タイムリーな話題から、カルチャー、さらには社会問題まで、さまざまなテーマについて、リアルな10代の声を聞くシリーズ「10代リアルVOICE」。
今回のテーマは「配信動画サービスのオリジナル作品」。NetflixやAmazon Prime Video、Disney+といった海外の配信プラットフォームや、U-NEXTといった国内企業など、さまざまなサービスがあふれる現代。特にここ数年は、特定のプラットフォームでしか観ることができない、オリジナル作品も増えています。そこで今回は、4名の10代に、お気に入りのオリジナル作品について聞いてみました。
1. 村田夕奈さん「ネトフリ勢なら必見!自分の日常を主人公と一緒に見つめ直せます」
『宇宙を駆けるよだか』/Netflix
「わたしのお気に入りは、Netflixのドラマ『宇宙を駆けるよだか』です。見た目も性格も真逆な小日向あゆみと海根然子の体が入れ替わってしまったところから始まる物語。次々に物語が展開していくスピード感にのめり込んでいると、あっという間に全6話を観終えてしまいます。
さらに、俳優のみなさんのお芝居もすごくて……。体が入れ替わる前後の演じ分けをする清原果耶さん、富田望生さんの演技が、本当に同一人物なの……と疑ってしまいました。
この作品では、真逆の人生を生きなければわからなかった気持ち、いままで気づかなかった人間の醜さや優しさ、自分を理解してくれる人がいることの心強さなどが描かれています。当たり前にあると思っている自分の日常を、主人公のあゆみと一緒に見つめ直すことができるので、ネトフリ勢は絶対に観てほしいです」
2. 南拓人さん「映像の美しさに、予告編だけで心を奪われました」
『舞妓さんちのまかないさん』/Netflix
「是枝裕和監督が初めてNetflixで撮った作品『舞妓さんちのまかないさん』に注目しています。実は配信が始まったとき、ちょうど忙しくて、まだ本編は見ることができていないのですが、予告編だけで心を奪われました。いまいちばん観たい作品なので、GW中に観ることができたらいいなと思っています。
豪華なキャストはもちろん、京都の街波や、料理のおいしそうな空気感が映像から伝わってきて、とても素敵な作品だと思っています」
3. 重枝梨乃さん「作品を通して、憧れの存在と出会うことができました」
『アート・オブ・デザイン』/Netflix
「Netflixオリジナルの『アート・オブ・デザイン』がお気に入りです。この作品は、いろいろな分野のアーティストをひとりずつフォーカスして密着しているドキュメンタリーなんです。建築家から書体デザイナーまで、たくさんのジャンルのアーティストの方が、自身の仕事について話しています。普段、そんな姿を見れる機会はなかなかないので、とても貴重な作品だと思っています。
この作品を通して、憧れの存在になる人に出会いました。シーズン1に出てくる、舞台デザイナーのエズ・デブリンさんです。彼女の生み出すものが形になると、こういう見方もあるのか、とハッとされることがとても多く、尊敬しています。芸術やクリエイティブに興味がある10代なら、きっとシリーズを通して、尊敬できる人が見つかると思います」
4. uyさん「現代の価値観とマッチした作品。音楽、脚本、どれも素晴らしいです」
『シンデレラ』/Amazonプライム・ビデオ
「Amazon Prime Videoオリジナル作品の『シンデレラ』がとても好きで、何度も観ています。どこで切り取っても画になるカメラワークがすごく美しいし、現代の価値観とマッチした脚本のテンポ感も素晴らしくて。また、憎めないキャラクターたちがもつ、等身大の悩みにもとても共感できます。いちばん好きな登場人物は、王子の妹。彼女のような広い視野を持つ人間になりたいと思いました。
劇中の楽曲も、とてもワクワクするものばかりなので、ぜひ注目してほしいです。オリジナル楽曲はもちろん、引用されたポップ・ミュージックたちがシーンとマッチしていて、良い雰囲気をつくりあげていると思います」
10代から寄せられた回答では、NetflixやAmazonプライム・ビデオの作品が並びましたが、ふたつの配信サービス以外にも、配信サービスはまだまだたくさんあります。スマホひとつで、膨大な作品を触れられるこの時代。このGW期間、映像作品に没入する時間をつくってみてはいかがでしょうか。
Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya