Teen's Snapshots

「漠然としすぎ」と言われても、自分の“わくわく”を信じて。芝居・絵画・服飾・写真と表現を追求する高校生【和佳奈・17歳】

「漠然としすぎ」と言われても、自分の“わくわく”を信じて。芝居・絵画・服飾・写真と表現を追求する高校生【和佳奈・17歳】

気になる10代名鑑」の1093人目は、和佳奈さん(17)。自分の信じる「わくわく」を追求し、お芝居・絵画・服飾・写真などあらゆる作品の制作をしています。ひとつに留まらず、あらゆる夢を語る和佳奈さんに、表現に対する思いから、今後の展望まで、詳しく聞いてみました。

和佳奈を知る5つの質問

Q1.いま、いちばん力を入れている活動は?

たくさんの手法を用いて、自分の琴線に触れたものを表現することです。いまは、お芝居・絵画・服飾などを中心に表現活動をしています。

お芝居は、『J-STAGEWORKS』という団体でテキストやワークショップを中心に、言葉を扱うことや表現をするということについて学んでいて。最近は、身体表現という分野にも興味があって、『チャイロイプリンアカデミー紅葉坂舞台塾』という団体では身体表現や自らの身体をコントロールする手法を学んでいます。

高校では、文化祭などでファッションショーをおこなうデザイン部に所属していて。わたしはモデルと服飾作品の制作の両方に取り組んでいます。

最近は人の表情を切り取るということにも興味を持っていて、友だちに被写体になってもらい、人物写真の撮影も始めました。

媒体によって、表現できるものは変わってくる一方で、共通点を見つけられることもあって。言葉を学んで、絵を描いて、舞台にも立って、服をつくって、身に纏って……というように、いろんな媒体で表現活動をするわたしだからこそ出せる色があるのではないかと、日々楽しみながら、模索しています」

Q2.どんなことをテーマに活動をおこなっていますか?

「『琴線に触れるものを表現する』ということを、自分なりに紐解くと、『すてき』『わくわく』という言葉が浮かんできます。

わたしは誰かの笑顔や、わくわくしている顔が好きなんです。きれいなお花を見たときや、いつもないデザートが夕食の後にあったときなど、自然発生的な笑顔が溢れる瞬間が大好きで。そんな感じで、誰かをわくわくさせる存在になりたいと思って創作をしています。

もっと具体的なテーマを集めるときは、散歩をします。そこで、発想のヒントをもらうんです。あとは、思ったことを書き留めるメモがあるのですが、それが自分の表現の助けになることも多いですね。いつかのわたしにありがとうと思うことも少なくありません」

Q3.活動を始めたきっかけは?

「お芝居と出会うまでは、描くことが中心の生活で、わたしは将来画家になるのだろうと勝手に思っていたくらいです。

いちばん古い記憶でいうと、幼稚園年少くらいのころ、年上のいとこが図鑑を広げて絵を描くのをひたすら真似していたことがありって。幼稚園からの帰り道に、大きな布に絵を描いている親子に出会い、そこに日が暮れるまで参加したことも覚えています。絵の具をこぼしたり、手形をつけたり、豊かで、自由で、のびのびとした時間でした。

お芝居は、小学校4年生のころに学校で配られた区民ミュージカルの募集チラシがきっかけではじめました。踊りはチアリーディングをやっていて軽く経験はありましたが、振付を覚えることが本当に苦手で。歌は音楽の授業の合唱が好きというだけでとくに習った経験もなかったので、不安なことや難しいことがたくさんあり、よく泣いていました。

でも、あの一歩がいまの自分に繋がっているので、昔のわたしには、『よく選んだ!偉い!』と伝えたいです」

 

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Q4.活動の中で、悩みがあれば教えてください。

「幅広い表現手法を身につけようとしていますが、特にお芝居に力を入れて勉強をしています。ですが、普段の創作を振り返ると、お芝居以外の表現が先行してしまうことが悩みです。

表現したいものを見つけたとき、自分が持つ中でどの手法を使うのか、悩むことがあります。そういったときに絵や服飾という方法を選択することが多くて。小さなころから描くことが身近だったこともあって、お芝居や身体表現が自分にとってあまり身近なものになっていない気がしてしまいます。

それだけじゃなくて、あらゆる手法を学んでいるからこそ、それぞれの媒体の魅力を引き出せていないのではないかと感じることも少なくありません。

でも、ひとつのことに絞ることはできなくて、どれも大事で大好きなんです。幅広く表現活動をしていて何になるのか、自分がどこに向かっていくのか、ということについて友だちと考えを共有し、悩むこともあるのですが、すぐに答えはだせないというのが今のわたしの答えです。わたしの表現の本質である、わくわくする気持ちを味方につけて、表現ともっと仲良くなり、答えを見つけていけたらと思っています

Q5.将来の展望は?

表現者になることです!お芝居・絵画・服飾・モデル・写真など、自分のもっているものを全て引き出して、活躍できるようになりたいです。

漠然としすぎだと言われてしまうかもしれませんが、わたしはいま触れているものや学んでいるもののすべてにわくわくするんです。その気持ちを信じ続けたいなと思います。

あとは、表現を身近なものにしたいです。わたしの人生は表現とともにあるなと感じるのですが、これは、家族やこれまで指導してきてくれた人など、安心して創作できる環境が近いところにあったからだと思っています。

わたしがたくさんサポートしてもらったように、誰にも制限されず自分の世界を表現できる場所を、今度は提供する側になりたいです。そこには唯一無二の作品と一期一会の出会いがあると思います」

和佳奈のプロフィール

年齢:17歳
所属:公立高校・J-STAGEWORKS・チャイロイプリンアカデミー紅葉坂舞台塾
趣味:おさんぽ、工作
特技:人や物の素敵なところをみつけること。努力すること。
大切にしている言葉:不安は自信に変える

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Photo:Nanako Araie
Text:Manami Tanaka

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Manami Tanaka

ライター

2003年生まれ。千葉県出身。立教大学文学部日本文学専修に在学中。「エモい」という言葉に違和感を持ったことをきっかけに、古きを懐かしみ、新しきに出会うためのZINE『Kaico』の制作を始める。大学では菊池寛が描いた少女小説を研究中。2024年より、ライターとして「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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