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日本を世界一学び続ける国にする!探究授業のアップデートに挑む大学生起業家【小竹悠暉・19歳】

日本を世界一学び続ける国にする!探究授業のアップデートに挑む大学生起業家【小竹悠暉・19歳】

「気になる10代名鑑」の843人目は、小竹悠暉さん(19)。関西を拠点に、高校生の探究授業を支援する会社を立ち上げ、精力的に活動しています。教員ではなく学生だからこそ教育に対してできることがあるはずと語る小竹さんに、活動を始めたきっかけや今後の展望について詳しく伺いました。

小竹悠暉を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れていることは?

今年の5月に、友人たちと教育事業を立ち上げました。『株式会社Winttle』といって、主に高校生向けの教育事業を展開しています。具体的には『総合探究』という、2022年度から高校のカリキュラムに新しく組み込まれた授業のアシスタントや、出前授業などを学校と契約しておこなっています。

大学生の僕たちが高校で授業をやるというと、『君たちに何ができるの?』と言われることもあります。でも、学生だからこそできることがあると思っていて。特に、2年前から全国で必修化された探究の授業は、始まったばかりで、ほとんどの先生たちが受けたことがないもの。そして、日本の先生方の労働時間は世界的にも長く、キャパシティが不足しています。僕たちは、実際に探究授業を受けた当事者として、探究授業のあり方を考えています。めざすのは、受け身にならない、心踊る探究授業の実践です」

Q2. 活動を始めたきっかけはなんですか?

公立の中学校に入学して、まわりの友達が偏差値や受験のために勉強している様子に違和感を覚えたことです。そこで、何か変えられないかと思っていたとき、全国の高校で探究の授業が必修化されると聞いたんです。僕が通っていた高校では、以前から探究授業がおこなわれていたので、生徒が主体的に問いを立てて、課題に取り組む探究授業が必修化されたら、僕が抱いていた違和感の解決にもつながるのでは、と思ったんです。

先生たちに話を聞いてみると、『総合探究』の授業がなかなかうまくいかないという課題感があるようで。自分たちが受けたこともない探究授業をつくる負担は大きいし、結果、生徒の主体性が重んじられるはずの探究授業でさえ、結局、テンプレート化された”やらされた感のある授業”になってしまっているという実態があって。

それで、教員ではない立場からできることはないかと考えて、企業として学校の探究教育を支えていきたいと思い、起業していまに至ります」

Q3. 活動におけるファーストアクションは?

学生の課外活動向けのイベントを『Qulii』などでひたすら探して、とにかくあらゆるイベントに参加しました。僕の強みは、フットワークの軽さ。はじめのうちは、誘われたものすべてに参加しました。『来週、ドイツで国際仲裁裁判のコンテストがあって。もうひとり、行ける人を探しているんだけど、どう?』と誘われたときも、即答で『行きたい』と返事をして。

初めてイベントに参加したのは高校生のときなのですが、そこで出会った人たちとは、いまもつながっています。『社会をよくしたい』という、同じ志をもって活動している同世代がこんなにいるんだ! と、衝撃を受けたことを覚えています」

Q4. 活動をする中で、悩みはありますか?

「『教育に関する活動をしたい』と言っていると、若さを理由に、否定的な意見を言われることがありました。もちろん応援してくれる人も多かったのですが、『子どもに何ができるの?』と言われることも。

当然、人生経験や知識では大人には敵わないけど、教員ではない探究授業の当事者であった立場の人間が参画していくことで、新しい教育が生まれていくと信じています。だから、会社名には、大人に負けない教育を展開していくという意味を込めて、Win(勝つ)とLittle(小さくても)を組み合わせて『Winttle』と名づけました。

悩みは尽きませんが、めげずに活動を続けて、いくつかの学校で出前授業をしたり、アシスタントという形で探究授業のお手伝いをしたりしています」

Q5. 今後の展望は?

サポートする学校数を増やしながら、探究授業のあり方をアップデートしていきたいです。日本は『世界一大人が学ばない国』といわれる環境の中で、受験のシステムや学校教育そのものを変えるのは難しいですが、主体的な探究授業の実践を通じて、日本を『世界一学び続ける国』にしていきたいです。

あとは、世界各国に友達をつくって、僕自身が日本を代表する起業家になりたいです。これまでに旅行やさまざまなプログラムを通じて、1年で15か国ほどを訪れ、素晴らしい出会いに恵まれました。

もちろん日本の同世代からも刺激を受けることばかりですが、海外の同世代は僕とは全く異なる視点からの考え・アクションをします。だから、その出会いをもっともっと広げていきたいです」

小竹悠暉のプロフィール

年齢:19歳
出身:兵庫県神戸市
所属:関西学院大学、株式会社Winttle代表取締役、合同会社Self every TeenWorker事業部副代表、京パン共同代表、株式会社Study meter FoPs、NEXTSTAGE
趣味:旅行、サイクリング、テニス
特技:バク宙、フットワークが軽いこと
大切にしている言葉:努力、「夢を叶える確率を上げたいなら、夢を本気でまわりに伝えろ」

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起業家、関西学院大学国際学部2回生 株式会社Winttle代表取締役 合同会社Self every TeenWorker…
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Photo:Nanako Araie
Text:Ayuka Moriya

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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