
「気になる10代名鑑」の1152人目は、吉野紅彩さん(17)。企業の課題を中高生が話し合う課外活動のイベントに携わる高校生です。模擬国連をきっかけに、その対話力や実践力を発展させてきた吉野さんに、課外活動にかける思いや、現在構想中の起業の話について聞いてみました。
吉野紅彩を知る5つの質問

Q1.いま、力を入れていることは?
「『株式会社みらい共創』リージョン事業部の広報として、中高生向けの課外活動イベント『CORP TOUCH』などの企画・発信に取り組んでいます。
このイベントは、企業の課題を、若者ならではの視点で話し合い、解決策となるアイデアを考案するという趣旨で開催していて。全国津々浦々、都心だけでなく石川・神戸・秋田などさまざまな地域で開催してきました。
広報として関わる中で、どんな企業が参加するのか、どういう内容で中高生の興味を惹きつけるかなど、中高生にもわかりやすいように、SNSでの投稿づくりを工夫していて。中高生にとって、わたしたちのイベントが課外活動の最初の入り口になることも多いので、少しでも不安を取り除いてあげたいんです。
また、模擬国連にも中学生のときから取り組んでいます。AJEMUN(模擬国連全国大会)でも広報セクションリーダーを任せてもらって、模擬国連での活動でも、広報の領域での活動が活きているんです。
こうした広報の経験をもとに、教育分野でわたし自身が起業することも考えているところです」
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Q2.活動を始めたきっかけは?
「中学生のころに始めた模擬国連が、わたしにとっての最初の課外活動でした。
当時、国際情勢に興味があったんですが、学校にあった模擬国連のポスターを見た瞬間、『これだ!』と思って。直感で参加することに決め、模擬国連は基本的には2人ペアで参加するので、親友とペアを組んで、深夜まで論点や作戦について話し合う日々でした。
高校2年生のときには、ついに努力が実って、全国大会に出場することができるまでに。全国大会の場で出会った友人たちはみんな、同じ興味分野や志を持ち、本気で議論を交わした戦友のような大切な存在で、いまも繋がって連絡を取り合っています。
そこから、あるとき模擬国連関係の友人から学生起業家が集まるイベントへ誘ってもらったことで、ビジネスの領域にも関心を持つようになって。模擬国連をやってきたからこそ、ビジネスにおいても論理的に考えることがわたしの癖になっているんです」

Q3.活動で大切にしていることは?
「『自分らしさを手放さないこと』をいちばん大切にしています。
当初は、ひとりでイベントに参加する勇気がなかなか出なくて。加えて、イベントに行っても、年下の起業家や模擬国連で世界大会に出場している子など、自分とは比べ物にならないような『すごい人』の存在に自信を失ってしまった時期もあって……。
そんなときに支えになったのは、同じように悩みながら走っている同世代の仲間たちだったんです。模擬国連の戦友たちをはじめ、心強い仲間に正直に悩みを打ち明けてみて、お互いのことを受け入れ合いながら、だんだんと『自分は自分の道を歩けばいい』と素直に思えるようになりました。
人と比べるのではなく、人といっしょに上を目指していく気持ちを大切に、これからも自分らしく歩んでいきたいです」
Q4.活動を通して、実現したいビジョンは?
「若者一人ひとりが、自分の『好き』や『得意』を伸ばせる社会をつくりたいです。
これからの時代、テストの成績などの数値では測れない、非認知能力を鍛えることが、若者の大きな糧になるのではと考えていて。
認知能力を上げる目的で行くのが学校だとしたら、若者が非認知能力を高めるための場所がいまは整備されていない状態だと感じています。だからこそ、サードプレイスとして若者が自由に自分の関心分野について学べる新しい教育の場をつくることが必要だと思うんです。
わたし自身、課外活動に参加したことで人生が大きく変わりました、だからこそ、学校の外にある学びの面白さや成長を、未来世代の若者に実感してほしいんです」

Q5.将来の展望は?
「将来は、大学生のうちに会社を立ち上げたいです。
若者たちが学校でも家庭でもない第3の居場所を見つけ、そこで関心を伸ばし、自由に自分の興味分野に羽ばたいていけるような、新しい教育の場を体現する企業をいまは構想していて。この実現のために、大学進学後は、経営学、教育経済学や平和教育について、専門知識を身につけていきます。
課外活動の価値をより多くの人に広めるところから、この大きな夢を必ず実現させます」

吉野紅彩のプロフィール
年齢:17歳
出身地:千葉県
所属:株式会社みらい共創 リージョン事業部広報
趣味:ダンス、メイク、読書
特技:誰とでも仲良くできるところ
大切にしている言葉:縁ありがたく限りなし
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Photo:Nanako Araie
Text:Taishi Murakami






