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コーヒーかすから探究授業をもっと面白く。教育と食品ロスの掛け合わせで出張授業に取り組む高校生【ヤマグチアオイ・17歳】

コーヒーかすから探究授業をもっと面白く。教育と食品ロスの掛け合わせで出張授業に取り組む高校生【ヤマグチアオイ・17歳】

「気になる10代名鑑」1421人目は、ヤマグチアオイさん(17)。食で社会問題の解決を目指す団体に所属し、出張授業など教育を通じて食品ロスを考える機会をつくっています。コーヒー屋でのアルバイトと教育への関心がいまの活動につながっていると話すヤマグチさんに、活動をはじめたきっかけや大切にしていることについて詳しく聞きました。

ヤマグチアオイを知る5つの質問

Q1.プロフィールを教えてください。

「食に関する社会課題を解決することを目指す、一般社団法人GRAFに所属しています。わたしはコーヒーかすを取り扱う事業部に所属しながら、教育をメインに活動していて。現在は横浜国立大学教育学部附属特別支援学校で探究授業を担当しています。

授業は、地域などの身近な環境から食品ロスについて自ら考えられるようになることを目標にしていて。地域の商店街で聞き込みをおこなってもらい、ロスの実態を知ってもらったのちに、学校でコンポストを実践するというカリキュラムになっています。

過去には、わたしの扱いたかったテーマであるコーヒーかすを使って、アップサイクルの授業も実施しました。染料としてコーヒーかすを使用してコースターをつくったり、消臭剤として活用したりする方法を紹介して、制作から実際の販売までを授業として扱いましたね。コーヒーを飲んだことがない生徒も多くて。興味を持って触ってくれたり、みんなでコーヒーの匂いをかいだりして、五感を使って楽しんでくれました」

Q2.活動をはじめたきっかけは?

「もともと、教育に携わりたいという気持ちがあって。ペーパーテストのための勉強というよりは、探究型の授業のような、知識を探求していく方向に興味を持っていたんです。探究授業を受けているときに、この授業がもっと面白いものになったらいいのになと思ったことがきっかけのひとつです。

高校1年生のときからコーヒー屋さんでアルバイトをするようになって、コーヒーを抽出するときに出るかすの多さに気づき、そこから食の課題やアップサイクルに興味を持つようになりました。1日で10キログラム近いコーヒーかすを捨てていて、これを活かす方法がないのかなと考えるようになり、最終的にGRAFの活動に辿り着きました」

Q3.活動するうえで、大切にしていることは?

「これまでに普通科の中高生に授業をしたこともあるのですが、特別支援学校の授業準備と、それぞれ大切にしているポイントが違っていて。生徒の目を引く授業スライドっていうのが全然違うんです。

特別支援学校の子たちは、カラフルな色遣いや、いい点は赤色、悪い点は青色みたいな、視覚的な印象を重視しているイメージがあります。それに対して普通科では、おしゃれでスタイリッシュなデザインであるほうが印象がいい感じがしますね。

中学時代から得意だった美術やデザインのスキルを活かして、色味やレイアウトを試行錯誤しています。実は、絵画が好きなので、色彩検定の資格を取ったりもしていて。誰もが直感的に理解できるスライドにできるよう、工夫を凝らしています」

Q4.活動の中で、悩みがあれば教えてください。

「さきほど、誰もが理解できるスライドを目指していると話しましたが、生徒によって興味の幅や理解のスピードが異なることで悩むことはありますね。同じレベル感の漢字を、読める子もいれば読めない子もいます。そのほかに、当然ですが、自分のことをあまり喋らない子もいるので、そういう生徒に対してもどれぐらい授業を理解しているかとか、この分野に興味があるのかどうかを引き出せるかがポイントになってきますね。

わたしは、授業外のコミュニケーションこそ、大切にしたいなと思っていて。よく話してくれる子を入り口に、クラスメイトは何が好きなのかを聞いたり、『わたしも〇〇くんと仲良くなりたいんだよね』と言って、いっしょに話しかけに行ってもらったりしています。そこから得た情報で、少しでもみんなが分かりやすい授業やスライドを作ろうとしていますね」

Q5.将来の展望は?

「いまは特別支援級で活動しているので、今後は普通科であったり、食品に近い分野を扱う農業高校で活動を展開していきたいと思っています。横浜だけでなく、都内などにも活動範囲を広げていけるのが理想ですね。

将来は、どんなかたちであれ、教育に携わりたいと考えています。いまの活動を通じて、教員じゃない目線から教える勉強もすごく面白いなって思えたんです。カリキュラムがないので自由度が高いですし、いかに面白いって感じてもらえるかを考えることがめちゃくちゃ楽しくて。子どもたちが自分の可能性を広げられるような教育の機会を、社会にたくさんつくっていきたいです!」

ヤマグチアオイのプロフィール

年齢:17歳
出身地:東京都
所属:法政大学国際高等学校、 一般社団法人GRAF、 NPO法人volunteerplace、 学生団体soufflair
趣味:カフェや美術館にいること
特技:コーヒーを入れる
大切にしている言葉:The richness I achieve comes from nature, the source of my inspiration.

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Photo:Nanako Araie
Text:Yuzuki Nishikawa

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