The Real World

キスに恋した2024。キスはすべてで、すべてじゃない【それでも愛を探したい。】

キスに恋した2024。キスはすべてで、すべてじゃない【それでも愛を探したい。】

一生このままで良い。と思うキスがある。

いつからかは忘れてしまったけれど、わたしはキスの相性を大切にするようになった。今は彼氏がいるけれど、付き合うことがすべてじゃないし、恋がはじまるきっかけになっていいと思ってる。

いまよりもっと相性を大切にしていたころは、キスが本能的に心地よいと思えたら、それ以外のすべてもそう感じられるのかなあ、なんて思っていたくらい。

キスだけでよかった

女子会で「キスで大体の相性ってわかるよね〜」と言う少々下品な話題で盛り上がることが多々ある。ない? わたしの周りだけ?

あのころ、わたしはこんなにキスが心地いいんだから、わたしは彼を好きなんだ! という、意味のわからない方程式を作り上げていたのね。キスに恋をしているだけなのに、その人に恋をしていると勘違いしていた。

いまでは理解できないけれど、そのキスがあればなんだって良いと思っていた自分が過去にいたの。彼が、じゃなくて、彼のキスが良かった。それ以上を求める訳でもなく、ただキスだけで、というより、キスだけが良かった。

だからその彼とは結果的に付き合ったわけでもなく、ただ好きだよと伝え合っていただけ。形にとらわれない関係がわたしたちには合っていたのだと思う。彼も、もしかしたら同じようなことを思っていたかもしれないし、わたしが、そんな関係に酔っていたのかもしれない。

手を出してこないところも、いま思えばすこし本当に好きだったのかもしれない、なんて。失恋で疲れ切ったわたしには責任感も何もない関係がわたしにはちょうど良かったんだろうな。

文字に起こして気づく自分の成長

キスに恋することだって悪いことではないと思っているよ。あの頃のわたしには必要な時間だったのだと思う。でもあの頃のわたしをいま振り返ったら、なんだか寂しいなって、いまのわたしは思う。わたしはきっと本当は、誰かに大切にされたいと思っていたと思うから。

考えてみれば、キスが心地よいからと言って、好きになってもらったり、大切にしてもらえたりする訳でもない。そんな当たり前のことがどうしてわからなかったんだろう。

それに、キスなんかよりも大切な『会話』があるじゃないか。「今日こんなことしたよ」とか「このご飯おいしかったよ」とか「この曲いいよ」とか「おはよう、おやすみ」とかさ。いまのわたしは相手を想った言葉と、会話で、もう少しだけ深い所で相手と繋がりたいと思う。


キスよりも大切なことで世の中溢れてるよ! You know what I’m saying?! to あの頃の私!!

ちゃんと時の流れと共にわたしも変わっている。そんなこと自分の文章で確認して安心する。赤面してしまうような見たくない過去をたまに引っ張り出してくることも大切なのかもしれない。

いまだって変わらずキスは好き。でもキスに恋をするんじゃなくてちゃんと相手に恋をしているってちゃんとわかってる。

一生このままでいい。と思うキスが、いまもちゃんとある。

SNS Share

Twitterのアイコン

Twitter

Facebookのアイコン

Facebook

LINEのアイコン

LINE

TATA

TATA(タータ) 2003年4月28日生まれ。クリエイター。高校生の頃から絵や編み物、シルバーアクセサリーなどの創作を行う。

View More