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ルーツは「ゼルダの伝説」。神秘的でやさしい世界観をもつゲーム制作をめざすCGクリエイター【Miyabimaru・19歳】

ルーツは「ゼルダの伝説」。神秘的でやさしい世界観をもつゲーム制作をめざすCGクリエイター【Miyabimaru・19歳】

「気になる10代名鑑」の709人目は、Miyabimaruさん(19)。小さいときからゲームに熱中し、高校生のころには自分の世界を創り上げるアニメーションや3DCGの映像制作をしています。将来は自分のつくったゲームで自然について考えてもらいたいと話すMiyabimaruさんに、創作のきっかけや制作姿勢を深掘りしました。

Miyabimaruを知る5つの質問

Q1.プロフィールを教えてください。

武蔵野美術大学でCGを専攻しています。また学外では、自主制作や仕事として、アニメーションの制作をしています。

高校も、都立の芸術高校に通っていたので、そのときから映像制作を専攻していて。当時は実際のものを少しずつ動かして動画にしていくというモーショングラフィックや、手書きのアニメーションをよくつくっていました。そこから、映像クリエイターのTsumugiくんに声をかけてもらって、Jin miyamuraくんと一緒に、マカロニえんぴつの『ネクタリン』のMV 制作に関わりました。メインキャラのまわりを彩るキャラクターや背景のデザインを担当し、いまもこのメンバーで映像プロジェクトを続けています」

Q2. 活動を始めたきっかけはなんですか?

小学生のときから、ひたすらゲームをしてたんです。父親がゲーム制作の仕事をしているのもあって、禁止されたり、怒られたりすることもほとんどなくて。もともと絵や創作に興味があったこともあって、芸術高校に進学したんです。

高校では、主にモチーフが手元にあるうえで行う映像制作をしていたのですが、映像クリエイターのTsumugiくんが作った3DCGにすごく衝撃を受けて。そこから3DCGに興味をもつようになって、『Blender』などを使って創作を始めました。

ちなみに『miyabimaru』という活動名は、普段使っているゲームのユーザーネームなんです。愛着があるので、名義として使っていて。それくらい、ゲームが自分のルーツになっているなと思います。2次元の中で、3次元のように動いていく世界がすごく面白くて。いつか、そんな世界を自分で作ってみたいです」

Q3. 活動におけるテーマは?

バッドエンドでは終わらない、やさしい世界を表現したいです。

勇者がスライムを倒して進んでいくのがベーシックなゲームだと思うのですが、僕は、倒されたスライムのストーリーに目を向けたくなってしまうんです。『倒されているときはどんな気持ちなんだろう?』『そもそも勇者はなぜスライムを倒さなければいけないんだろうか?』『ボスの魔王は本当に世界を征服したいんだろうか?』など、いろいろと考えてしまって。

もちろん、キャラクターの関係性をわかりやすく示すことは、ストーリーを動かしていくために大事なことだと思いますが、世界って、敵と味方という単調な関係だけじゃない。だからこそ、ひとつひとつのキャラクターに愛着を持ってもらえるようなストーリーを、デザインに落とし込んでいきたいです。それぞれの関係性や、表現している世界観全体を、丸ごと楽しんでもらえるようなものがCGでつくれたらいいなと思っています」

Q4. これまでに影響を受けたものは?

『ゼルダの伝説』で表現されている、生き生きしていて美しい自然の風景が大好きで。もともと、説明できないような神秘が感じられる生命に興味があるんです。小さいころから自然に触れたり、図鑑で植物や虫を見たりしていく中で、どんどん惹かれていって。そこで受けたインスピレーションを、自分のつくる世界観に取り入れることが多いです。

あとは、ゲーム作品で言うと、PS2ソフトの『大神』や『オーディンスフィア』、ゲームキューブソフトの『ゼルダの伝説風のタクト』。スーパーファミコンなどでプレイできる『Outer World』にも影響を受けていると思います。親しみやすくてかわいらしいデザインが好きで、自身のキャラクターづくりの大事な要素にしています

Q5. 今後の展望は?

いまはゲーム制作にいちばん興味があって、将来的には自分でディレクションしたゲームを世に出すことが夢です。自分の作品を楽しんでもらうのはもちろん、自然や生命という作品のテーマを通じて、いま起こっている環境破壊や、現代人にとっての自然のあり方について考えるきっかけをつくることができればうれしいです。

そして、CGを用いた映像制作やアニメーション制作を、これからも続けていきたいですね」

Miyabimaruのプロフィール

年齢:19歳
出身:東京都
所属:武蔵野美術大学 造形構想学部 映像学科
趣味:ゲーム、オカルト記事探し、散歩、誰かと話すこと
特技:変な語呂合わせをつくること
大切にしている言葉:「今ここで死にはしないから」

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Photo:Eri Miura
Text:Chihiro Bandome

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Chihiro Bandome

ライター

2003年生まれ、埼玉県出身。上智大学文学部新聞学科在学。自分の目で現場を見て、自分の言葉で人と話して、世界を知っていきたい。大学では、主にニュース記事の執筆を学んでいる。2023年より、ライターとして「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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