「気になる10代名鑑」の277人目は、新井凜子さん(18)。学生団体に所属し、教育をテーマに活動をしている高校3年生です。教育の中でも、学びの場やオルタナティブ教育に関心があるという新井さん。そもそも教育に興味を持ち始めたきっかけや、活動をする中で大切にしていることについて、詳しく伺いました。
新井凜子を知るための5つの質問
Q1. どんな活動をしていますか?
「都内の公立中高一貫校に通う高校3年生です。いまの時期だと、受験勉強に全集中!と言いたいところですが、どちらかというと、学外での活動に時間を割いています。
所属しているのは『学生団体ORYVES』です。今年の夏には『学生団体Sentliber』という団体でも活動していたことがありました。学生団体ORYVESでは副代表として、主に企画や広報などを担っています。どちらも中高生の教育や中高生のビジネスをテーマに活動している団体で、SNS経由で団体に参画しました」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「興味をもったのは、学校行事で行ったオーストラリアのブリスベンでの海外研修です。たった1週間ではあったんですが、短かったからこそ、すごく衝撃を受けて、刺激的な時間でした。
中でも驚いたのが、教育を受ける場所。現地の学校にも行ったのですが、日本の教室とつくりが全然違うんです。どこでも好きな場所に座っていいよ、っていう感じだったので、『こんなに自由でいいの?』って、衝撃を受けて……。それと同時に、教室というのは、決められた席で、前には黒板と教卓あって、とい固定観念にとらわれていたのに気がついて、視野が広がった気がしました。
その研修以来、活動テーマを教育に決めて。特にいまは、学校以外の学びの場やオルタナティブ教育について興味を持っています。大学に入っても、引き続き探求していきたいと思っています」
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Q3. 活動する中で、大切にしていることを教えてください。
「人との出会いです。私は飛び込んでいった場所で絶対友達をつくっています。塾でも課外活動でも、そこで出会った人たちとの出会いを無駄にしたくなくて。
特に印象的だったのは、高校2年生の冬に3か月間住んだ、SHIMOKITA COLLEGEでの出会い。母の勧めもあって入居したのですが、ここで多様なバックグラウンドの人と関わりを持つことができて。同世代で起業していたり、社会に対してアクティブに動いていたりしている人を見て、自分はまだまだなんだと思いました。そういったコミュニティでの出会いについて話すと、学校の友人にはいつもびっくりされます。『どこで出会った友達なの?』って(笑)。
だけど、2年ぐらい前は体調があまり良くなくて、学校に行けない日もあって……。だから、ずっとポジティブでアクティブだったわけじゃないんです。2年かかって、時に環境を変えながら、いろいろな人との出会いを通じて、少しずつ前向きに考えられるようになっていった、という感じです」
Q4. 影響を受けた人や作品などがあれば、教えてください。
「フィギュアスケーターの浅田真央さん。私にとって初めての憧れの存在で、ずっと尊敬している人です。
もともとスケートを見るのが好きで、画面越しですが、演技を見たときにすごく心を打たれたのをいまでも覚えています。挫折や苦難を抱えながらも、努力し続ける姿を見て、『天才って努力をし続けられる人のことなんだ』と学びました。私も分野は違っても、彼女のように努力し続けられる人でありたいと思っています」
Q5. 今後の展望・将来の夢は?
「まずは所属しているのふたつの団体で、自分の役割をしっかり果たしたいです。そして、いずれは自分で教育事業を立ち上げたい! 一時期は『小学校をつくりたい!』と本気で考えていたこともあったけれど、いまは建物をつくることよりも、学びの場で提供される価値など、どちらかというとソフトの部分に興味があります。
もっと子どもが教育を選べる社会になってほしいと思っていて。たとえば、『幸せ』について考える授業があってもいいんじゃないかな、とか。幸せについて考えることは、自分のことを知ることにもつながると思うから。
とはいえ、どうやって実現するかはまだ定まっていないし、自分の実力もまだまだ。だけど、夢は語ったもん勝ちだと思っているので、壮大すぎる夢であってもその都度口にして、思い描くものに少しでも追いついていきたいです。
あとは強さと優しさを持ち合わせた、しなやかな人になりたいです。名前の『凜』に込められている意味がまさにそうなので、両親が名付けてくれた名前に見合う人になりたいと思っています」
新井凜子のプロフィール
年齢:18歳
出身地:神奈川県鎌倉市
所属:学生団体ORYVES副代表、学生団体Sentliber2期生、下北カレッジボーディングプログラム2期生
趣味:話すこと、歩くこと
好きな言葉:過程
新井凜子のSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Ayuka Moriya