
「気になる10代名鑑」の990人目は、松本 優真さん(19)。AIを使ったおもちゃづくりをきっかけに、いまは保育学生の支援活動に取り組んでいます。幼少期の経験がきっかけとなったと話す松本さんに、活動への思いや目指す未来について話を聞きました。
松本 優真さんを知る5つの質問
Q1.いま、いちばん力を入れている活動は?
「幼児教育の問題を解決するための学生団体を立ち上げ、運営しています。
最初はAIを活用したおもちゃづくりに取り組んでいましたが、現在は保育学生と保育園のマッチングに力を入れています。今後はさらにメディアを通じてイベントを開催し、保育学生を増やして、キャリア支援をおこなっていきたいと思っています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「自分自身の生い立ちを振り返った時に、幼児期の経験が人格形成に重要だと気づいたからです。
小さい頃から『なぜ?』とよく質問する子どもだったのですが、それに丁寧に向き合ってくれた親の影響で、好奇心を伸ばしてもらえた実感があります。いま思えば、その経験が『問いを育てる』ということの価値を教えてくれたのかもしれません。
そんな気づきとあわせて、以前から関心のあったAIを掛け合わせたら面白いと考えて、大学入学後にAIと幼児教育を組み合わせたおもちゃを開発しました。さらに保育の現場を学んでいく中で、質の高い保育を支えるためには、保育士自身のサポートが不可欠だと気づき、今は保育学生の支援にも取り組んでいます」
Q3. 活動する中で、印象的だった出会いは?
「大学の『ウェルビーイングウィーク』というイベントで司会をしたときに出会った夫婦との出会いです。
その夫婦は、シュタイナー教育を実践されていて。子ども一人ひとりの個性を尊重し、主体性を育むという、その教育理念を知るきっかけとなり、自分の目指したい教育方針の礎が築かれました」
Q4. 活動を通して、実現したいビジョンは?
「幼児期といううぶな状態にある子どもたちの、人格形成をサポートする仕組みを作りたいと思っています。
特に『なぜなぜ期』と呼ばれる3〜5歳の子どもたちに適切な教育環境を提供し、その時期に培われる好奇心や思考力を大切にしたいと考えています。また、最終的には多様な教育方針を持つ保育園を複数作ることも夢なので、ひとりひとりにあった教育環境を自由に選べる環境を整えたいと思っています」
Q5. 今後の展望は?
「大学卒業までに実際に保育園をひとつ開設することを目標にしています。
あわせて保育学生と保育施設とをつなげるネットワークを、イベント開催やメディア運営を通じて構築したいと思っています。
もちろん解決することが容易ではない課題であると感じてはいます。でも『真に取り組む価値のある課題』だと捉えていて、これからもチャレンジを続けていきます。次への一歩として、こどもの日である5月5日に合わせて法人登記を行う予定です」
松本 優真のプロフィール
年齢:19歳
出身地:東京都八王子市
所属:武蔵野大学アントレプレナーシップ学部、学生団体コドモノセカイ、underdogs udz.1期生
趣味:ILLITを応援すること、 漫画/アニメを見ること、ダーツ、ボーリング、バドミントン
特技:同級生のモノマネ
大切にしている言葉:迷えるほどの選択なら、どちらを選択しても正解である。
Photo:Nanako Araie
Text:Taisei Sawamura