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韓国ブームの次は、中国発のカルチャーがアツい?流行の兆しを追ってみた【Steenz Breaking News】

韓国ブームの次は、中国発のカルチャーがアツい?流行の兆しを追ってみた【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、韓国ブームの次にトレンドとなるかもしれない中国発のカルチャーについてご紹介します。

韓国ブームが下火に?

2003年頃から日本でたびたび沸き起こってきた「韓国ブーム」。諸説ありますが、現在の韓国ブームは、2017年頃あるいは2020年頃からスタートしたと言われています。

ここ数年で、K-POPアーティストは日本国内でも多くの支持を集めるようになりました。K-POPシーンで活躍するボーイズグループやガールズグループが来日し、コンサートや音楽フェス、テレビ番組への出演を果たす姿は珍しいものではなくなっています。

また、ドラマやファッション、遊び、美容・メイク、食などでも、韓国のトレンドが日本で流行ることが増えました。例えば、ドラマでは、「愛の不時着」や「梨泰院クラス」、「イカゲーム」などが日本でも大ヒットしたのを覚えている方も多いかもしれません。

ファッションでは、NewJeansなどのK-POPアーティストが発信源となって、「Y2K」や「ニュートロ(レトロなトレンドを現代的な感覚で再解釈し、新しく楽しむスタイルのこと)」、「バレエコア(バレリーナ風のガーリーなファッションスタイル)」などが流行。韓国コスメや韓国料理は、今やコンビニにも並ぶほど身近な存在です。韓国系のお店が多い東京・新大久保は、流行の新たな発信地として、若者が多く訪れる人気スポットとなりました。

このように日本全体で盛り上がりを見せていた韓国ブームですが、今年に入って、その人気は下火となりつつあるようです。代わりにトレンドの兆しを見せているのが、「中国発のカルチャー」です。

次のブームは中国発カルチャー? カメラアプリが人気に

最近、10代、20代を中心に人気を集めているカメラアプリ「ReLens」。写真の背景をぼかしたり、焦点を当てるポイントを調整したり、光量やフィルターの色を細かく調整したりと、まるで一眼レフカメラのような写真が撮れると評判のアプリです。

このアプリ、実は中国発のプロダクト。中国版のInstagramとも言われているSNS「RED(小紅書)」を起点に、日本のインフルエンサーがXやTikTokなどでおすすめし、国内での人気を獲得したと言われています。

同じく、最近10代~20代の間でトレンドとなっている、韓国式プリントシールのような写真が撮れるオンラインサービス「Picapica Photo Booth」もREDから火がついたもの。中国で類似のサービスが人気を集め、RED上でトレンドとなったことで、日本でも多くの人気を集めるようになりました。

コスメでも中国発ブランドの存在感がUP

中国コスメも国内で存在感を増しているようです。

例えば、2017年に中国・杭州で誕生したコスメブランド「花西子Florasis(フローラシス)」が今年1月、初の海外旗艦店として東京・銀座の「GINZA SIX」に店舗をオープンしました。

 

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日本が中国の化粧品を輸入する規模も年々拡大しています。日本化粧品工業会が財務省貿易統計をもとにまとめたデータによれば、日本における2023年の化粧品の輸入先国は、韓国、フランスに次いで中国が3位に初めてランクインしたそうです。

たしかに最近、ドラッグストアや雑誌、Webメディアなどでは、「韓国コスメ」というくくりだけでなく、「韓国・中国コスメ」という枠で特集を組んでいるのを見かける機会が増えたように思います。コスメでもいま、中国カルチャーの影響が徐々に強まりつつあると言えます。

中国のオーディション番組やゲームも人気

また、少し前からあるトレンドですが、中国発のアイドルやゲームにも注目が集まっており、多くのファン層を形成していることにも言及しておかなければならないでしょう。

例えば、中国のサバイバルオーディション番組『創造営』シリーズ。昨今のオーディション番組ブームの中で、日本でも多くの視聴者を惹きつけています。『創造営』ならではの仕組みや見せ方などがあり、韓国や日本のオーディション番組とは一味違った楽しみ方ができるのが魅力のひとつ。昨年放送された『創造営2024(CHUANG ASIA 2024)』では、Gen1esという9人組ガールズグループが誕生。日本出身のRUANがメンバーに選ばれるなど、話題となったことを覚えている方も多いかもしれません。

ゲームの世界でも、コロナ禍を経て『原神』や『勝利の女神:NIKKE』、『崩壊:スターレイル』など、中国のゲーム会社によって開発・リリースされたタイトルが日本で多くのファンを集めています。

日中韓、それぞれが影響を与えあって文化が育まれている

昨今、じわじわと流行の兆しが見え始めている中国発のカルチャー。本稿では詳しく触れませんでしたが、最近では巨額を投じて制作された中国ドラマなども幅広い世代を魅了しており、今年以降、中国でつくられた作品やブランド、中国でブームになったトレンドなどを日本で目にする機会が増えるかもしれません。

ただ、最近のトレンドを見ていると、日中韓それぞれが影響を与えあってカルチャーが発展していっている側面もありそうです。例えば、今年5月頃からSNSでトレンドとなった「猫影ポーズ」。腕と手を使って自身の影で猫の形をつくって写真に収めるこのポーズは、中国のSNSからブームが沸き起こり、K-POPアーティストがSNSで発信したことで、日本でもブームになったと言われています。

また、最近は日本のアーティストの楽曲が韓国や中国で人気を集め、アーティストが音楽番組に出演したり、現地でコンサートを開催したりする機会も増えています。

SNSによって時代も国境も簡単に越えられるからこそ、東アジアのカルチャーがお互いに影響を与え合い、発展していっているのかもしれません。アジア各国のカルチャーがお互いに刺激を与えあい、ひとつの大きなムーブメントを生み出している。そんな風に捉えてみると、カルチャーやトレンドをより深く楽しむことができそうです。

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Teruko Ichioka

ライター・編集

フリーライター。好奇心の強さは誰にも負けない平成生まれ。得意領域もスタートアップ、ビジネス、アイドルと振れ幅が広い。

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