interfm(TOKYO:89.7MHz)で放送中のラジオ番組「CLUB CEO」(毎週日曜日6:30〜7:00)。ビジネスの第一線で活躍する経営者をゲストに迎え、その事業内容に迫りつつ、新しい価値観をもつZ世代たちと対話をしながら、これからの社会や経営について一緒に考え学んでいくラジオプログラムです。
この番組に登場するZ世代は、以前、「気になる10代名鑑」に登場してくれた10代の方々。Steenzでは、番組を聞き逃してしまった人たちへのテキストコンテンツと、放送にはのらなかった独自のスピンオフコンテンツを展開していきます。
先週に引き続き、ゲスト経営者は花キューピット株式会社代表取締役社長、𠮷川登さん
五十嵐:先週に引き続き、花キューピット株式会社代表取締役社長、𠮷川登さんをゲストに迎えています。またZ世代からは、国際基督教大学教養学部2年生の田代葵さんと、東京学芸大学附属国際中等教育学校の桶谷圭吾さんにお越しいただきました。
積極的にアクションを起こすZ世代
五十嵐:今週の主役は、Z世代のおふたり、田代さんと桶谷さんです。まずは桶谷さんですが、Gaiaxさんがやっているスタートアップスタジオでインターンをされつつ、現在は、現在地から空いているお店がすぐに見つけられるアプリ「あいてる?」の事業責任者を務めているんですよね? 2004年生まれということは、いま17歳ですか?
桶谷:はい。そうです。
五十嵐:それで事業責任者をやられているんですね。このアプリは本当にあるアプリなんですか?
桶谷:はい。App StoreとGoogle Playの両方からダウンロードできます。
五十嵐:ちなみに事業責任者というのはどんなことをされているんですか?
桶谷:この「あいてる?」というサービスは、Gaiaxの技術のエンジニアの方とふたりで運営させていただいているんですが、アプリを作るのはその方にお願いして、僕は営業に行ったり、ユーザーを獲得するようなアクションを起こしたりと、事業自体の運営をしています。
五十嵐:営業というのは、どこに行くことになるんですか?
桶谷:主に飲食店向けのサービスなので、大手飲食店の社長の方などに、SNSでDMしてコンタクトを取って、実際に会ってサービスについていろいろ話していくみたいなことを行っています。
五十嵐:𠮷川社長、これについて、率直なところ、どう思われますか?
𠮷川:Gaiaxさんもすごい考えながらやっていらっしゃるんだなと。Z世代を事業責任者として置かれているというのは正解だと思いますね。大手の飲食店のオーナーや社長も、17歳の事業責任者からなら、話を聞きたくなりますよね。
桶谷:まさに今おっしゃっていただいたように、「17歳で頑張っているから」って言っていただいて、サービスを導入してくださる企業の社長さんがほとんどです。
五十嵐:なるほど。一方、田代葵さんはICUの2年生で、模擬国連、国際連合の研究会に所属しているんですね。そこでは具体的にどんなことをしているんですか?
田代:全国に国際連合の研究会があるのですが、私は国立研究会というところに所属しています。サークルみたいな形で、2か月に1回くらいの頻度で会議が開催されて、大使として、自国の利益のために交渉したりとか、ほかの国と議論したりしています。
会議に参加するスタッフひとりひとりにひとつの国が割り与えられて、その国の大使として、国のステータスや、経済状況などを研究しています。
「花は人を笑顔にする」花が秘める可能性を信じて
五十嵐:グローバルな活動ですね。今回はそんなふたりに切り込んだ話をお伺いしたいのですが、まずは桶谷さん。先週花キューピットの事業内容を聞いて、どう感じましたか?
桶谷:どうしても、お花を届けている間の実店舗の営業利益がなくなってしまうっていう問題があると思うんです。だから、このコロナ禍に一気に広がった『Uber Eats』などのデリバリーサービスと、花キューピットの事業をうまくつなげて、お花をデリバリーしてもらう、みたいなことを思いつきました。
𠮷川:まったくそのとおりです。でも、デリバリーサービス側にけっこうな手数料を取られてしまうので、なかなかビジネスとしては成立しにくい。我々もUber Eatsのようなビジネスモデルを参考に、その問題をどう乗り越えるか考える必要があるなと思っております。
五十嵐:お花をUberの配達員が届けてくれるのもありかもしれないけど、お花屋さんが直接記念日に持ってきてくれるというのも、ひとつの付加価値のような気もします。田代さんはどう感じられますか?
