「気になる10代名鑑」の338人目は、吉村響さん(18)。経営者になるという目標を達成するため、複数の会社でインターンをしつつ、さらにはコミュニティの代表も務めるなど、起業に向けた準備と勉強をしています。サッカー少年だったという吉村さんが、経営者を志すことになったきっかけや、活動を通して感じたことを深掘りしていきました。
吉村響を知るための5つの質問
Q1. いま取り組んでいる活動について教えてください。
「昔から経営者になるのが目標で、大学に通っている間にクリエイター支援事業で起業しよう思っています。いまはタイミングや自分の能力を考慮して、いまは準備と勉強をしている段階です。
具体的なアクションとしては、3社掛け持ちで長期インターンをしていて、経営やキャッシュフロー、Web3など、幅広いことについて学びつつ、株式会社DripAceという会社で、新規事業を担う経営本部に所属しています。
起業をしたいと思うようになってから人脈の大切さに気づいたので、インターン先の先輩に会うことも大事にしていて。また、関西圏で精力的に活動している1年生を集めたコミュニティをつくり、代表を務めています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「経営者になるのが目標になったのは、中学3年生あたりだった気がします。それまでサッカーしかやってこなくて、勝とうと思えば誰にでも勝てると思っていたのですが、後に全国優勝することとなるチームと対戦して負けたときに、限界が見えたというか、挫折を感じてしまって……。
そこから、サッカー以外のことも考えるようになり、『自分の生きてきた価値を世に残したい』と思うようになったんです。その手段として、現時点で最も適切なのが、起業して経営者になることだと思ったんです。
とはいえ、サッカーは楽しくて、その挫折を経験した後も続けていました。高校ではキャプテンをやって、大学でも体育会のサッカー部に入ったんですが、1年生の夏ごろにふと、サッカーで忙しすぎて他のことを考える余裕がないことに問題を感じて、サッカーから離れる決断をしました」
Q3. 活動を続けている中で、印象的だった出会いを教えてください。
「大学の先輩を通して紹介してもらったインターン先の社長には大きな影響を受けていると思います。働く時間は1日に3〜4時間程度なのに、会社をいくつも経営している方で。僕が掛け持ちでさまざまな活動をするようになったのも、その社長の影響です。
一時期、大学を休学しようとしていたんですけど、その人の隣で働いていたら、『この人はこんなにやっているのに、僕は学校を休まないとやりたいことができないのか……』と疑問に思うようになって、結局、休学はしないことにしました。
また、その人には『三方よし』を意識すべきだということをよく言われます。関わっている誰もが得するようなビジネスをしていかなければいけないと思うようになりました」
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Q4. 10代あることで、強く感じることはありますか?
「僕は、若さは武器ではなく、武器を準備するために必要な盾だと思っています。若さって、たった数年で失ってしまうじゃないですか。だから若さは武器じゃなく盾にして、若さがなくなっても長く使っていける武器をつくることができるように、たくさんのことを吸収しようとしています。
もしも他人から若さを理由に理不尽に否定されることがあっても、自分では若さを言い訳にせずに、歳の離れた大人に認めてもらうように、努力していきたいですね」
Q5. 今後の展望は?
「やりたいのは、価値がある人やものに、適切な経済的評価が与えられる世界をつくること。とはいえ、大きな社会問題に、ビジネスとして直接立ち向かうことに対しては、ちょっと疑問を感じていて。もしかしたら、別の分野で稼いで、その分野に投資することが、問題解決に向けての近道かもしれないから。
だから、あまり分野を限定せず、まずはある程度の功績をつくることを最優先にしたいと思っています。最終的な目標とは離れているように感じても、その事業でお金を得られているということは、そこにもまた、社会的な価値があるということになるから」
吉村響のプロフィール
年齢:18歳
出身地:山口県
所属:京都大学経済学部、京大起業部
趣味:サッカー、音楽
大切にしている言葉:明日死ぬかのように生きろ、永遠に生きるが如く学べ
吉村響のSNS
2022年ありがとうございました。
2023年ぶち上げます— 吉村響/Hibiki Yoshimura プロダクト開発中 (@2visal) December 31, 2022
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Photo:Eri Miura
Text:Ayaka Shinada