Teenage Realities

WWDCから参院選まで、最近のニュースをどう見ている?10代が語る「いま、気になる時事問題」【10代リアルVOICE】

WWDCから参院選まで、最近のニュースをどう見ている?10代が語る「いま、気になる時事問題」【10代リアルVOICE】

タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ10代リアルVOICE

今回のテーマは、最近気になったニュースについて。政治、教育、テクノロジー、国際問題まで、ティーンはどんなニュースに注目し、どのように考えているのでしょうか? リアルな視点を聞いてみました。

1. 手島遊さん「サステナブルな舞台づくりに注目」

舞台美術家になるべく、大学での勉強や実際の舞台づくりに奮闘中の19歳。

シアターグリーンブックの日本語版の公開についてです!

『シアターグリーンブック』は、イギリスで策定された舞台芸術における環境負荷軽減のためのガイドラインです。舞台美術・照明・衣装などの分野で、リサイクル素材を活用することや、エネルギー効率の高い運用方法などを提案していて、2024年には日本語版も正式公開されました。

以前からシアターグリーンブックについて興味があったので、日本語版が正式に公開されたというニュース。これからの舞台芸術にどう影響してくるのか、気になりました。

日本語版の公開は、環境配慮の視点が国内の舞台芸術にも広がっていることを意味している気がしていて、すごくワクワクした気分になりました

名前に負けない「遊び心ある舞台」を作りたい。舞台美術家を目指して奮闘中の美大生【手島遊・19歳】
名前に負けない「遊び心ある舞台」を作りたい。舞台美術家を目指して奮闘中の美大生【手島遊・19歳】
「気になる10代名鑑」の997人目は、手島遊さん(19)。将来は舞台美術家になるべく、大学での勉強や実際の舞台づくりに奮闘中の大学生です。多様なジャンルの舞台鑑賞をしながら、舞台づくりの引き出しを増やしているという手島遊 […]
https://steenz.jp/42402/

2. 田嶋優太さん「AppleのWWDC、ソフトの進化に期待」

外国人観光客向けの案内板をよりよいものにしていくために探求する17歳。

Appleの開発者向けイベント『WWD C』が個人的なビックニュースです。

もともと、ハードウェアに興味があり、普段からデスクトップパソコンやキーボードの組み立てや改造を楽しんでいます。WWDCは、おもにソフトウェアの発表が中心ですが、それに合わせて新しいハードウェアの発表が行われることも多くて。そんなハードウェアの情報に、すごく興味関心があります。

今回は、新しいハードウェアの発表はありませんでしたが、ソフトウェアの大幅な刷新が発表されました。新しいソフトウェアの体験や、これからのAppleの技術革新を、引き続き楽しみにしています」

外国人には難しすぎる日本の鉄道…街中の英語表記のあり方を模索する高校生【優太・17歳】
外国人には難しすぎる日本の鉄道…街中の英語表記のあり方を模索する高校生【優太・17歳】
「気になる10代名鑑」の998人目は、優太さん(17)。外国人観光客向けの案内板をよりよいものにしていくための探求をしています。普段から外国人観光客には物怖じせず、英語で話しかけているという優太さんに、原体験となった留学 […]
https://steenz.jp/42760/

3. 相笠美優さん「教員の働き方改革、その本質は?

子どもたちが生きやすい社会を実現するべく、中高生のための居場所づくりをおこなう団体を設立した19歳。

6月に成立した『給特法』改正が気になりました。

『給特法』は、公立学校の教員の給与や勤務条件に関する特例を定めている法律。基本的に、教員の先生たちには残業代が出ず、代わりに4パーセントの手当がついています。ですが今回の改正で、毎年1パーセントずつ上げられて、2031年までに最終的に10パーセントになるといいます。

この改正を受けて、わたしは金額の話だけではなく、働き方そのものを改善していく必要もあるんじゃないかと感じました。業務が多ければ、子どもに向き合う時間が削られるし、隠れ残業も増えかねません。結局は対処療法的な改革に留まっている気がしていて……。もっと、現場の声を反映した改革に本質があると考えています」

学校も家庭がしんどい子はどうしたらいいの?子どもたちの第三の居場所づくりに奮闘する大学生【相笠美優・19歳】
学校も家庭がしんどい子はどうしたらいいの?子どもたちの第三の居場所づくりに奮闘する大学生【相笠美優・19歳】
「気になる10代名鑑」の1012人目は、相笠美優さん(19)。子どもたちが生きやすい社会を実現するべく、中高生のための居場所づくりをおこなう団体を設立しました。中学時代の先生のいじめに真剣に向き合う姿に影響されて活動を始 […]
https://steenz.jp/44113/

4. 東坂明憲さん「AIとの距離感、10代こそ基準になれる」

地元である東京都豊島区に魅了され、豊島区の魅力発信や調査から、地域の政治について研究する17歳。

若者のAI依存に関するニュースが気になりました。

AIは、今後ますます生活に入り込むものだと思っています。どこからが依存なのかを考えることがすごく難しいです。ゲームは、『ゲームから距離をおく』ことが可能ですが、AIは生活の中に必然的に取り組まれていくものになってきていると思います。

このような、見えづらい課題を若者同士で語り合いたいです」

温故知新かつ最先端な豊島区にしたい。街を練り歩き、区政研究に取り組む高校生【東坂明憲・17歳】
温故知新かつ最先端な豊島区にしたい。街を練り歩き、区政研究に取り組む高校生【東坂明憲・17歳】
「気になる10代名鑑」の1009人目は、東坂明憲とうざかあきのりさん(17)。地元である東京都豊島区に魅了されてから、豊島区の魅力発信や調査を行い地域の政治について研究しています。将来の夢はノーベル賞と国連総事務長だと語 […]
https://steenz.jp/44658/

