
タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回はこの夏気になったニュースについて。政治から国際問題、日常に身近な環境問題まで、いまを生きるティーンはどんなふうに受け止めているか聞いてみました。
1. 夏椰人さん「旅行先で出会った人から見える国境紛争」
「最近気になったニュースは、カンボジアとタイの国境紛争です。
以前カンボジアを旅行したときに仲良くなったトゥクトゥク運転手さんのSNSストーリーで知りました。観光客を相手に商売をしている人が、観光客の減少で困っている様子が伝わってきて心配になったんです。
ぼく自身、カンボジアののどかな雰囲気や人の穏やかさに惹かれ、卒業旅行でも再訪したいと思っていました。ですが、今回のニュースで、その魅力の裏にある現実や不安定さを実感して……。観光は平和であってこそ成り立つのだと改めて感じ、この地域のこれからがどうなっていくのか気になっています」
2. 外所もみじさん「SNSがつくる、新しい選挙のかたち」
「やはり、選挙についてでしょうか。
今回は選挙権がギリギリなく、参加することはできませんでしたが、今年は40~50代の女性が多く当選していた印象があります。また、SNSの影響で若い世代が参政党を支持する動きも見られました。発信の仕方によって世代ごとの行動が変わるのだと感じ、メディア露出だけでなくSNSに力を入れることは、これからの選挙の可能性を広げるのだと思いました」
3. 荒井あずささん「酷暑と色。服が与える影響に注目」
「最近は温暖化の影響もあって、避暑地でさえも猛暑になっています。わたしは、この前読んだ『酷暑を服の色で対策する』という記事が気になりました。
特に、黒色は熱を集めやすいため、避けた方がいいそう。わたし自身、デザインをするときも色に重きを置いています。その色がもつイメージや与える影響は、見る人にとって大きなものです。だからこそ、色の科学的な影響についてのニュースは、とても興味深い内容だと感じて気になりました」
4. えあーどうがさん「映像業界の変化と将来の不安」
「テレビや映画の映像制作会社が倒産し、予算を縮小しているというニュースです。
最近は、ネットメディアや動画サイトの台頭によって、テレビや映画の事業が縮小しているという話題を耳にします。
ぼくは現在、YouTubeに動画を投稿しながら、映像業界への就職を視野に入れています。動画編集を誰でもできる時代になり、この業界の需要がどう変化していくのか、将来に不安を感じることもあります.それでも、ディレクターとして多くの人に見られる映像を作るのが、いまの目標です。
できることなら、いまやっているYouTubeは続けていきたいと思っています」
あなたの“気になる”も、きっと誰かの問いのきっかけになるはず。これからも「10代リアルVOICE」では、ニュースを自分ごととして捉えるティーンたちの視点を伝えていきます。
Photo:Nanako Araie
Text:Serina Hirano