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オーストラリアの授業で受けた衝撃に突き動かされて。日本の授業に革命を起こす高校生活動家【戸塚菜心・17歳】

オーストラリアの授業で受けた衝撃に突き動かされて。日本の授業に革命を起こす高校生活動家【戸塚菜心・17歳】

「気になる10代名鑑」の501人目は、戸塚菜心なこさん(17)。高校生ながら学生団体を立ち上げ、日本の教育を変えようと活動しています。『明日死んでも後悔しない選択をしたい』と語る戸塚さんに、活動を始めたきっかけや今後の展望について、詳しく聞いてみました。

戸塚菜心を知る5つの質問

Q1. いまいちばん力を注いでいる活動は?

日本の画一的な教育に疑問をもったことから、JPE(JasminePeach Education )という学生団体を、昨年の夏に立ちあげました。『すべての学生たちにとって学校の授業をより有意義なものに』という理念を掲げていて、授業について本音で話せる場を設けたり、授業のコミュニケーション活性化を目的としたアプリを授業に導入したりしています。

最近は、団体の活動をより多くの人に知ってもらうために、『Change Maker Award』や『高校生My Project Awards』に出場するなど、日本の教育の在り方を一緒に考える活動を行っています

JPE|note
JPEは日本の「学歴重視の社会・学校の在り方」や「画一的で受け身な授業」を日本の教育現場の現状を一番理解している、かつ、…
https://note.com/jpe_0924g

Q2. そのテーマで活動を始めたきっかけは?

オーストラリアに短期留学をしたことが、教育に疑問をもったきっかけです。それまでは、先生の話を聞いて必要なところを暗記するような授業が当たり前だと思っていたんですけど、オーストラリアでは与えられた知識からどう考えていくかが重視されていて。自然とディスカッションが生まれたり、先生に質問することが当たり前だったり……。

今後必要になってくるのは、こういう授業なんじゃないかと衝撃を受けたと同時に、オーストラリアでできているんだから、日本でも同じような授業ができるんじゃないか、変えようと思えば変えられるんじゃないかと思って、活動を始めました

Q3. 課題に対するアクションの最初の一歩目は?

日本の教育の何が問題なのかを認識してもらうために、言語化をおこないました。

最初は『より良い教育にしたい』『日本の授業はつまらない』みたいな、なんとなくでしかわからない言葉でしか表現できていなくて……。より良い教育、より良い授業とはどんなものなのか、なにが問題なのかを、ひとつずつ見直して再定義したんです。

それを初めて発信したのが、『Change Maker Award』という英語のアイディアコンテストでした。それほど問題視されていないからこそ、思いをぶつけることも必要なアクションなのかなと思いました」

Q4. 大切にしていることは?

どんな選択をするときでも、『明日死んでも後悔しない選択をする』ということを心がけています。

中学1年生のとき、初めて自分からいろいろなことに挑戦するようになったんです。小さい選択の積み重ねで、知らなかった世界を見ることができてすごく楽しかったんです。でも、もし違う選択をしていたら、この楽しさを味わえなかったかもしれない。そう考えたら、少し怖くなったんです。それ以来、最高に楽しい瞬間にたどり着くために、いつでも後悔をしないような選択をしたいと思うようになりました。

将来を考えて、あえて苦しい選択をすることも大事だとは思うんですけど、もし後悔することがあったとしても、その時々でベストな選択をしたと思えていれば、どんな状況でも頑張れると思うんです」

Q5. 今後の展望は?

最上級の『感動』を科学的に生み出してみたいです。

小さいときから音楽が大好きで、ピアノや歌を習っていたんですけど、先生や友人の演奏で感動することや心が揺さぶられることがあって。そのとき『この感動って、自分で生み出せないのかな』と思ったんです。自分の最上級の感動を生み出せるようになったら、感情を数値化することにもつながると思います。それが実現すれば、もっと多くの人が生きやすい社会にもつながっていくんじゃないかと考えています。

社会問題はさまざまな側面から組み合わさってできていると思うので、いろいろな分野を複合的に勉強できる大学に進学したいなと思っています。海外大も視野に入れて、勉強していきたいなと思います

戸塚菜心のプロフィール

年齢:17歳
出身地:沖縄
所属:品川女子学院、学生団体JPE
趣味:ひとりカラオケ、ピアノ、人の髪の毛いじること、洋画に出てきた主人公のファションに似た洋服を探すこと
特技:朝起きてから5分で家を出られること、誰とでも仲良くなれること
大切にしている言葉:明日死んでも後悔のない選択をする

Photo:Eri Miura
Text:Chikiri Kudo

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Chikiri Kudo

ライター

2002年生まれ、宮城県出身。上智大学 文学部新聞学科在学。メディアが社会に与える影響について学ぶ傍ら、コラム記事の執筆やフリーペーパーの制作に携わる。Steenzでは、2023年より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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