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中高生にバイト以外の働く選択肢を。キャリア支援に取り組む学生起業家【かわもとまゆ・19歳】

中高生にバイト以外の働く選択肢を。キャリア支援に取り組む学生起業家【かわもとまゆ・19歳】

「気になる10代名鑑」の108人目は、かわもとまゆさん(19)。「iU情報経営イノベーション専門職大学」に通いながら、中高生のハローワーク「TeenWorker」を運営しています。学生起業家として活動するまゆさんに、事業の話から活動の原動力まで、根掘り葉掘り聞いてみました。

■かわもとまゆを知る10の質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「19歳。いまは合同会社Self everyで代表をしながら、 iU 情報経営イノベーション専門職大学の2年次に在学してます。

私が通っているiUは、“起業家大学”とか“就職率0%大学”と呼ばれていて、卒業までに起業やインターン経験を積むことが必須という、ちょっと変わった大学です。あとは、中高生のハローワーク『TeenWorker』というサービスを運営しています」

Q2. 活動について教えてください。

「『TeenWorker』では、社会で働くはじめの一歩を踏み出しづらいと感じている学生に、アルバイトだけではない選択肢を提供するために、インターンシップの紹介やキャリア支援、コミュニティ事業を行っています。また、大学生を対象にして、『TeenWorker+puls』というサービスも展開しています」

 

 

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Q3. 起業したきっかけは?

「やりたいと思える仕事がなかったからです。小学校の卒業文集に『将来の夢』を書くときに、まわりの子は薬剤師、保育士……って、いろいろと書けるのに、当時の私は、やりたいことがわからなかったし、たぶん、なかったんです。

それっておかしいのかなと思って、インターネットで職業一覧を眺めたり、『やりたい仕事 ない』と検索してみたり……。そんなときに、起業という選択肢を見つけたんです。『そっか、やりたいことがないなら、つくればいいのか』と思って、17歳のときに起業しました

Q4. 起業したときの周囲の反応は?

「うちは父がサラリーマン、母は専業主婦という、いわゆる“ザ・日本の家庭”なんです。だから、父はまったく受け入れてくれませんでしたし、母もよくわかっていないと思います。いまは多分、両親ともに応援してくれていると思います」

Q5. どんなことを大切にして活動していますか?

「近江商人の『三方よし』という考え方を大切にしています。小学3年生ぐらいのときに家族旅行で行った近江八幡で初めてこの言葉を見て、直感的に『私の望んでいる未来はこれだ!』って思ったんです。

自分を含めたサービスをつくるメンバー、導入してくれている企業や教育関係者の方、そして社会。三方に良い効果をもたらすことを、常に意識しています」

Q6. 幸せや生きがいを感じるのはどんなとき?

「人の役に立てたときです! ただ、起業したばかりのころは、『自分の身を犠牲にしても、人を幸せにしたい』と思って、がんばりすぎていたこともありました。でも最近は、自分が幸せじゃない限り人を幸せにすることに説得力がないし、幸せにできない、と考えるようになりました」

Q7. 最近新しく始めた挑戦はありますか?

友人の影響で、ゴルフを始めました! 休日はゴルフサークルのみんなと打ちっぱなしに行ってます。まだまだ上手いとは言えないのですが、奥が深くて、すごく楽しいです。早くコースを周れるようになりたい!」

Q8. 今後の目標は?

マレーシアでメイドカフェをつくること。14歳のとき、旅行で訪れたときに見た、私と同い年くらいの女の子が力仕事や汚れ仕事をしていたり、4歳くらいの子どもが、おみやげを売ってたりしていた光景が忘れられなくて……。

なんでメイドカフェなのかというと、私自身、メイドカフェの可愛い空間が大好きだからです! 可愛い衣装が着たい、いろんな職種のお客さんに会ってみたいという理由で、高校生のときから親や学校に内緒でメイドカフェのアルバイトをしていたんです。結局、学校に見つかって停学処分、当時取り組んでいた生徒会長も、その年末まで罷免処分となってしまいましたけど……。日本の文化でもあるメイドカフェで、現地の雇用をつくり、そこで働く女の子たちにとっても、お客さまにとっても、心が安らぐような空間をつくりたいです」

Q9. 多くの活動にチャレンジする原動力は?

「うーん……なんだろう。はっきりとはないけど、イメージを刷新したいっていう気持ちは強いかもしれないです。中高生が働くことについても、メイドカフェという文化についても、そんなに世間的に重要性が理解されていないというか、まだまだ舐められちゃう部分があると感じていて。その現状を変えたいですね

Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。

殻を破って、素直に、好きなことに自信を持って、自分だけの人生を、自分らしく生きましょう! 人間は嫉妬をする生き物だから、がんばればがんばるほど足を引っ張る人も出てくると思うけど、自分の人生は、自分が主人公なんだから!」

■かわもとまゆの今日のファッション

ジャケット/Paul Smith ブラウス/Dior Tシャツ/ keepwearingの無洗百人Tシャツ スカート/tocco closet シューズ/Dr.Martens バッグ/Louis Vuitton

レインボーヘアはSDGs・LGBTQなど、多様性を体現しているお気に入りのヘアー。また趣味がネイルなので、月1ぐらいで自分で塗ってます。

Diorのトップスは祖母からおさがりで、Tシャツは、洗濯による環境負荷を減らそうという活動『keepwearing』の洗わなくていいTシャツです。今日はClimate Clockのローンチイベントがあったので、エシカルな服が多めです」

■かわもとまゆのSNS

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Photo:Eri MiuraText:Ayuka MoriyaEdit:Takeshi Koh

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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