
「気になる10代名鑑」の1135人目は、津谷凛司さん(16)。渋谷生まれ渋谷育ち、現在も渋谷にある高校に通う渋谷っ子で、渋谷をテーマにした手ぬぐいを販売しています。活動を通してビジネスの面白さを日々学ぶ津谷さんに、活動のきっかけや将来の展望を聞いてみました。
津谷凛司を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「『リアルビジネスコンテスト』の一環で、『しぶず』という模擬企業を立ち上げて、渋谷をテーマにしたデザインの手ぬぐいの販売をしています。
しぶずでは、広報を担当していて。おもに動画に出演する側で編集はメンバーがしてくれているんですけどね(笑)。あとは、対面販売の場所を探して、商業施設や企業にコンタクトを取る仕事も担当しています。
コンテスト選抜されて、30万円ほどの融資をもらったことから、ビジネスをスタートしました。ターゲットは主にインバウンドの外国人観光客で、『渋谷を一生の思い出に』してほしいという思いで活動しています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「以前『マイナビキャリア甲子園』というビジネスコンテストに出場したときに、スマートホームとホログラム技術をかけ合わせて自分の人生を豊かにしてくれる商品を提案したのですが、惜しくも準決勝で。それが悔しくも楽しかったんですね。
そのあと、学校の掲示板に貼ってあった『リアルビジネスコンテスト』の募集を見て、現代表と応募しました。渋谷に住みながら渋谷の学校に通っているので、その地元色を反映させつつ実用的な商品を考えたいと思い、結果手ぬぐいにたどりつきました。
ビジネスコンテストでは、企画から最終発表までたくさん準備をします。1回の最終発表で合否が決まるのですが、その達成感はビジネスコンテストならではだと思っていて。それがビジネスコンテストに挑戦する理由ですね」

Q3. 活動の中で、悩みがあれば教えてください。
「高校生だからこその応援もあれば、取引先にとって、高校生や模擬企業だからこその不安もあるのが悩みです。
法律や制限などが多く、『インボイス制度』や税金の話になると、『?』となってしまって。まだ詳しく知らないことが課題です。一方で、対面販売の場所を探している途中なのですが、売り込んだり契約したりする過程で、学びもたくさんありますね。
さらに、活動の中で代表やメンバーたちと意見をぶつけながら進めていくのですが、それもとても面白くて。ヒートアップする中で衝突することももちろんありますが、広い視野で見ればしぶずの方針が決まっていったりメンバー同士の仲が深まったり。話し合いの過程でメンバーの新しい一面を知ることもあって。それが、ビジネスの魅力だと思っています」

Q4. 影響を受けた人物は?
「いっしょに活動している、しぶずの代表です。
とりあえず挑戦するという姿勢で、尊敬している人のひとりです。何かひとつのことに力を注ぐことができない自分とは、正反対の性格だと感じていて。
ひとつのことに熱中するという取り組み方をかっこいいと感じると同時に、自分にはそれはできないだろうとも思います。だからこそ、彼のひたむきに頑張るところを、見習いたいですね」
Q5. 将来の展望は?
「しぶずとしては、まず多くの利益をあげることです。2025年11月9日に最終発表会があるので、そこまで手ぬぐいの販売を続けていきます。もともと環境や生物に興味があって、東大主催の『GSC』という研究者育成プログラムにも参加しているので、環境とビジネスを絡めた活動するのも面白そうだなと、ふわっと考えていて。
個人としては、自分の興味を追求していきたいですね。器用貧乏な自分に、『一旦その道を外れてみたら?』とアドバイスしたいです。例えば一人旅のような覚悟が必要そうなことを、何かひとつ深くやってみたいんです。最初の一歩を踏み出すのが難しいので、まだまだ悩み中ですが、そんなことを考えています」

津谷凛司のプロフィール
年齢:16歳
出身地:東京都渋谷区
所属:渋谷教育学園渋谷高等学校、高校生企業「しぶず」
趣味:釣り、アウトドア全般
特技:速読
大切にしている言葉:また一興
津谷凛司のSNS
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Photo:Nanako Araie
Text:Haru Ninagawa






