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セブ島留学の衝撃が原動力。国際線パイロットと教育支援、2つの夢を両立する大学生【かずや・19歳】

セブ島留学の衝撃が原動力。国際線パイロットと教育支援、2つの夢を両立する大学生【かずや・19歳】

「気になる10代名鑑」の979人目は、かずやさん(19)。カンボジアの子どもたちのために、募金活動や国際協力をテーマとした授業の企画などの活動をしています。高校時代のセブ島留学で教育格差に衝撃を受けたというかずやさんに、印象的な出会いや今後の展望まで詳しく聞いてみました。

かずやを知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?

『IROHA』という国際協力団体で、カンボジアの子どもたちに教育の機会を広げる活動をしています。日本国内でできることにも積極的に取り組んでいて。募金活動や、国際協力をテーマとした日本国内での授業の企画や運営に携わっています。

今年の夏は、実際にカンボジアに行く予定です。歯磨きからゴミ捨ての仕方まで、より良いを生活するための知識もシェアしつつ、現地のひとのリアルを実際に確かめに行ってきます」

Q2. 活動を始めたきっかけは?

高校2年生のときに行った、セブ島への語学留学が大きなきっかけになりました。日本であれば学校で勉強しているような年齢の子供たちが、物を売って働いていたことにとても衝撃を受けて。

その光景に強く心を動かされて、『ひとりでも多くのひとが質の高い教育を受けられて、夢を持つことのできる世界を実現したい』と思うようになりました。そんな思いを持っていたら、大学入学前にIROHAの存在を知ることができて、活動をはじめました」

Q3. 活動をしている中で、印象的だった出来事は?

「最近、ほかの団体と話す機会があって。そこで『国際協力は、どうしても支援をする側の立場が上で、支援を受ける側は、自分たちよりも貧しく恵まれない、という上下関係の構図になりがち。本当の意味の国際協力とは何なのかを考える必要があるのでは?』という意見が出たんです。

それを聞いて、自分の行動も、実は正義感を押し付けているだけではないんじゃないかと、正解がわからなくなって。でも、行動することをやめてしまったら何も生まれないとも思うんです。だから、まずは当事者から直接必要なものを確かめるという、コミュニケーションの面をすごく意識するようになりました。本当の意味の支援について、まだ答えは出ていないけど、考え続けていきたい命題です」

Q4. 活動の中で、悩みがあれば教えてください。

同じ団体の中でも、メンバーによってモチベーションの違いがあることです。全員が高いモチベーションで活動することの厳しさは理解しています。でも、幹部としても個人的にも、多くのひとに参加してもらうことで、よりダイナミックに活動ができ、メンバーにとっても濃い経験になると思っていて。

どうすれば活動に参加してもらえる環境を作れるか、日々悩んでいます。目の前の淡々とした活動が、実際に現地のひとの生活を動かしていると想像できたら、きっとさらに活動も楽しくなるはず。なので、いまは常に活動の意義を伝えるように努力しています」

Q5. 将来の展望は?

「大学在学中は『教育を通して、1人でも多くの子供たちを笑顔にさせたい!』という目標に少しでも近づけるように、地道に、でも楽しく活動に力を入れていきたいと思っています。

将来は、国際線のパイロットになるというもうひとつの大きい夢もあって。各国から、色んな希望や夢を持って集まるお客さんの命を預かって飛行機を飛ばす、その仕事に強く惹かれたんです。乗客はもちろん、CAさんや現場の職員さんにも寄り添えるようなパイロットになることを目指して、活動との両立に努めたいと思っています」

かずやのプロフィール

現在の年齢:19歳
出身地: 京都府宇治市
所属:立命館大学、国際協力団体IROHA、AFS学生ボランティア
趣味:スポーツ観戦、体を動かすこと、人と話すこと
特技:テニス、初対面の人でもすぐに仲良くなれること
大切にしている言葉:I am the master of my fate. I am the captain of my soul.

Photo:Kawaguchi Mei
Text:Mizuki Maeda

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Mizuki Maeda

ライター

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