
「気になる10代名鑑」の334人目は、南拓人さん(19)。多摩美術大学で映像を中心に学び、作品づくりを行うほか、多摩美術大学の非公認サークル『多摩美アイドル育成委員会』のアイドルグループ『∞lette(パレット)』の運営スタッフとしても活動しています。幼いころから創作活動に関心があったと話す南さんに、生み出している作品へのこだわりや、作り手としての想いについて聞いてみました。
南拓人を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れていることは何ですか?
「映像制作です。短編映像作品を中心に、実写の作品を手掛けています。
最近だと、東京藝術大学のピアノ科を目指す高校生が、心の中にいるもうひとりの自分と向き合う葛藤を描いた、『ぜんぶ、私だから。』という3分間の映像作品を制作しました。この作品は『つくばショートムービーコンペティション2023』に最終ノミネートされ、佳作賞をいただきました。誰でも思い当たることがあるような、理想の自分像といまの自分との葛藤をテーマにした作品です。
またアーティストの裏方の仕事にも興味があって。受験期からよくYouTubeで見ていた、『多摩美アイドル“∞lette”』の運営にも関わり、映像編集や広報、音楽制作の仕事をやっています」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「小さいときからピアノを習ったり、父によく美術館に連れて行ってもらったりした影響で、物心つくころには、いろいろなものづくりの真似事をしていた気がします。
自分の中で創作活動を人生の柱として意識するようになったのは、中学生のとき。有志を募って、学園祭でミュージカルを上演したんです。音楽を担当して、本番は客席に近い音響卓にいたんですが、カーテンコールで拍手喝采してくれる客席を眺めて『自分たちがつくったもので、こんなにも人の心を動かせるんだ!』と感動しました」
Q3. どんなことを大切にして、創作活動をおこなっていますか?
「何事も積極的に、という姿勢は常に心がけています。例えば、映像のお仕事の募集があれば、自分から積極的に参加してみたり、作品をつくったらコンペに応募してみたり。『多摩美アイドル”∞lette”』でも、やってみたいアイディアがあれば、自分の役割を越えて、全体に提案したこともあります。
とにかく、機会を逃さないように意識しています。だけど、最近はいろんなことに取り組みすぎて、友人から『そんなにいろいろやっていて、大丈夫なの?』って心配されることもありますね(笑)。
作品づくりでこだわっているポイントは、作り手の顔が見えないようにすること。当たり前かもしれないけど、観る人が作り手のことを気にせず、内容に集中できるように心がけています。例えば、学校の友達が見てくれることを考えて、同級生をキャストに起用しないとか、学校の近くや特徴的な場所ではロケをしない、とか……。小さなことだけど、細部の丁寧な仕事こそ大事だと信じて、つくっています」

Q4. 自身のクリエイティブに影響を与えた「作品」や「人」はありますか?
「細田守監督のアニメーション映画『おおかみこどもの雨と雪』と、その劇中で使用されている高木正勝さんの『きときと- 四本足の踊り』という楽曲です。
公開したときは、まだ小さかったけど、家族が試写会に連れて行ってくれて。『きときと- 四本足の踊り』が流れるシーンで、不思議と体を動かしたくなるような、そんなエネルギーをスクリーンから感じて。あのときの感覚は、いま自分が映像作品をつくるときにけっこう影響を与えているんじゃなかなと思います。
あとは、活躍している同世代から刺激を受けることも多いです。SNSを使っていると、そういう発信を目にする機会も多くて。ときどき落ち込むこともありますが、もっと頑張ろうとポジティブに捉えるようにしています」
Q5. 今後の展望や将来の夢を教えてください。
「映像作品で、より多くの人の心を動かしたいです。世の中にはいろんな人がいて、それぞれがいろんなことを考えながら暮らしている。創作活動をする人間として、いろいろな人に寄り添える存在でありたいと思っていて。悩みを抱えている人に寄り添い、苦しみから救えるような作品をつくっていきたいです。
簡単なことではないけど、いつかそんな、大きな作品をつくれるようになるためにも、いま携わっている活動での出会いや気づきを大切に生きていこうと考えています」

南拓人のプロフィール
年齢:19歳
出身地:神奈川県横浜市
所属:多摩美術大学、多摩美アイドル育成委員会(多摩美アイドル“∞lette”)
趣味:旅行、散歩、音楽鑑賞
大切にしている言葉:捨てる神あれば拾う神あり
南拓人のSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya