「気になる10代名鑑」80人目は、山下彩夏さん(19)。小さいころから興味のある教育分野に対して、常にアンテナを張りながら、留学やインターンシップなど、さまざまな活動に参加。いまも自分が進む道を模索しています。「がんばりすぎない」をモットーに活動を続ける山下さんの考えを教えてもらいました。
■山下彩夏を知る10の質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「千葉県出身の19歳です。東京大学に通っていて、より良い教育をつくり出すことに興味があります。いまは、スピーカーを招いてアイデアを聞いたり交流したりする『TEDxUTokyo』の運営や、教育系スタートアップ企業である株式会社Minedでインターンをしています。あとは去年、聖火リレーにも出ました!」
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Q2. 教育分野に興味を持ったきっかけは?
「正直、中学生になるまでは、自分がいちばんだと思ってたんですけど……プログラミング教育やバイリンガル教育を受けてきた恵まれている同級生に出会って、落ち込んだことがあって。それから、自分がコントロールできない経済状況や家庭環境で、可能性やスタート地点が変わってしまうことって良くないなと思ったんです。
そういった教育格差を是正したいという想いで、高校1年生のとき、教育を学びにオックスフォードに留学しました。いまも大学の授業を受けながら『いい教育』『教育の質』って何だろうって考えてます」
Q3. 何を大切に活動していますか?
「自分がやって純粋に楽しい活動をするようにしてます! それを大切にしないと、他の人を気遣うこともできないので、自分の気持ちを優先させています。
『TEDxUTokyo』も、企業でのインターンシップも、人との関わりが多くて本当に楽しくて。人と関わることで、自分にも常に新しい発見があります」
Q4. 趣味はありますか?
「バイオリンの演奏です。小1から地元の合奏団に入って、幅広い年代の方々と、音楽を通して繋がる楽しさを感じてきました。部活や受験などで中断したこともありましたが、これからも弾き続けたいです」
Q5. 幸せや生きがいを感じる瞬間は?
「おいしいものを食べるときです! 特に地方に行って、現地の方たちと交流し、地元の名産を食べると、その土地と一体になれたようで幸せです。
特に、ソフトバンクの地方創生インターンで行った愛媛県新居浜市の特産品『七福芋』を使った『芋トッツォ』は、すごくおいしくて、印象深いです」
Q6. 生きるうえでのポリシーがあれば教えてください。
「気楽に生きることですね。以前、部活動で陸上の長距離をやってきたときに、挫折してしまった経験があって……。『がんばる』って素敵な響きだけど、一方で自分を追い詰めすぎちゃうんじゃないかなとも思うんです。
だからがんばらなくてもいいし、逃げてもいい。そういうスタンスで気楽に生きています」
Q7. 社会が「こう変わればいい」と思うことは?
「もっと他者に対して寛容な社会になったらいいかなと思います。SNS上で『アンチ』っているじゃないですか。でも嫌だなって思ったら、わざわざ嫌なことを言うんじゃなくて、スルーしたらいいのにって思っていて。それぞれがもつ違いを、理解まではしなくとも、認め合えるような社会になっていけたらと思います」
Q8. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?
「最近、知り合いの紹介で『inochi』という団体に入りました! 中高生が健康問題について解決策を探るコンテストを開催していて、大学生メンターとして、課題解決のお手伝いをしようと思ってます。身のまわりの人の健康意識を高めていけたらいいな」
Q9. 今後の展望を教えてください。
「まだ、自分が長い時間をかけて取り組みたい分野が、教育なのか政治なのか、はたまたビジネスなのか、まだわかってなくて。だから、いろいろな学問や活動に向き合いながら、見つけていけたらと思ってます。
いまは、やりたいことや夢をひとつに絞らなくていい時代。やりたいことは全部やって、それから本当に自分がやりたいことを見つけたいです!」
Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。
「一緒に楽しい未来をつくっていきましょう! いまは変化が多くて大変な時代ですが、同時に、生きやすい社会へと変化し続けている社会だとも感じます。みんながやりたいことに楽しくチャレンジしていけたら素敵だなと思います!」
■山下彩夏の今日のファッション
「春っぽい服装にしました! 姉や母からのお下がりや、古着など、人から譲り受けたものが好きでけっこう着ています。ワンピースは下北沢の古着屋で買いました!」
■山下彩夏のSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Tomoka Uendo
Edit:Takeshi Koh