
こんにちは。夏にバークリー音楽大学の短期プログラムに参加していた中西眞緒です。
今回は「Mao in Boston」最終回として、留学を通して学んだこと、そして現地で出会った大切な仲間についてお話しします。
留学を通して見えた“今の自分”と“これから”
わたしが参加したのは、世界中から音楽を志す学生が集う Berklee College of Music(バークリー音楽大学)のサマープログラム「Aspire: Five-Week Music Performance Intensive」。
音楽漬けの毎日を過ごしながら、実践的で刺激に満ちた授業と、豊富な演奏や音楽鑑賞の機会に恵まれ、とても充実した5週間でした。そんな環境の中で、自分の強みや課題、音楽家としての今の立ち位置に気づけたことは大きな収穫でした。
自分の音域や得意なジャンルなどを改めて客観的に捉える機会にもなり、”音楽家としての自分”を、少し立体的に理解できた気がします。

この夏に出会えた、かけがえのない友達
そして何より、この夏に出会えた大切な友達の存在が、私にとって一番の宝物になりました。

同じ「音楽」という情熱を追いかけているからこそ、言葉を超えてどこか心の奥底で通じ合える部分がありました。出会った全員と気が合うわけではなくても、大切に思い合える仲間と出会えたことは、本当に幸運です。
この夏、この場所で、世界中からいろんな背景を背負って集まった彼らと、何か一つでも違っていたら出会えていなかったかもしれないと思うと、この縁の尊さが胸に沁みます。

最終日、みんなとお別れする時はすごく悲しくて……。一生の別れではないと分かっていても、この夢のような時間が終わり、それぞれの生活に戻っていくと思うととても寂しく感じました。そして同時に、こうして海を越えて出会えたことへの感謝が溢れてきて、涙が止まりませんでした。

自分の情熱や信念を信じて歩いて行けば、同じ方向を向いた人たちと巡り会える––。今回の留学で得た大きな学びのひとつです。そして、この経験を与えてくれた家族にも心から感謝しています。
ボストンで得た学びを胸に
バークリーの環境は本当に魅力的で、「またここで学びたい」と心から思いました。同時に、今いるICUという環境の価値にも改めて気づくことができました。国際的な視点や多様な価値観に触れられるこの場所で、自分の世界をさらに広げていきたい。

その先で、音楽を軸に、広い世界の中で自分らしい豊かな人生を歩んでいきたいと思っています。これからも周りへの感謝を忘れず、自分が今まで歩んできた道のすべてを活かして、成長し続けていきます。

最後まで「Mao in Boston」を読んでいただき、本当にありがとうございました。
この連載が、音楽留学やボストンでの暮らしに興味のある方の小さなヒントや背中を押す材料になっていたらとても嬉しいです。そして、読んでくださった方の日常に、少しでも笑顔が生まれていたら幸いです。
またどこかで、新しい挑戦とともにお話しできたら。その日まで、See you again 🌟
中西眞緒のプロフィール
アメリカ生まれ静岡育ちの大学2年生。現在はバークリー音楽大学に留学中で、シンガーソングライターとしても活動している。






