル。学年に200人ぐらい生徒がいて、同級生は韓国、中国、ヨーロッパ、中東…本当に世界中から来ていました。おかげでいろんな文化のこと知ることができたし、これから、世界中どこに行っても、ひとりくらい知り合いがいるんじゃないかなって思っています(笑)」

Q3. 印象深い出来事や思い出は?

「インドネシアって多宗教国家で、日常の中にイスラム教、キリスト教、ヒンドゥー教とか、いろんな宗教が溶け込んでいるんです。同級生でイスラム教の子とかもいたので、ラマダン(断食)を目の当たりにしたり、犠牲祭っていう動物をいけにえにして捧げる行事を見たり。そういう経験を通して、お肉を食べることのありがたさを感じました」

Q4. 日本の良いところは?

「日本って、ホントにごはんがおいしいし、キレイだし、交通とか何もかも便利だなって、帰ってきてから改めて思いました。インドネシアも少しずつ便利になってきているんですけど、『電車は危ないから乗らないほうがいいよ』って言われていたし、平気でゴミをポイ捨てするし。

よく海外の人も言うけど、日本の街のキレイさは本当にすごいなって思います」

Q5. 逆に、もっとこうなったらいいなと思うことはありますか?

「日本には確かにすごいところがいっぱいあるけど、同時に、マイノリティーに対しての扱いが不十分だったり、女性軽視だったりする面が、まだまだ残っていると思います。いま通っているインターナショナルスクールが女子校なので、女性のキャリアとかについて、授業で考える機会も多くて、特にそう感じるのかもしれません。偏見がなくなって、誰もが生きやすい社会になってほしいです」

Q6. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?

「コロナ禍で出かける時間が少なくなったので、本を読み始めました。最近読んでいるのは筒井康隆さんの『残像に口紅を』。言葉遊びが面白くて、すっかりハマっています。

小さいころは、book worm(※いつも本を読んでいる人のこと)だったけど、中学生くらいになってスマホを持ったら。まったく読まなくなってしまったんです。でも久しぶりに読むと、本だからこそ感じられる温もりがあるなと思って。これを機に、また本を読み続けたいなって思っています」

Q7. 時間があるときは、どんなことをして過ごしますか?

「よく音楽を聴いています。『帰国子女だから洋楽しか聴かない』って思われがちなんですが、邦楽もK-POPも、なんでも聴きます。藤井風さんとか、土岐麻子さんの『美しい顔』がお気に入り。プレイリストをそのときの気分に合わせて作るんですが、最近、友達にプレイリストを褒められることが増えてすごく嬉しいです」

https://open.spotify.com/playlist/5Ao9phsncF3l88xFg7YkCd?si=50fa36c02f124370

 

 

Q8. あなたの「宝物」を教えてください。

「祖母と母から譲り受けた、おさがりのアクセサリーです。祖母から直接もらったものもありますが、大体は母が祖母からもらって、今度はそれが私にまわってくることが多いかな。リングやネックレス、ブレスレットなど、祖母が身につけていたものが母に下りて、それを私が受け継げることがすごく嬉しい。お気に入りのものをシェアできるって素敵なことだなと思っています」

Q9. 今後の展望・将来の夢は?

「壮大な夢ですけど、VOGUEとか、雑誌の会社で働いてみたいなって思っています。小さいころ、『プラダを着た悪魔』を見て、かっこいい!と思って。英語と日本語が喋れるのが武器なので、それを活かせたらいいなと考えています。

あとはTikTokやInstagramで発信する楽しさも知ったし、インフルエンサーやモデル活動にも少し興味があるので、機会があればチャレンジしてみたいです」

Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。

「SNSは私たち10代にとって欠かせないツールだと思うけど、世界ってスマホの中だけじゃない。画面の中の世界は、完璧なものばかりが写っていることが多いし。

だから、画面の中の世界だけに捉われず、比較して『自分は劣っている』と思わず、あくまでも、インスピレーションとしてみることを忘れないように。自分らしさを大切にしましょう」

■Shizukuの今日のファッション

ライダースジャケット・パンツ/父のおさがり ブーツ/Dr.Martins(古着) アクセサリー/祖母と母のおさがり 

「昔はファストファッションが多かったんですが、最近は母や父から服を譲ってもらうことが増えました。ふたりの妹たちと服をシェアすることも多いです」

■ShizukuのSNS

★Instagram

Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya
Edit:Takeshi Koh

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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