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プリツカー建築賞の受賞者も!世界中から熱視線を送られるアフリカ出身の建築家を押さえよう【Steenz Breaking News】

プリツカー建築賞の受賞者も!世界中から熱視線を送られるアフリカ出身の建築家を押さえよう【Steenz Breaking News】

世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、教育や社会活動とも隣接した活躍を見せ、世界に名をとどろかせている、アフリカ出身の建築家について、ご紹介します。

世界で注目されるアフリカの建築家

アフリカは大自然に恵まれた大陸として知られています。砂漠に海、ナイル川や鉱山まであらゆる資源があるアフリカですが、これらの資源を生かしてコミュニティに貢献するアフリカ出身の建築家がいます。彼らは建築という手段をと通した、教育の問題や、社会問題などにも深く切り込み、そうした姿勢が高く評価されているのです。そこで今回は、名誉ある建築賞を受賞した3名のアフリカ出身の建築家を紹介します。

ナミブ砂漠に溶け込む巨大な巣

 

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南アフリカ出身のポーキー・ヘファー氏によって建設された「THE NEST@SOSSUS」(以下、THE NEST)。ナミビア砂漠に位置し、野生動物のヒョウやヒヒが集まります。

「巣」を意味するこの建築物は、全体が茅葺き屋根で覆われ、まるで巨大な隠れ家のよう。ヘファー氏は、かつてナミブ砂漠で鳥を観察しており、広大だが中にはさまざまな空間もつ巣に関心をもちました。ヘファー氏は、デザイナーとしても絶滅危惧種の動物をモチーフにした家具を製作するなど、自然や動物を表現することに秀でています。

この巨大な「THE NEST」も、外見はひとつの巣のように見えますが、中は完全には仕切られていないものの、壁の角度によって異なる空間が生まれています。

現地の材料と職人と伝統技術を使っており、印象的な屋根は、ナミビアで採れた葺でつくられています。

こちらの建物は、Wallpaper誌の『Best Private Residence賞』を受賞しており、人間の住む巣を作った独創的なアイディアが高く評価されています。自然に融合する曲線を基本としたデザインはとても美しく、アフリカの大地に溶け込こんでいます。

プリツカー賞を受賞したブルキナファソの学校

 

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ブルキナファソ出身のフランシス・ケレ氏は、幼少期、村のすし詰め状態の教室で教育を受けました。後にヨーロッパで建築を学び、建築家となったケレ氏は、アフリカにはアフリカの気候と文化に合った建築技術があるという考えのもと、土や粘土といった、現地の材料を使った建築をデザインするようになります。

そんなケレ氏が2001年に故郷のブルキナファソの村で設立したガンド小学校は、電気などのインフラ整備が整っていない環境でも、建築技術によって風を取り込んで暑さから子どもたちを守り、居心地の良い空間を作り出しています。

そしてこのガンド小学校は、建築界のノーベル賞であるプリツカー賞を受賞し、世界に名を轟かせました。大量生産、大量消費が進む現代社会で、「いまあるものを賢く使う」ことの重要さを教えてくれます。

建築で植民地化を訴える女性建築家

ガーナ出身のレスリー・ロッコ氏は、現代社会の問題を建築を通して伝える、建築家および教育者です。2023年のヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展では、脱植民地化と脱炭素化に焦点が当てられ、ロッコ氏は総合キュレーターを務めました。

ロッコ氏は建築を手掛ける傍ら、大学院設立やアフリカン・フューチャーズ・インスティチュートの立ち上げにも関わっています。彼女は、ヨーロッパが基本となる建築教育にアフリカの多様性が欠けていると考えており、現在は、アフリカの地でアフリカの資源を活用する建築教育をリードしています。そうした活動によって、英国王立建築家協会のロイヤル・ゴールド・メダルを、アフリカ人女性として初めて受賞しました。

 

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世界的に評価を受けている、アフリカ出身の建築家。彼らの作品は、日本には見られないような、気候と自然を生かした独創性のあるデザインが印象的ですよね。今後も世界で注目されるアフリカ発の建築家が生まれることでしょう。

References:
Animal Farm「VERNACULAR ARCHITECTURE」
Kere Architecture「Work」

TextHao Kanayama

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Hao Kanayama

ライター

16歳、初アフリカ大陸上陸。19歳、アフリカ10か国放浪。20歳、ウガンダ移住。ウガンダの現地の会社とNGOの職員として、ストリートチルドレン、シングルマザー、薬物中毒者、孤児の支援を行う。不条理で不都合な世界だけど、その先にある希望を求めて歩き続ける、アフリカの人々の暮らしをわたしの目線から伝え続けたい。少数民族と木登りとテクノがスキ。

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