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テクノロジーで世界の可能性を拡張したい!バーチャルな時間軸をテーマにアプリ開発する高校生【青山柊太朗・18歳】

テクノロジーで世界の可能性を拡張したい!バーチャルな時間軸をテーマにアプリ開発する高校生【青山柊太朗・18歳】

「気になる10代名鑑」の39人目は、青山柊太朗さん(18)新しいオンライン授業プラットフォーム『Kineto(キネト)』の開発を、高校生にして手がけ、今後はさらなる学術探求のため、国内だけでなく、海外大学への進学も視野に入れています。研究への興味が尽きないという青山さんの思索的な脳内を覗いてみます。

■青山柊太朗を知る10の質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「青山柊太朗といいます。埼玉県在住で、群馬県の高校を、3月に卒業予定です。オンライン授業アプリ『Kineto(キネト)』の開発を行っています

Q2. 開発されたアプリ『Kineto』について教えてください。

「Kinetoは『生徒間の同時進行的なコミュニケーション』と『生徒それぞれのペースに合った学び』を両立させるための授業プラットフォームです。

 

オンライン授業は、おおまかにはリアルタイム形式とオンデマンド形式の2種類に分かれますが、前者のメリットが『授業と同時進行で生徒同士がコミュニケーションできる点』なのに対して、後者は『生徒それぞれが自分のペースで学べる点』があって。これを両立させようとするのが、このアプリです。

今は受験勉強に集中するために、開発は中断しているのですが、これから再開していこうと考えています」

Q3. アプリ開発をしようと思った理由は?

「元々、人間の能力を技術で拡張することに興味があって。以前から感じていた、オンライン授業に対する不満を元に、新しいシステムで、もっといい授業をつくれないかと思ったのがきっかけです。

実際にアプリにできたのは、プログラムの実験などを授業時間でやらせてもらえたり、協力してくれる先生がいたり……そういった環境のおかげでもありますね」

Q4. 開発を通して何か印象的なことはありましたか?

「『時間の同期』という言葉は、Kinetoを紹介するときにいまも使っている重要な表現なのですが、開発段階で、東京大学の稲見昌彦教授から助言していただいたキーワードなんです

『オンラインとオンデマンド』という具体的な話を抽象的に表現できているので、とても伝わりやすくて、面白いと感じています」

Q5. 日本・海外を問わず大学進学を視野に入れている理由は?

「国内にももちろん魅力的な大学があるので、出願中です。一方でアメリカの大学にも出願していて、その理由は、いわゆる、リベラルアーツ的な教育に魅力を感じたから。コンピューターサイエンスに限らず、いろいろな学問を横断的に学ぶことで、枠にとらわれない自由な発想ができるようになりたいと思っています。

さまざまな分野で知識を蓄えながら、各分野の異なる思考法を学べることもいい点だと思ってます」

Q6. 最近、ハマっているものは?

「『世界の霧』 という、訪れた場所が記録されていくアプリが好きで、みんなに紹介しています。霧がかかったマップ上で、ユーザーが訪れた場所の霧が晴れていく、というものなのですが、使ってみると、自分が住む地域でも訪れていない場所が多くあることに気づかされます。あえて遠回りをして、知らない道を通る楽しさを可視化されるのがおもしろいんですよね」

 

Q7. 生きる上で大切にしていることはありますか?

「『世界の霧』への関心と重なることですが、『見たことのないものを見に行き、新しい発見を楽しむ』っていう姿勢は、物理的な意味だけでなく、人生を楽しむうえでも大切なのかなと思っています。

目的のために何かをするというよりも、その目的に達するまでの過程で、さまざまな発見を得たいんです」

Q8. あなたの「宝物」を教えてください。

Scrapboxというドキュメント管理ツールがあるのですが、そこにまとめている、すべての資料や情報が宝物です。

元々、アカデミックな論文をわかりやすくまとめたり、整理したりするために使っていたんですけど、そのうち論文以外にも、日々の雑多な考えから好きなものの話まで、なにもかもScrapboxに書き込むようになったんです。僕の思考のほぼすべてが、その中にあるといってもいいくらいです(笑)」

Q9. 楽しさや、生きがいを感じるのはどんなときですか?

抽象的な思考を深めて、それをアプリのような具体物に落とし込む。このふたつの行程を行ったり来たりしているときが、いちばん楽しいなって感じます」

Q10.「社会がこうなるといい」と思うことはありますか?

「強いて言えば、Kinetoが目指す状態である『物理的時間に支配されない、効果的なバーチャルの時間』を実現できたらいいな、と思っています。

ただ、何かひとつの社会的事象に対して、『こう変わってほしい』と思うことは正直ほとんどなくて。その事象が起きている社会の状況は、どのように解釈できて、それをどう変化させると面白いだろうかという思考のほうが優先されるので。

面白さを追求した結果、社会にとってプラスになる何かが生まれたら、いちばんいいなと思います」

■青山柊太朗の今日のファッション

アウター/UNIQLO トップス・ボトムス/ZARA シューズ/ Vibram

「Vibramの5本指シューズは履き心地がよく、あまり人と被らないので気に入っています!」

■青山柊太朗のSNS

★twitter

 

 

Photo : Eri Miura
Text : Daiki Ido
Edit : Takeshi Koh

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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