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ギャルマインドで日本が変わる? 「ギャル式ブレスト」が話題のCGOドットコムに注目【Steenz Breaking News】

ギャルマインドで日本が変わる? 「ギャル式ブレスト」が話題のCGOドットコムに注目【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、「ギャルマインド」をキーワードに、企業のコミュニケーション環境の改善やアイデア創出を支援する企業についてご紹介します。

令和に再び脚光を浴びている「ギャル」

平成時代に社会現象となった「ギャル文化」。昨今、SNSやメディアを通じて再び注目を集めているのを、すでにご存知の方も多いかもしれません。

SNSでは、平成時代のギャルとは少し異なる特徴を持つ“現代のギャル”として「令和ギャル」という言葉をよく見かけます。ファッションでいえば、平成ギャルがよく身につけていたルーズソックスや厚底靴がここ数年で再流行。かつてギャルに人気のあったブランドや雑誌の復活も相次いでいます。例えば、平成に大きな人気を集めたものの、長らく休止状態となっていたギャルブランド「d.i.a」が2025年に復活を宣言。ギャルカルチャーを牽引した『egg』や『men’s egg』、『JELLY』などのギャル雑誌も、この数年で紙の雑誌を復刊させたり、Webメディアとして発信を復活させたりしています。終息したと思われていたギャルカルチャーは、令和に入ったいまもなお、着実に息づき、その裾野を広げているようです。

 

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ギャルマインドをビジネスシーンへ

ギャル文化が広がりを見せる中、少し前からギャルの考え方やメンタリティ、スタンスにもZ世代を中心に注目が集まり、支持されています。諸説ありますが、「ギャルマインド」と呼ばれているギャルの考え方の軸は、自分の意志を貫き、常にポジティブでいるというもの。実は最近、この「ギャルマインド」をビジネスに取り入れる動きが加速しています。企業が会議やアイディア出しの場でギャルとして生きる若者を招き、彼ら・彼女らに率直に話せる空気を作ってもらいながら、硬直してしまいがちな話し合いの空気を自由闊達に意見を出せる場に変えていこうとしているのです。

そんな動きを支援しているのが、合同会社CGOドットコムです。同社はギャルマインドを「『好き』を貫く姿勢、自身の欲望や直感に従う勇気、ポジティブな思考」と定義。このギャルマインドこそが不確実性の高い現代において必要なエッセンスだと考え、企業の会議にギャルを派遣したり、ギャルマインドを引き出す研修をおこなったりしています。

会議にギャルが出席?!

CGOドットコムの最も特徴的なサービスが「ギャル式ブレスト」です。これは、実際にギャルが企業の会議に参加し、新規事業のアイデア出しや社内のコミュニケーション改善を図るという画期的な取り組み。一般的な企業の会議では、沈黙が続いたり、上司など立場が上の人ばかりが発言したりする傾向があります。

しかし、ギャルが会議に加わることで、その雰囲気は大きく変わります。ギャルたちは「あだ名で呼び合う」「タメ語で話す」といったルールを導入し、参加者から「会社の肩書き」を取り払ったコミュニケーションを促します。

こうした環境では、普段は発言のしにくさを感じている人も意見を出しやすくなり、これまでとは違った視点からアイディアが生まれやすくなるといいます。ギャルの直感的で忖度のないコミュニケーション方法を体験することで、参加者の意識改革にもつながり、ギャルがいなくなった後でも、その効果が持続するということです。

家出した先でギャルと出会い、影響を受けたことが起業のきっかけに

このユニークな事業を立ち上げたのは、同社代表のバブリーさんです。バブリーさんがギャルマインドに着目するようになったきっかけは、自身の体験にありました。

 

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バブリーさんは高校に入学するまで、成績オール5で生徒会長なども務める優等生でした。しかし、高校入学後、国内屈指の大学を目指す環境の中で、次第に自分が勉強する意味を見出せなくなってしまったといいます。その後、数カ月の間、不登校に。そして高校2年生になったとき、高校を辞めることを決め、家出をして地元・山梨から大阪に向かいました。

大阪でギャルと出会ったバブリーさん。毎日を楽しく面白く生きている彼女たちの姿に衝撃を受け、さまざまなものに縛られて生きてきた事実に気がついたそう。一方で、学力があっても、経済的な理由で進学を諦めざるを得ない人がいるという現実も目の当たりにしました。

この経験から、バブリーさんは「世の中の当たり前や価値基準を変えてきたい」と大学進学を決意。大学で学びながら、ギャルのマインドセットを社会の中で活かせないかと考え続けました。

現在の事業を思いついたきっかけは、バブリーさんの知り合いの発言でした。元ギャル男だというその方は、会社の中間管理職に就任した後、「俺、もうギャルじゃねえんだよ」と心境を吐露したといいます。会社で上司と部下の間に挟まれ、もともと持っていたポジティブなマインドを全く発揮できていないと悩んでいたそうです。バブリーさんは「こういう人をギャルマインドで変えていける、支えていけるんじゃないか」と思い、それが事業のきっかけになったのです。

バブリーさんは大学を卒業後、自身が考案したギャルマインドの事業と並行しながら一度企業に勤め、1年ほどで退職し、現在の事業を世の中に広めるべく注力しています。

ギャルマインドを日本全体に広げていく

CGOドットコムは現在、ギャル式ブレストだけでなく、そこから生まれたアイデアを商品化する取り組みも行っています。現在、さまざまな企業と商品開発プロジェクトを展開しており、今後もこうした商品を通じてギャルマインドをより広く社会に浸透させていく予定です。

「ギャルマインドで世の中をアゲ↑ていく」という目標を掲げながら、企業のコミュニケーション改革から商品開発まで、幅広い分野でギャルマインドの可能性を追求し続けているバブリーさん。自分が好きなもの、感銘を受けたものを追求し、前向きに道を切り拓いていくその姿に、これからの日本に必要な突破力と、周囲の人を巻き込みながら環境を変えていく変革力を感じ取れました。バブリーさんの活躍は経済産業省の公式Webメディア『METI Journal ONLINE』でも取り上げられており、今後もCGOドットコムの事業はさらに浸透していくものと思われます。同社の今後の動向に注目必至です。

Text:Teruko Ichioka

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Teruko Ichioka

ライター・編集

フリーライター。好奇心の強さは誰にも負けない平成生まれ。得意領域もスタートアップ、ビジネス、アイドルと振れ幅が広い。

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