5. リニカさん「政治と性犯罪、どちらも目をそらせない」

ひとの心を動かすエンターテイナーになりたいと、謎解きの企画や運営に携わる18歳。

最近は、内閣不信任案が否決されたニュースや、選挙関連の報道が気になります。

与党・野党問わず、本当に国を良くしようとしているのか、疑問に思うことが多いです。

あと、性犯罪についても。テレビやニュースで、取り上げられることは少ないですが、加害者への量刑の軽さや扱いの軽さを感じることもあって、時折悔しさや不安を感じます。そんな声を少しでも誰かが拾ってくれるだけでも、救われるひとがいると思っています」

謎解きで「第3の居場所」を提供したい。嫌なことを忘れられる非日常な体験に魅せられて【リニカ・18歳】
謎解きで「第3の居場所」を提供したい。嫌なことを忘れられる非日常な体験に魅せられて【リニカ・18歳】
「気になる10代名鑑」の1002人目は、リニカさん(18)。中学生のときから謎解きにハマり、以来謎解きの企画や運営に携わっているリニカさん。ひとの心を動かすエンターテイナーになりたいと話すリニカさんに、謎解きの魅力や今後 […]
https://steenz.jp/42860/

6.よりさん「選挙への参加について、若い世代の実態」

大学に通いながら、コワーキングスペース「ThinkCamp」でのインターンや、学生と企業をつなぐ団体「TeenWorker」の運営に携わる19歳。

いま、話題になっている参議院選挙についてです。

若者世代は、あまり行かないひとが多いイメージの選挙ですが、わたし自身は行かなきゃいけないと思っています。いまのままだと、日本はダメになってしまう気がして……。『時間がない』『予定がある』というひとも期日投票仕組みがあるので、もっと活用されればいいなと。

他にも、若者がもっと選挙に興味を持つことができる方法はないのだろうか……とつい考えてしまいます」

過去を糧に、誰かの支えになれる大人を目指して。教員になる夢を抱き、活動する大学生【より・19歳】
過去を糧に、誰かの支えになれる大人を目指して。教員になる夢を抱き、活動する大学生【より・19歳】
「気になる10代名鑑」の1016人目は、よりさん(19)。大学に通いながら、コワーキングスペース「ThinkCamp」でのインターンや、学生と企業をつなぐ団体「TeenWorker」の運営に携わっています。将来は悩める生 […]
https://steenz.jp/43813/

7. 中西眞緒さん「対話のない政治に、不安を感じる」

シンガーソングライターとして、曲づくりやライブ活動を積極的におこなう19歳。

アメリカのトランプ大統領による一連の政策が気になっています。

イランへの攻撃や、留学生ビザ面接の停止、多額の出資で永住権を得られる制度『トランプカード』の発行など、どれも物議を醸す内容ばかりです。

グローバル化が進むいま、移民問題はたしかに複雑だけれど、アメリカのような大国が自国第一の姿勢を強めることは、国際社会に悪影響を与えかねないと感じています。特に、イランへの攻撃は、新たな悲劇を招く可能性もあり、とても懸念しています。

歴史から学び、戦争のない未来を目指して、もっと対話を重ねていく努力が必要だと感じています」

8. 篠原一騎さん「年金制度を、もっと自分ごとに」

声にならない声を拾い上げるため、政党へのロビー活動や街頭演説など、幅広く発信活動を続ける17歳。

年金問題についてです。

年金は、私たちがこれから生きていくうえで非常に大切なテーマだと思っています。長生きするひとが増える時代に、必ず知っておかなければいけない問題。そんな中で、特に若い世代の政治への無関心がとても気になっています。

現時点でも、『将来もらえるかどうかわからない年金のせいで給料が減るなら、払いたくない』と感じているひともいて、それは、国の信用にも関わってくると思うんです。

なぜ、声を上げるひとが少ないのか、政府はどのように動くべきなのか、同世代の意見をぜひ聞いてみたいです」

「自己責任」では片付けられないことが誰にでも起こりうる。議会や政党に飛び込んで政策提言する高校生【篠原一騎・17歳】
「自己責任」では片付けられないことが誰にでも起こりうる。議会や政党に飛び込んで政策提言する高校生【篠原一騎・17歳】
「気になる10代名鑑」の995人目は、篠原一騎しのはら いっきさん(17)。声にならない声を拾い上げるため、政党へのロビー活動や街頭演説など、幅広く発信活動を続けています。直近では政治団体を設立したという篠原さんに、活動 […]
https://steenz.jp/42895/

あなたの“気になる”も、きっと誰かの問いのきっかけになるはず。これからも、「10代リアルVOICE」では、世の中のニュースを自分ごととして捉えるティーンたちの視点を伝えていきます。

Photo:Nanako Araie
Text:Serina Hirano

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Serina Hirano

ライター/ディレクター

ライター兼ディレクターとして、東京と静岡県・東伊豆町の二拠点で活動中。インタビュー記事を中心に、学生、スタートアップ、まちづくりの現場まで、取材・執筆・編集・企画運営まで一気通貫で手がけています。“今”を懸命に生きる若者を応援したいという想いから、2024年より10代のリアルな声を伝えるメディア「Steenz」に参画。

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