
「気になる10代名鑑」の1077人目は、璃乃さん(17)。2024年度のアプリ甲子園にて、思い出に音楽を添えて場所の保存ができるアプリ「mappy」を開発し、見事優勝した高校生です。幼い頃から「考えること」を大切にしてきたという璃乃さんに、アプリ甲子園での思い出や最近の創作テーマである「自己理解」について、詳しく話を聞きました。
璃乃を知るための5つの質問
Q1.いま、いちばん力を入れている活動は?
「iOSのアプリ開発を勉強していて、昨年のアプリ甲子園では、『mappy』というアプリを開発し、優勝することができました!
mappyは、場所と思い出をつなぐSNSです。大切な思い出を、写真や音楽、場所で記録し、メッセージを付けて友達に共有できるというものです。この発想は、自分が転校するとき、友達からもらった手紙に音楽がついていたことで、心を動かされたという記憶が出発点になっています。
もともと人の感情や記憶のような、かたちのないものに惹かれるんです。それらを目に見えるかたちにすることで、ユーザーの日常に彩りをもたらしたいという思いがあって。
日常にある小さな幸せをかたちに残すということをテーマに、アプリ開発をしています」
私が開発していた「mappy」がAppStoreにリリースされました!
思い出に音楽を添えて場所に保存できるアプリです🎶🫧
iPhoneユーザーの方はぜひインストールして下さい!
高評価&レビュー待ってます👍🏻
ぜひ #mappy で拡散して下さい!!!!!↓ インストール ↓https://t.co/JGOvdlkSvW pic.twitter.com/u0AIEujSNy
— 璃乃 (@rino7tech) October 18, 2024
Q2.活動を始めたきっかけは?
「母の影響で、0歳のころからマウスを握っていたり、初代iPhoneがおもちゃだったりというような、デジタルデバイスが身近にある環境で育ちました。プログラミングに触れたのも母がきっかけです。
初めてプログラミング教室に行ったとき、すごく明るい雰囲気で、ワイワイしていて、素直に楽しそうだなと思ったのを覚えています。教室に通い始めたころはゲーム開発のコースだったのですが、次第にiOSアプリの開発のほうが向いているんじゃないかと思うようになって、コースを変えて。
ゲームとアプリとでは開発をするときに使う言語も違うし、デザインをするときの方向性も全く変わるんですが、新しいことを勉強できるのがとにかく面白かったですね」
Q3.活動をしている中で、印象的だった出来事は?
「アプリ甲子園で優勝したことです。
プログラミングに触れてからいままで、ずっと楽しんではいますが、アプリ甲子園への挑戦は苦しさもありました。mappyは思いつくまでにも時間がかかりましたし、構想が出来上がってからも立ち止まりの連続でしたね。制作の途中で、自己満足のアプリになっているのではないかと思い悩むこともありました。
でもプログラミング教室のメンターや先輩にフィードバックをもらいながら、作り、考えることを繰り返して、最終的にアプリ甲子園での優勝にたどり着けたことで、自分のアプリは人のためになっているんだという自信に繋がったなと思います。
でもそれだけじゃなくて、試行錯誤を繰り返すなかで、身の回りの課題を見つけ、それを前にきちんと『考えること』でその課題を解決することの楽しさに気づきました。こういった学びは、いまの制作のアイデアにも活きていますし、自分の将来を見据えるうえでも大切な視点を得られたと思います」
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Q4.活動をするうえで、大切にしていることは?
「『感情』にずっと目を向けています。どんな要素があれば、ひとの心を動かせるだろう、感情が生まれるんだろうということを考えながらアプリ開発をしています。
最近は自己理解にも強く興味を持っています。昔から母といっしょに、自分って何だろう、人生って何だろうというような答えの出ない議論をすることが多かったんです。そういう議論で養った、自分と向き合って考える力が活動の根幹にあると思っています。
あとは、大学進学について友だちと話をすると、『この学部は勉強が多そうで嫌だから、ここにしよう』みたいに消極的に将来を考える子が多く居て……。そういった会話を聞いていると、なんとなくもったいないなという気持ちになったんです。
どうしてそれが嫌なのか、そもそもなんで大学に行きたいのか、と自分と向き合って考えたほうが未来につながるし、納得できる人生になっていくのではと感じました。いままで焦点を当ててきた『感情』に加えて、今後は『自己理解』もテーマに据えたいです」
Q5.将来の展望は?
「まずは、プログラミングやアプリ開発に対する難しそうというイメージを変えていきたいです。
アプリ甲子園で優勝してから、『プログラミングができる高校生』としてメディアで紹介していただけるんですが、実はプログラミングの勉強を始めてから優勝まで、時間の経過は半年ほどなんです。わたしがそうだったように、最初の一歩を踏み出すことで大きな成果になりうるということを多くのひとに知ってほしいと思います。
こういったプログラミングに対する意識変革に加えて、自分の創作のテーマでもある『自己理解』の支援を新しいかたちでしていきたいとも思っています。
わたしは、『考えること』の大切さと面白さを母から学んできて、それが自分の力になっていると感じるし、そういった教育がもっと広まってほしいと考えていて。ただ、こういった教育を誰もが受けれるわけではないというのもまた事実で、そういう時に役に立つのがアプリやロボットなど、ITという存在なんじゃないかなと思うんです。
こちらも模索段階なのですが、大学ではこうしたテーマに向けて心理学を学びたいと思っていて。技術的なスキルの幅を広げて、自己理解の支援を行えるツールの開発に取り組みたいです」
6月21日(土) 20:00〜 NHK 「沼にハマってきいてみた」 に出演します💫
ぜひみてください🎶
ぬっしーかわいかった😻#NHK沼#沼にハマってきいてみた #沼ハマ https://t.co/l0gsTRIzXp pic.twitter.com/eXYqIfynGz
— 璃乃 (@rino7tech) June 16, 2025
璃乃のプロフィール
年齢:17歳
出身地:大阪府大阪市
所属:Life is Tech !
趣味:バトントワリング、ダンス、音楽を聴くこと
特技:アプリ開発、デザイン
大切にしている言葉:You are you, I’m me
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こちら登壇させていただきます!
このような機会をいただけてとても嬉しいです、!🥹はじめてのピッチで今からとても緊張しているのですが、全力で頑張ります❤️🔥
7/30(水)14:05 〜です!ぜひ現地でお聞きください🫧
オンラインでもあるので遠方の方もぜひ! https://t.co/m03hh4J2SA— 璃乃 (@rino7tech) June 9, 2025
Photo:Nanako Araie
Text:Manami Tanaka