Teen's Snapshots

映画『Love Letter』に魅せられて映像の世界に。プロの映像制作現場で研鑽を積む高校生クリエイター【幸田泰裕・17歳】

映画『Love Letter』に魅せられて映像の世界に。プロの映像制作現場で研鑽を積む高校生クリエイター【幸田泰裕・17歳】

気になる10代名鑑の713人目は、幸田泰裕さん(17)。映像監督をめざし、プロの現場にサポートとして混ざりながら、技術を磨いています。映像を「一枚絵の集合体」としてとらえて、全カットやシーンにこだわりたいという幸田さんに、これまでに影響を受けた作品や、将来どんなクリエイターになりかについて、聞いてみました。

幸田泰裕を知る5つの質問

Q1. いま、力を入れていることを教えてください。

映画を中心に、映像制作に取り組んでいます。まだ監督として作品づくりができているわけではありませんが、いつか映像監督になりたくて。いまは、大学生と一緒に自主制作映画を撮影したり、商業的な映像制作の現場に関わらせてもらったりしています。

過去にSteenzにも登場した映像監督・林太陽さんの現場では、助監督をしていて。監督にいちばん近いポジションなので、いろいろと吸収しながら頑張っています」

Q2. 活動を始めたきっかけは?

14歳のときに観た、岩井俊二監督の映画『Love Letter』に衝撃を受けたことです。世界観や映像の中の雰囲気というか、空気感が本当に素晴らしいんです。

もともと、自宅にDVDがたくさんあって。幼稚園や小学生のときから、無我夢中で鑑賞していたんです。だから、ロマンスからコメディ、アクションなどいろんなジャンルの映画を観てきたつもりだったのですが、個人的にはあまり恋愛映画で心が動かされることがなくて。

でも『Love Letter』は、3回連続で鑑賞するほど、心を奪われた作品でした。そこから、自分も誰かの心を動かせるような映画を撮ってみたいと思うようになって、本格的に映画業界を興味をもち始めました」

Q3. 活動を始めるときのファーストアクションは?

小学生ぐらいのときに、自分でも撮ってみたくなって。『とりあえず、つくってみよう!』くらいの気持ちで、スマホを使って、ショートムービーをつくりました。

そのときに取ったのは、レゴを使ったストップモーションムービー。もともとレゴブロックが好きだったので、特にやり方を知らなかったけど、見よう見まねで撮ってみました」

Q4. 活動をする中でつらいことはありますか?

撮影現場は長時間拘束されることがほとんどなので、体力的な厳しさを感じることはあります。つい先日も、自主制作映画の現場だったのですが、朝7時から夜23時まで、ずっと撮影をしていて。外の撮影で日中の気温が高いと、より一層きますね……。

でも、現場に関われることは貴重な経験だし、参加できるのはありがたいこと。なので、体力をしっかりつけて乗り切ろうと思っています」

Q5. 今後の展望は?

誰も観たことのない、新たな映像表現ができる監督になりたいです。映像って“一枚絵の集合体”だと思っていて。作品全体の完成度はもちろんですが、それぞれのシーンやカットを芸術的かつ美しく撮ることを意識しています。技術の進化もあり、いろんな手法を使った作品がすでにたくさんあるけど、そういう新しい技術をキャッチアップしながら、誰も観たことのないような新しい表現方法を追求していきたいです。

また、日本らしいの映像表現を、あえて海外向けにアレンジしてみたり、アニメーションの映像表現を実写に汎用してみたり……。基本的な映像のスキルを磨きつつ、既存の型にとらわれることないような自由な発想を大事にしたいです。

具体的な目標は、長編オリジナルのウルトラマン映画を撮ること。複雑だし、難しいことも多いですが、特撮技術にはすごく憧れがあるので、いつか実現できたらと思っています」

幸田泰裕のプロフィール

年齢:17歳
出身地:千葉県

幸田泰裕のSNS

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Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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