6月19日に開催された、高校生による高校生だけのロックフェス「TEENS ROCK in TOKYO 2022」。そこでは「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022」の出場権獲得を目指して、10組の高校生バンドがしのぎを削っていました。
今回「Steenz」では、未来の音楽シーンを盛り上げる新たな10代の才能との出会いを記念し、ハイレベルな演奏を披露していた出演バンドに、単独インタビューを敢行。音楽にかけた、10代ならではアツい想いに迫ります！
第7回は、今大会で優勝賞を受賞し、応募総数160組の頂点を決める「JYOJI-ROCK U22 GRAND PRIX 2022年 春大会 NEO 決勝戦」でグランプリを受賞した経験も持つ、千葉英和高校3年の4人組バンド「花緑青」です。
花緑青を知る5つの質問
花緑青は、あやね（Vo.／Gt.）、ゆうき（Gt.）、ゆうせい（Ba.）、ゆみな（Dr./cho.）の男女4人からなるバンド。今回は、メンバー全員にお話をうかがいました。
Q1. バンドのコンセプトを教えてください。
ゆうき「高校生ならではの、リアルに沸き起こる感情をベースにした音楽を届けています。とはいっても、キラキラした感じはあんまり出せなくて。明かるい曲をつくろうとしても、全体的に暗くなるんです（笑）。
バンド名にした『花緑青』とは、緑と水色を混ぜたような色の名前で、きれいなだけど、少しだけダークな囲気があるんです。意識はしてなかったけれど、だんだんとバンドのカラーもそれに近いようなものになってきているし、オーディエンスもメランコリックな世界観を気に入ってくれているのかなって。ありのままを届けているからこそ、伝わるものがあると思います」
Q2. 結成ストーリーを教えてください。
ゆみな「高2の最初に、このメンバーなら、高みを目指してともに成長できるだろうと思って、結成することになりました。ひと言で表すと、負けず嫌いの集まったグループですね。
今年の1月に初めて『第10回千葉県高等学校軽音楽新人コンテスト』に出場したのですが、応募した理由も、勝ちたかったから（笑）。やってやるぞ、という気持ちで挑んだ結果、準グランプリをいただくことができました。
ほかにも、『JYOJI-ROCK U22 GRAND PRIX 2022年 春大会 NEO 決勝戦』では、160組の中からグランプリをいただきました。負けん気の強いメンバーが集まっているからこそ、達成できたんじゃないかなって思います。
こうやっていろんな大会で経験を積むことももちろんですし、いただく講評もすごく糧になるので、とても大事にしています」
Q3. 楽曲づくりでこだわっていることはありますか？
あやね「作詞に関しては、リアルな感情や思いをベースにすること。だからこそ、すごく抽象的でまとまりのない歌詞になってしまうので、同時に、シーンを想像しやすい具体的な言葉を入れるように意識しています。
作曲は、それぞれが自分のパートを担当しています。全員の共通点として、『ヨルシカ』や『ずっと真夜中でいいのに』といった、いわゆる“夜好性バンド”と呼ばれるひとたちが好きなので、よく参考にしています」
Q4. バンドのイチオシの曲を教えてください。
あやね「楽しかった過去と比べて、いまがとてもつらいという心境をテーマにした『藍』です。憂鬱な感情を表すブルーとかけたタイトルです。これは、バンドではじめてつくった曲で、夏ごろからつくりはじめて、試行錯誤の末、1月にやっと完成した曲なんです。
あとは、ちょうどコロナがピークだった今年の3月につくった、『今まよう』という曲も、この時代に生きるわたしたちにしかつくれない音楽じゃないかなって。部活は対面でできないし、行事も中止、普段もマスクばかりの学校生活だったんですけど、不自由ないまでも前を向いて生きていきたい、そんな想いを歌った曲です」
Q5. 今後の目標を教えてください。
ゆうせい「僕たちは高校3年生ということもあって、いまは残りの大会を精一杯やり抜く時間です。最後に控える『第1回高等学校軽音楽コンテスト関東大会』でも、もちろんグランプリを目指しています！」
花緑青についての情報
★千葉英和高等学校軽音楽部 Webページ
Photo：Eri Miura、Kaichi Komatsuzaki（Live Photo）Text：Atsuko ArahataEdit：Takeshi Koh
