
タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは、「来年2026年にブレイクしそうなもの」について。お笑い、スポーツ、音楽、ものづくり、そして世界の野球リーグまで。10代ならでの視点からみた来年を先取りしてみましょ。
1. 小林廉さん「中東発の野球リーグに注目」

高校の新聞部の部長と式典実行委員、音楽とデザインのふたつの有志団体で活動する、多方面にエネルギッシュな高校生・16歳。
「中東の野球リーグ『Baseball United』に注目しています。
元メジャーリーガーや日本人選手も多く在籍していて、試合のレベルがとても高いです。中東では野球と似たクリケットも人気ですが、いわゆるオイルマネーの影響もあって、メジャーリーグで活躍した有名選手が参加するなど、徐々に注目を集めています。
現地での人気が高まり、リーグの規模が大きくなっていけば、将来的にはアメリカや日本、韓国、台湾といった野球強豪国のリーグに並ぶ存在になるのではないかと思っています。さらに、現地出身の選手が育成されていくことで、アメリカや日本のリーグに進出する選手が出てきたり、中東の国が国際大会で好成績を残したりする可能性もありそう。
野球ファンとしては、これからの展開がとても楽しみです」
2. 安達愛恵さん「音楽がつなぐ、新しい架け橋」

高校生のためのミュージカル団体で高校生演劇を支える傍ら、脚本執筆にも取り組む、無類の演劇好きな高校生・16歳。
「曲の良さに惹かれて、自然と好きになりなった『HANA』です。
もともと韓国系の音楽は、詳しくなかったのですが昨年ブレイクしたこともあり、気がついたら惹かれていました。
ほかのオーディション番組出身のデビューチームとは少し違う雰囲気があり、楽曲の系統もとても幅広いのが魅力だと思います。さまざまな音楽ジャンルが好きな人同士をつなぐ、架け橋のような存在で、幅広い層に届くアーティストだなと思っていて。さらに、音楽性や表現の面でも革新的な部分があり、これからの時代の認識を少しずつ変えていく存在になりそうだと感じています」
3. 渡邉楽さん「最初は戸惑われる。でも、気づいたら手放せなくなる」

巨大な1円玉や「動く生肉」など、町中にユーモアあふれるアートをもたらす作品作りを手掛ける1美大生・19歳。
「浅井企画に所属しているお笑いコンビ『元祖いちごちゃん』です。
ハイパーペロちゃんと植村 侑史さんで結成され、キングオブコント2025では決勝進出を果たしています。ハイパーペロちゃんの強烈なキャラクターは、最初こそ受け入れられにくいかもしれないけど、一度見たら忘れられないインパクトがあるんです。
キャラが浸透していけば、バラエティ番組で重宝される存在になると思います」
4. 宮澤昂佑さん「静かに、でも確実に。次に跳ねるスポーツ選手」

ドイツでの生活がきっかけとなり、谷をテーマにした手ぬぐいブランド「しぶず」の代表として活動している・17歳。
「来年ブレイクしそうだと思っているのは、テニス選手の綿貫陽介。
ここ数年で少しずつ存在感が増していて、試合を見るたびに「そろそろ一気に跳ねるんじゃない?」と感じさせる勢いがあるんです。
プレースタイルは派手すぎないのに見応えがあり、最近ではSNSでもハイライトが流れ始めています。2026年はツアーで結果を残し、一気に知名度が上がる年になる気がしていて、密かに注目している存在です」
5. 木下大地さん「リバイバルは、さらに前の時代へ」

今年4月にクリエイティブレーベル『KIMAGURE FILM』として独立。企画から編集までワンストップで映像制作を手がける・19歳。
「音楽やファッションでY2Kカルチャーが流行し、00年代のJ-POPが再び注目されているいま、そろそろユーロビートの再ブームが来るんじゃないかなと思っています。
ユーロビートは、真っ直ぐでキャッチーな楽曲が多く、個人的にも大好きな音楽ジャンルのひとつです。
各音楽会社からも多くのユーロビートアーティストが輩出されていて、Dave Rodgersの『SPACE BOY』や『KINGDOM OF ROCK』は、よく聴いていました。最近ではTikTokで音楽に合わせて踊る文化も広がっているので、そうした流れに後押しされて、近いうちにまた注目されるんじゃないかなと期待しています。」
6. 愛鈴さん「流行よりも、自分らしさの表現へ」

写真や服、本づくりを通して、境界なく、その表現に愚直に取り組み続けている・19歳。
「自分の手で何かをつくることが、これからもっと広がっていく気がしています。
編み物は数年前から流行っていますが、みんなが同じようなものを持ったり、似た見た目になったりする中で、『自分らしい何か』を求める人が増えていくんじゃないかな、という願望も込めて注目しています」
すでに注目されているものも、これから名前が広がる可能性があるものも。2026年、本当にブレイクするのはどれなのか。10代リアルVOICEでは、これからもティーンの動向を探っていきます。
Photo:Nanako Araie
Text:Serina Hirano












