「気になる10代名鑑」の67人目は、たきおさん(18)。高校1年生のときに、友達とゴミ拾いを始め、過去2回のゴミ拾いイベントを開催しています。そんなたきおさんが活動の中で大切にしていることや、これからのビジョンを尋ねてみました。
■たきおを知る10の質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「現在18歳の高校3年生です。東京都と埼玉県を流れる荒川にて、週1〜2回のペースでゴミ拾いをしています。また、ゴミ拾いイベント『トラッシュ・ロワイヤル』をこれまでに2回開催しました」
Q2. どんなイベントを開催したのですか?
「ゴミ拾いを、ボランティアとしてではなく、ゲームとして楽しんでもらうイベントです。『社会問題を身近に!環境問題をもっと楽しく!』をテーマにしていて、前回は30人近くの方が参加してくださって、45Lのゴミ袋47個分のゴミを集めることができました。
ちなみに僕は、団体を作らずに、数人の友達とこの活動を続けてきたので、こうしたイベント独特の入りにくさは軽減できてるかなって思います。実際に参加してくれた方も、幅広い年齢層で、ひとりで参加してくれた方が多かったので」
『トラッシュ・ロワイヤル』
45L×47袋拾って終わりました人数は少なかったけど
その分充実したイベントでした!途中飲料提供してくださった@CBeripe さん
トートバッグ提供してくださった@TuriTo_to さん
写真をとってくださった@yomoginokokyu さんそして皆さん
ありがとうございました! pic.twitter.com/mlWGwAYYoe
— たきお│ゴミ拾う高校生 (@takio_goho) June 6, 2021
Q3. ゴミ拾いを始めたきっかけは何ですか?
「始めたのは2019年の3月。僕はもともと環境問題に関心があって、マイクロプラスチックの海洋汚染問題を知ったのがきっかけです。小さなことでもいいので、自分に何かできないかと考えて、友達を誘って、川でゴミ拾いを始めました。その友達とは今でも一緒にゴミ拾いをしています。
それに、何か熱中できることを見つけたいと思っていたことも、理由のひとつです」
Q4. どんなことを大切にして活動していますか?
「ゴミ拾いをやっている人や団体はたくさんいますが、僕自身は、『量』にこだわってゴミ拾いをしています。
みんながそうではないし、それが間違っているとも思いませんが、自己肯定感を求めてやっている人もいて。でも僕は、環境のためのアクションになればと思ってやっているので、とにかくたくさんのゴミを集めることがモットーです」
Q5. 今後の展望は?
「事業としてゴミ拾いをやっていくため、起業を計画しています。起業することで活動に関わる人を増やして、今後はさらに量にこだわってゴミ拾いをしていきたいと思っています。
僕はゴミ拾いをボランティアって言われるのが好きじゃなくて。ただ楽しくて好きだからやっていて、『ゴミ拾いをしてエライ』って言われるのは『スポーツしていてえらい』と言われるのと同じ。だからこそ、ゴミ拾いがビジネスにならないかなと考えたんです」
Q6. 最近始めた挑戦はありますか?
「ゴミ接待を始めました。ゴミ拾いをしてみたいけれど、始め方がわからないっていう人、意外と多くて。それに、河川ゴミがたくさんあるっていう現状を、実際に見てもらいたいと思っていて。
そこで、ゴミを拾う場所や集めたゴミの処理を僕らがコーディネートすることで、ゴミ拾いを気軽に体験してもらおうという活動です」
マジで最近
一緒にゴミ拾いやりたいと
言ってくれる方が増えてるので
最近「ゴミ接待」を始めたんすw内容としては
問い合わせが来たら
日時とざっくりと場所を
指定してもらい
最寄りのゴミオアシスを提案して
後日一緒にゴミ拾うって感じです!今のところ無料でやってるので
興味ある方はぜひ!笑 pic.twitter.com/nBtg9TffdZ— たきお│ゴミ拾う高校生 (@takio_goho) February 26, 2022
Q7. 趣味はありますか?
「写真や動画の撮影、動画編集やWebデザイン……あと、プログラミングや電子工作で変なものを作ることも好きでやっています。誰かに見せたり、SNSにあげたりすることはほとんどなくて、完全に趣味。自由にいろんなものを作って遊んでいる感じです」
Q8. 将来の夢はありますか?
「歴史に名を残すだけでなく、地層に名を残すことです。
ゴミは拾っても拾ってもなくならないし、ゴミの上に土が積もって隠れている場所はいくつもあります。それを集め切って、ゴミが溜まった地層を僕らが生きる時代で終わらせる。数百年後の地層学者に『ここはタキオが変えた時代の地層だぞ!』と言わせたいです」
Q9. 社会が「こう変わればいい」と思うことは?
「あまり社会に対して求めることはありません。社会には多種多様な考え方を持つ人がいるので、みんなが完全に同意することは不可能だと思います。だから僕は、社会に対してこう変わればいいというより、自分がこう変わればいい、という考え方を常に持っています。
自分が変わって行動することで、まわりの人も変わってくれるといいし、それが大きなムーブメントになればより良いと思います」
Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。
「僕がただ好きでゴミ拾いをやっているように、みんなが好きなことに向かって突き進めていればいい。少しわがままに、不真面目に生きるのも悪くないと思います(笑)」
■たきおの今日のファッション
「ファッションはシンプルなものが好み。パンツは細身のものをよく履きます!」
■たきおのSNS
おいおい、マジカヨ。
もう18かよ。もう大人かよ。
はやいなぁ、まじで。まぁ、年はとっても
好奇心に関しては子供のままだから
引き続き、自分の好きなことを
追い求めていく人生を歩みたいねハピバタキオ pic.twitter.com/OrfefLqUj8
— たきお│ゴミ拾う高校生 (@takio_goho) March 4, 2022
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Photo : Eri MIura
Text : Daiki Ido
Edit : Takeshi Koh