
こんにちは! 現在大学のカリキュラムの一環でカナダに留学中の安岡美月です。「Mizuki in Canada」では、カナダでの経験や発見を発信しています。
前回に引き続き、今回も7年ぶりに、中学のときに留学していたトロント郊外に1週間滞在した際のエピソードをお届けします! 今回は平日の過ごし方についてです。
子どもたちの過ごし方
日本では小学校から高校まで朝は8時ごろに登校し、学年によって下校時間が異なりますよね。カナダでは、朝は9時ごろから始まり、午後は学年にかかわらず3時ごろに終わります。日本に比べると学校で過ごす時間が短いです。ちなみに大人も同じくらいに出勤し、終業時間は4時ごろと日本に比べるととんでもなく早いです。
これはあくまでもわたしの予想ですが、カナダの学生だけではなく大人も家に帰る時間が早いのは、安全面を考慮していること、学校外でのアクティビティや家族の時間を重要視していることが背景にあると考えています。
カナダは国土が広いので、もちろん地域差はありますが、早いところだと10月初旬に積雪、完全に雪が溶けるのは5月、そして学校は9月に始まり6月に終わるのでほとんどの生活を雪とともに過ごします。暗くなると路面の凍結や道がわかりづらくなるなど、事故のリスクも高くなるため、日が落ちる前に帰宅するのだと思います。
幅広い習い事の選択肢
カナダで特に印象的だったのが、習い事の多様さです。日本のような学習塾はあまり見かけませんが、その代わり、ダンスや音楽、スポーツなどほとんどの子が習い事に取り組んでいます。
中でもダンスの種類は幅広く、初めて聞いた時は衝撃を受けました。バレエやジャズダンス、ヒップホップなどのメジャーなものから、アクロバット、シアターダンス(ミュージカルダンス)、さらにエアリアルなどマイナーなものまでさまざまなダンスを習うことができます。
エアリアル(空中演技)とは、あの有名なシルク・ド・ソレイユが披露したことで有名になったダンススタイルで、天井から吊り下げられた長い布を使う「エアリアルシルク」やフラフープを使う「エアリアルリング」などを組み合わせた演技方法。シルク・ド・ソレイユはカナダ・ケベック州のモントリオール発祥のため、カナダではエアリアルが人気のようです。
さらに驚いたことは、小学校を卒業するまでは、得意・不得意に関係なく、いろいろなことを「とりあえずやってみる」子が多いこと。高校に入ると学業も忙しくなるので、続けるものを絞るようですが、それでもすべて継続する子も少なくありません。

ホストシスターがエアリアルシルクをやっている様子

エアリアルリングを用いた演技
ちなみに、わたしのホストシスターはたくさんのダンスの中でも、週に1度のリングのレッスンでの練習や、ステージで難しい技をパフォーマンスすることが大好きだそうです!
ホストファミリーは??
上の2枚の写真にもあるように、わたしのホストシスターはダンスと苦手な数学の個別指導のふたつに取り組んでいます。ダンスはなんと教室で学べるものはすべて練習していて、放課後は22:00ごろまでダンスに打ち込んでいます。
学校にダンスと忙しいはずなのに、成績も超優秀。ダンスも大会入賞常連と文武両道を体現している姿に、感動と同時に「なぜそんなに完璧なのか?」と疑問も抱きました。中学生のホストブラザーも夏までダンスをやっていて、最近では裁縫を教わっているようでやることは多そうです。高校生はがっつり課題が出るようですが、空きコマがあり、その時間をうまく活用しているそう。夜遅くまで起きて課題に追われるという生活ではないそうです。
カナダの小・中学生は宿題がほぼなく、習い事以外の時間は友達の家に行ったり、家族と過ごしたりと、ゆっくりとした時間を過ごします。ちなみにいとこたちもダンス、裁縫、バスケットボールなど各々頑張っているものがあるようです!

カナダ先住民のCrokinoleというボードゲーム
少し複雑なルールですが、相手の駒を弾きながら高得点を目指すゲームです。
わたしの過ごし方
みんなが学校に行ってる間は、ダウンタウンをお散歩してみたり、おばあちゃまのお家に行ったりと、せっかくのお休みなので、まったりと過ごしました。

ダウンタウンの様子。この通りはレンガの建物がほとんどでとっても可愛くてお気に入りです。
この地域発祥の冬用の洋服を展開しているブランドがあり、そのお店を目当てに新しい防寒具を調達しました。服は極限まで減らして来ていたため、カナダの寒さに耐えられる服が少なく、とても助かりました!

本屋さんとカフェが一緒になっているお店
お隣の街はコーヒー屋さんの激戦区との情報を聞き、行ってみました! 雰囲気も店員さんも素敵で、すっかりお気に入りに。「History of the world map by map」 というとても良い本を見つけたのですが、1冊3キロもありさすがに持って帰れないので断念。日本に帰ったらオンラインで購入しようと考えています!

19世紀後半のカナダの一般的な住宅をモチーフにしたドールハウス
また、ダウンタウンの近くにある民族資料館にも行ってみました! 西部開拓時代から英仏植民地時代、世界大戦を経て現代に至るまでの、この地域の歴史や活躍した人、娯楽や実際に使われていた道具などが展示されていました。大型動物の狩猟をやっていた時代の仕掛けや200年以上も前の結婚式の衣装などもきれいに保存されていて驚きました。
ホームステイだからこそ
ゆっくり過ごしつつも、もちろんホームステイはお客さんではないので、家事もしっかり! ホストマザー、ホストブラザーと交代でご飯も作りました。放課後は子どもたちを学校に迎えに行ったり、一緒に映画を観たり、楽しく過ごすことができました!
前回訪れたときは12歳で、カナダの法律上、ひとりでの外出や留守番はできず、必ず大人と一緒にいなければなりませんでした。だからこそ、今回のように自由にひとりで出かけることはとても新鮮でした。大人になったいま、再び訪れたことで、前は見えなかったものが見え、同じ街のはずなのに全く新しい経験を得ることができ、嬉しかったです!
安岡美月のプロフィール
2006年生まれ、福岡育ち。9月から1年間、教育や社会学の勉強のため、カナダ・アルバータ州に留学中。大の動物好きで、実家では4種7匹の動物を飼っている。特技は言語習得と三線。3ヶ月もあれば日常会話くらいまではできるようになる。






