
「気になる10代名鑑」の1081人目は、上倉綾太(16)さん。同校の先輩の背中を追い、神経科学を研究するIYNA JAPANの運営をしています。「飛び込んでみることが好きなんです」と話し、「ニューロテック」というテーマも見つけて活動を本格的にスタートしていく上倉さんに、印象的だった出来事や、今後の展望を聞いてみました。
上倉綾太の活動を知る5つの質問
Q1. いま、力を入れている活動は?
「IYNA Japanという、学生が神経科学について考えるコミュニティに在籍しています。おもに運営メンバーとして、広報や対談イベントの企画をしていて、ゼロから形にしていく大変さを感じながら頑張っています。
神経科学という共通のテーマで、福祉、精神疾患、人工知能の研究といったいろいろなアプローチから研究しているメンバーとの交流も楽しくて。本当に多様な分野とつながっており、可能性を感じています」
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Q2. 活動を始めたきっかけはなんですか?
「学校の先輩の小澤美咲さんです。インスタでIYNAを立ち上げたというストーリーを見たことがきっかけになりました。これまでは、神経科学について何も知らなかったのですが、小澤さんに話を聞いて、『なんだか面白そう!』と興味を惹かれました。
インターナショナルスクールに通っていた経験があり、何かひとつのことを深く自分で考えてみたり、議論したりすることが好きで。ワクワクする経験をしてみたい!と飛び込んでみました」
Q3. 活動をしている中で、印象的だった出来事は?
「一番印象に残っているのは、昨年の10月、企業との出会いの場になるQWSのイベントで、突然ピッチをしたことです。『今後の活動についてちょっと話してみてよ』とある企業が声をかけてくれて。
急な展開で、正直ベストな状態ではなかったのですが、結果的に1万円を支援していただいたんです。あの時の経験で、ステークホルダーになる人の心を動かす発信を大事に思うようになりました」
Q4. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?
「ディベートが好きで部活にも入っています。勝負ごとが好きで、白黒ハッキリつくところがいいなと思っています。
パーラメンタリーディベート(イギリスの議会をモチーフにした形式)っていうスタイルで、20分間で準備して、論理を立てて相手に伝えるんです。取り組んでいるうちに、『簡素にかつ興味を持たせながら伝える力が自然とついてきた気がしますね」
Q5. 今後の展望は?
「神経科学という分野を通して世の中をより豊かにしていきたいです。これからは、脳神経科学と工学を結びつける、『ニューロテック』をテーマにして研究していきたいなと思っています。研究だけではなく、社会に役立つものとして活用できる道を探していきたいです。いまは基礎的な情報や論文を読みこんで、切り口を探しているところです。
自分が興味を持ったことについて、これからも恐れず挑戦していきたいです!」
上倉綾太のプロフィール
年齢:16歳
出身:埼玉県
所属:広尾学園高等学校、広尾学園高等学校英語ディベート部、iGEM Hiroo、IYNA Japan
趣味:野球観戦、アニメ
特技:どうでもいいことの記憶
大切にしている言葉:夢は見るものでもなく、叶えるものでもなく、掴み取るものだ。
Photo:Nanako Araie
Text:Chihiro Bandome