タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「いま気になっているニュース」について。国内のみならず、国外のニュースまでもが溢れている昨今。いまを生きる10代は、どんなニュースに興味関心をもっているのでしょう。最近、気になった時事問題について4人のティーンに聞いてみました。
1. 髙橋由衣さん「トランプ大統領の銃撃事件。今後の展開が気になります」
16歳。公民館を活用して、子ども食堂や学びの場といった、コミュニケーションが生まれる場所をつくれるよう活動中。
「トランプ前大統領の銃撃事件が印象に残っています。注目が集まっている大統領選挙の真っ只中に起きた事件だったので、誰が何のために銃撃を行ったのかが気になります。どんな背景や意図があるのかが明らかになるといいなと思います。
この銃撃事件が、今後の選挙にどのような影響を及ぼすのか、そして事件がどのように解明されていくのか、これからも注目していきたいです」
2. スティーン・カレンさん「銃撃事件は恐ろしい気持ちになりました」
17歳。中学生のときにアフリカの現状を知ったことがきっかけでアフリカの支援活動を志し、タンザニアのストリートチルドレンを支援するためのNGOを立ち上げて活動中。
「最近気になったニュースは、トランプ前大統領が銃撃されたニュースです。大統領選を控える中で、今回の銃撃事件によって、さらに対立が激化しそうな気がしています。なにより、容疑者が個人的な理由で撃ったのか、それとも何らかの組織が関与しているのかを明らかにしてほしいです。
この事件によって、党派や政治的な理念の対立が一層激しくなり、新たな陰謀が生まれる可能性もある気がしていて、恐ろしい気持ちになりました。今後の大統領選の展開に、大きく関わる重要な転機になると思っています」
3. 江澤哲哉さん「気候変動に関して危機感を感じています」
16歳。いまよりもいい状態の地球を次世代にバトンタッチしたいという思いで地球温暖化や気候変動といった環境課題に取り組む学生団体『Fridays For Future Yokohama』の一員として活動中。
「地球の平均海面水温が、史上最高に上昇したというニュースです。去年の世界の平均気温は、産業革命以前と比べて1.5度以上も高くなってしまったということで、危機感を抱いています。
気候変動に対して、興味や関心をもち始めたころから、状況が明らかに悪化していて……。地球温暖化が進むことで、異常気象や自然災害が増えると思います。
僕たち自身と、未来の世代やすべての生き物たちために、ひとりひとりが意識を高めて行動しながら、一緒に頑張っていきたいです」
4. 瀬川悟さん「異常気象が増えていることが気になっています」
18歳。「生まれ育った地域に恩返しがしたい」という思いで、地元・愛媛県西条市にて開催しているマルシェの実行委員長として活動中。
「最近気になったニュースは、気候変動による異常気象の増加です。日本でも、大雨や台風が頻繁に報道されていて、多くの地域が甚大な被害を受けています。気候変動は、遠い未来の話ではなくて、すぐ身近で起きていて、日常生活や生活環境の安全に直接的な影響を与える問題です。
将来のために、ひとりひとりが何をすべきか考える必要があると感じています。地球環境の保護と持続可能な生活スタイルの確立が求められているいま、個人としてもできることを見つけて、実践していきたいと思います」
10代にヒアリングをした直前に起きた、アメリカでの銃撃事件は、ティーンたちにも衝撃を与えたようです。国内のニュースだけではなく、海外のニュースにもしっかり目を向け、世界で起きている問題に対して、自分事として向き合っていることがわかりますね。
Photo：Eri Miura、Nanako Araie
Text：Serina Hirano
