「気になる10代名鑑」の862人目は、蜷川はるさん(19)。将来ジャーナリストになるために、海外のプログラムやインターンなどに参加して、その経験を言語化しています。いまはインプットの時期で、知見を増やしていきたいと語る蜷川さんに、活動を始めたきっかけや、これからの目標について聞いてみました。
蜷川はるを知る5つの質問
Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「ジャーナリストをめざして、インターンや海外に行くプログラムなどに参加して、知見を増やしています。
体験してみて感じたこと、共有したいと思ったことなどは文章にするようにしていて。まだ公開はしていないんですけど、記事の下書きのような感じで書いています。書く力、言語化する力を高められるように、習慣にしています。
高校生のときは、環境系の団体で活動をしていたのですが、いまはいったんお休みして、自分のためのインプットの時期として、いろいろなことに挑戦しています」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「ジャーナリストをめざすきっかけになったのは、高校の講演会で出会った、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんの存在です。
難民について取材されている方で、講演会では、シリア難民の現状や問題点などを、写真を見せながら話してくれて。自身の発信するメディアによって、人道的な危機の中にいる人たちを助けようというパッションに、心を打たれたんです。
それまでは、社会問題や環境問題に正直あまり興味がなくて。でも、安田さんのお話を聞いたことで、ジャーナリストの夢をもつと同時に、自分なりに調べてみたり、海外に行ってみたりと、活動をはじめるきっかけになりました」
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Q3. これまでに影響を受けた出来事はありますか?
「高校3年生の春に『CFFジャパン』というNPO法人が開催していた海外インターンに参加して、フィリピンに10日間ほど滞在した経験が大きかったです。
そこで、ダンプサイトというゴミが集まってくる場所や、スラム街の子供たちなど、日本じゃ見れない衝撃的な状況を目にして……自分の中で、消化が追いつかなかったんですよね。
日本に帰ったあと、このままだと、見ただけで終わってしまう、この経験をいつか忘れてしまうのはもったいないと思ったんです。そこで、文章に起こして整理してみたり、違う海外のプログラムに参加してみたりしました。フィリピンでの経験は、いまの活動にもつながる、大きな意味をもつものだったと感じています」
Q4. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?
「最近、ホームレス支援の現場に行ってみました。
最初は、『お酒飲んだ人に絡まれたらどうしよう』と思ってしまって、すごく怖かったんです。でも、実際は全然そんなことなくて、すごく気さくな方が多くて。やっぱり自分にも、偏見があるんだと思いました。
先入観や偏見で、排除したり、無視したりしてしまうのって、知らないからこそなのかなと気づかされました。これを発信っていう形で伝えて、社会を変えていきたいなって思うし、自分も謙虚な姿勢で、いろんなことを知っていきたいです」
Q5. 将来の夢は?
「ジャーナリストになることです。いままでの、安田菜津紀さんとの出会いや団体の活動の経験を通して、『発信って力があるな』って感じて。
もちろん動画などの視覚メディアの発信もすごく影響があると思うんですけど、 どうせなら自分にしか出せない言葉で、感情とか、今の現状を紡いで、多くの人の心にヒットさせてみたい。なので、活字を使った記事に携わるのが目標です」
蜷川はるのプロフィール
年齢:19歳
出身地:神奈川県横浜市南区
所属:国際基督教大学1年、The Clumsy Chorus(ゴスペルサークル)
特技:何度も観た映画を初見のように楽しめること、Positive Thinking
大切にしている言葉:隣人を愛せよ
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Photo:Nanako Araie
Text:Haruhi Hirayama