田代:本当にそうですね。通常の配達になってしまうと、贈った側の感情とか温もりみたいなものが届きづらいかもしれません。お花屋さんが直接届けてくれるというのは、自分の想いも届けてくれる特別感がありますよね。
𠮷川:花キューピットは「こころにとどく」というのをキャッチフレーズしているんです。届けているのはお花ですが、贈る人の気持ちも届けています。ビジネス的にみると、お花屋さんの負担が大きいという問題ももちろんありますが、お届け先の近所のお花屋さんが届けるということは、ちゃんとしたお花を、きっちりとした接客で届けることで、そのお客さんが届けたお花屋さんの顧客になる。だからある意味、究極のマッチングにはなっているんですよね。
五十嵐:では田代さん。田代さんの世代は人とどんなものを贈り合ったりするんですか?
田代:アクセサリーやコスメが多いかなと思います。正直なところ、プレゼントとしてお花をあげることはほとんどないですね。
五十嵐:では、今回直接お話を伺ってみて、何か感じたことはありました?
田代:家族だったり、親友だったり、自分にとって特別な人へのプレゼントなら、お花を届けるのもアリだなって思いました。あとはインターネットで注文できる手軽さがすごく便利ですよね。
五十嵐:花キューピットさんのスローガンである「日本の社会を花で笑顔にする」というのを聞いて、現在高校3年生の桶谷さんはどう感じました?
桶谷:めちゃくちゃ共感できます。実際にお母さんに誕生日で初めて花をプレゼントしたとき、想像を越えるような笑顔が生まれた経験があって。掲げられているスローガンというのは、花がもたらす効果そのものだと感じます。
𠮷川:ありがたいですね。
五十嵐:実際、花キューピットさんのミッションを読ませていただくと、「花を通じて人を思いやる気持ち、心を大切に心豊かな社会を創り、社会に笑顔を増やします」と書いてあって、花を通じて世の中を明るい方向にしたい、という思いが詰まっていますよね。
𠮷川:そうですね。お花というのは、文化水準が高くて、経済が安定してないと楽しめないものだと思うんです。でも今のテレビを見ていると、世界ではお花どころか、『弾に当たらないようにどうするか』を考えて生きている人たちもいるわけなんです。コロナがあって、ウクライナとロシアの問題があって、世界は大変な状況ですが、街にお花がいっぱいあふれて、みんなが笑顔になれる世の中を、我々としては実現したいと思っています。
田代:確かに、いまは社会が混沌としていて、自分たちが楽しみにしていた大学生活だったり、友達と一緒に過ごす日常だったりがなくなったのを経験しました。私も含めて、多くの人が落ち込んだり、ストレスを抱えていると思います。そんなストレスのある社会でも、花を見て笑顔になる人はいます。花の力を感じますね。
桶谷:大きい規模での平和はかなえられなくても、ひとりひとりが心の中で「平和だな」と思えて、それが積もって山となって、大きい平和になるみたいなことを、花は実現してくれるんじゃないかなと思いました。
五十嵐:すごい。ここまで読み取ることができる企業理念もすごいなと思います。
𠮷川:ありがとうございます。
CLUB CEOアフタートーク
Steenzだけの限定コンテンツとして、「CLUB CEO」の放送では聞けない、収録後のアフタートークを公開しています。放送とはひと味違う、Z世代のパーソナルな悩みや、活動に対するリアルな課題感を、ゲスト経営者にぶつけています。放送には乗せられない、ココだけの話が飛び出すかも!?
5月8日放送回のゲストCEOは、株式会社エアークローゼット代表取締役社長・天沼聰さん。現在、radikoでタイムフリーで聞くことができます
番組概要
番組名:CLUB CEO
放送局:interfm(TOKYO:89.7MHz)
放送日:毎週日曜日 AM6:30〜7:00
ナビゲーター:五十嵐彰(株式会社CMerTV代表取締役社長)
番組ホームページ:https://www.interfm.co.jp/clubceo