「気になる10代名鑑」168人目は、シタンダリンタさん(18)。小学3年生から映画作りに取り組んでいるという映画監督です。14歳のとき、『或いは。』で、門真国際映画祭2019の最優秀編集賞&優秀作品賞を受賞し、『東京まではあと何歩』で、第31回フジテレビヤングシナリオ大賞佳作に入選。そんなシタンダリンタさんに、今後の展望について聞いてみました。
■シタンダリンタを知る10の質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「大阪府出身の18歳です。いまはソニーミュージックエンターテイメントとエージェント契約をしていて、映画監督や脚本家をしています。
監督として、年に数本、オリジナル作品を制作しながら、月に数本、ミュージックビデオも制作させていただいています」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「小学3年生のとき、好きで書いていた文章をふと映画にしてみたいと思い、友達と撮り始めました。映画をつくるのはずっと好きで、それから続けていたんですけど、仕事にしたいという気持ちが強くなって。それまで、身内にしか見せていなかった映画をたくさんの人に見てもらうようにしました」
Q3. たくさんの人に作品を見てもらうために、どんなことをしたんですか?
「まずは映画祭に出してみたんです。僕は全然賞に興味がなくて、映画祭にもそれほど詳しくないんですけど、14歳のときに、『或いは。』という作品を門真国際映画祭に初めて出品して、最優秀編集賞と優秀作品賞をいただけて。
同じ年に、5時間で書いた『東京まではあと何歩』をフジテレビヤングシナリオ大賞に出品して、佳作をいただきました。この賞は、出そうと思ったその日が締め切り日で……(笑)。学校から帰ってきてから書いて、間に合ったので出しました。いまはもう、5時間では書けないと思います」
Q4. 何を大切に活動していますか?
「妥協しないのは大前提として、思いどおりにならないことを楽しむ姿勢かな。作品をつくるときいちばん時間をかけるのは脚本で、これは自分の思いどおりに進む個人作業なんです。脚本ができて、いざ撮影に臨んだら、演出は僕が担当したとしても、演じる人が僕ではないから、思いどおりにはいかないから。
カメラワークの微妙な差や、セリフの語尾とか、理想どおりでなくても、それが逆にしっくりくることはたくさんあります。軸はしっかり持ちつつも、いいなと思ったところは楽しんで、柔軟に取り入れていきたいですね」
Q5. 趣味はありますか?
「音楽がとにかく好きです。映画やドラマもよく観るんですけど、仕事のことを考えずに純粋に楽しめるのは音楽です。ライブもよく行きますし、大好きなBruno Pernadasがポルトガルから来日するので、すごくテンションが上がっています!」
すごい…本当に1日でブルーノペルナーダス坂本慎太郎ceroサムゲンデルサムウィルクスをまるっと見れた。ひたすら最高だった。ブルーノペルナーダスは待望すぎる来日だったけど、恐ろしいくらいずっと踊ってた💃🏿 pic.twitter.com/GDhtpfwFcD
— シタンダリンタ (@ndarinta) June 26, 2022
Q6. 宝物があれば教えてください。
「自分の部屋です。“宝物”というには少し違うかもしれませんが、ここは僕の好きな書籍や映画の円盤など、好きなものしか置いていなくて、脚本を書くときにも集中できる、最高の空間なんです。ただの趣味の山でもあるんですけどね(笑)」
Q7. 生きるうえでのポリシーがあれば教えてください。
「『謙虚に厚かましく』です。これは親が言っていて、いい言葉だなって思いました。謙虚さは絶対必要だけど、多少の厚かましさも、掴みたいものを掴むために必要だと思うので、自分のしたいことをするうえでの指針になっています」
Q8. 最近、新しく始めた挑戦はある?
「先月頭に、大阪で初めての個展『栗子』を開催したんです。映画館のバイト仲間だった、写真家の中尾微々さんが誘ってくれて。彼女の写真と僕の言葉でひとつの空間と物語をつくりました。
映画と違って難しかったんですけど、これまであまりやってこなかったことに挑戦できたので、楽しかったです」
💐 2人展します 💐
新作のスチールにも入ってくれている写真家・中尾微々の写真に力を借りて、5月に”栗子”という2人展をします。僕はいくつかの言葉と、ちょっとした映像で、微々サンは写真で…という感じで1人の女性の物語を描きました。久々にお客さん招くタイプのイベントなので良ければ是非👏 pic.twitter.com/3daNMnv2QS— シタンダリンタ (@ndarinta) April 24, 2022
Q9. 今後の展望を教えてください。
「今年は上半期ずっと制作をしていましたが、下半期は作品をどんどん発表していきます。18歳になったので、YouTubeからもっと広く作品を届けられる新しいフェーズに入りました。わくわくします!
これまで以上に、見ただけで『シタンダリンタ』の作品だとわかるような、自分の色をはっきり提示できる作品をつくっていけたらいいな」
Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。
「10代だから、ということでチヤホヤされる瞬間ってたくさんあるけど、同時に焦りや苛立ちを感じる瞬間もたくさんあると思います。
いまのうちにその気持ちを原動力に、自分の好きを追求して、10代じゃなくなってもチヤホヤされるように楽しくがんばりましょう!」
■シタンダリンタの今日のファッション
「このシャツは、色や素材が全部お気に入り。アクセサリーはつけない派だったんですけど、つけるとコーデが締まるって気がついたので、最近つけています」
■シタンダリンタのSNS
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映画『或いは。』(14歳)https://t.co/xDIVHe5P3N
映画『散ルカモネ』(15歳)https://t.co/M3zspo9PrKドラマ『どこからともなく』(16歳)https://t.co/T8nKpJjRAR映画『もしや不愉快な少女』(17歳)https://t.co/4EQ2h2FKosシングル『yes』(17歳)https://t.co/5gdIz0iafC各年齢の記録✌️ pic.twitter.com/68CWzqSmvZ— シタンダリンタ (@ndarinta) October 25, 2021
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Photo:Eri MiuraText:Tomoka UendoEdit:Takeshi Koh