世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする、「Steenz Breaking News」。今日は、お店や企業の制服がサステナブル化しているというニュースについて、ご紹介します。
コスメキッチンの制服がサステナブル素材のものに
企業の制服というのは、その企業がもつイメージを表現しつつ、着用する人が心地よく過ごせる、機能性に長けたデザインであることが求められます。それに加えて最近は、環境配慮にも注目した制服が増えているようです。
例えば、ナチュラル&オーガニックコスメのセレクトショップ「コスメキッチン」は、2023年4月から制服のデザインを一新しました。カラーはベージュとライムの2色展開で、パフスリーブの袖とハイネックの襟が特徴的な、華やかで洗練されたデザインとなっています。また首元のリボンは、結ぶとかわいらしく、結ばずに着用するとモードな雰囲気になり、ひとりひとりの個性を活かせるところもポイントです。
そして、環境配慮の視点から、生地には、リサイクルポリエステル素材を採用。撥水加工を施し汚れにくく、しわにもなりにくいため、お手入れも簡単です。まさに、地球にも、人にも、やさしい制服といえるでしょう。
制服のデザインを担当したのは同グループが展開する「MIESROHE」
今回デザインを担当したのは、コスメキッチンと同グループである、株式会社マッシュスタイルラボが手掛ける、サステナビリティとユニバーサルデザインを掲げたブランド「MIESROHE(ミースロエ)」。デザインの依頼を受けたディレクターは、それまで採用されていたワンピース型ではなく、これからの時代にふさわしい「クリーンな美しさを意識したシャツ」を真っ先にイメージしたと話しています。
こうした動きは、マッシュスタイルラボ以外にも広がっていて、環境に配慮した取り組みや制服のサステナブル化を進める企業が増えているのです。
制服をサステナブル素材へ変更する企業が増えている
株式会社OPAは、2023年4月から、サステナブル素材である「ZERO-TEX®」でつくられた制服を採用。この「ZERO-TEX®」とは、有限会社やまぎんが開発した、製造時に排出されるCO2を52%、染色の際に使う水を70%削減することに成功した素材です。デザインは、ワンピース、パンツ、ジャケットなど、社員の個性や体調、気候に応じて数パターン展開しており、自由に組み合わせられます。
さらに、スキンケア&ライフスタイルブランド「athletia」では、2022年12月に美容部員の制服がサステナブルなものへ変わりました。オーガニックコットン80%と、ユーカリの木や廃材、間伐材からできた再生繊維20%を使用したワンピースや、植物由来のポリエステル37%を使用した素材のフードつきジャケットなどを採用。スニーカーも天然素材をベースにしており、役目を終えた後は、リサイクルできるようになっています。
そして、制服のサステナブル化は物流業界でも。ヤマトホールディングス株式会社では、2020年9月から「働きやすさ」と「環境配慮」を可能にした制服を着用しています。
砂糖を製造する際に出る副産物(さとうきび廃糖蜜)からできた、植物由来のPET素材を制服の素材に採用し、CO2削減に貢献しています。また使われなくなった制服は、新たな製品の原料として再利用されているそう。
制服のサステナブル化は、企業の間でますます広がっていくでしょう。次はどの企業が、どのような制服を制作するのか注目していきたいですね。
Text:Yuki Tsuruta