「気になる10代名鑑」の162人目は、平山つららさん(18)。小学校5年生のときに全国コンクールに出場し、以後、さまざまな舞台でピアニストとして音楽活動に取り組んでいます。「自分にはピアノしかない」と語る平山さんに、音楽への想いや、これからの目標を聞いてみました。
■平山つららを知る10の質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「東京都出身の18歳です。今年の3月に高校を卒業し、いまはピアニストとして、音楽活動をしています。まだまだ修行中です」
Q2. 取り組んでいる活動について、教えてください。
「コンサートで演奏したり、映像作品に音楽をつける仕事をしたりしています。あと、絵を描くことが好きなので、有名な音楽家の肖像画のイラストを描いて、SUZURIで販売したりもしています(笑)。
お仕事に関しては、基本的に声を掛けていただくことが多いのですが、今年の3月には、お世話になった区の施設で自分で企画して、コンサートを開催しました。いまはチャンスがある限り、たくさんのステージに立ちたいと思っています」
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Q3. 音楽を始めたきっかけは?
「5歳のときに、4つ下の妹の誕生日に、ピアニカで『Happy birthday to you』を弾いたのがきっかけ。そのときに、音楽を奏でる楽しさに気づいて、『ピアノ習いたい!』と両親にお願いしたんです。そこから、ピアノを教えてくれる先生のもとに通い始めました」
Q4. どんなことを大切にして活動に取り組んでいますか?
「『自分はこう弾きたい』という想いを持って、指を動かすことが大切だと思っています。ぼーっとしながら弾いているときって、頭と心はなにも感じられず、ただ指だけが達者に運動している状態になってしまうんです。もちろん指がちゃんと動くのは大事なことだけど、何をどう弾くのか、頭で理解して、心と一緒に指を動かすように心掛けています」
Q5. これまででいちばん印象的だったステージについて、教えてください。
「コンサートはどれも印象的なのですが、小学5年生のときのコンクール。初めて大きなホールで、大勢のお客さんの前で弾いたのがすごく楽しくて。人前で表現することの楽しさを実感し、もっと弾きたい、ピアニストになりたいと、そのときにはっきり決めたんです」
Q6. これまで壁を感じたり悩んだりしたことはありましたか?
「結構あります。曲を弾くイメージが湧かなかったり、イメージはできても、思うように弾けないことがあったり。すべて嫌になって、泣いたこともあります」
Q7. どうやって立ち直ってきたんですか?
「いったんその曲から離れて、好きな曲をただ楽しく弾きます。心がすーっと落ち着いて、隠れていた「ピアノが好き」っていう気持ちがまた見えてくる感じがします。
イメージが湧かない時は、「楽曲分析」をしています。『楽譜は作曲家からの暗号がいっぱい描かれている、宝の地図みたいなものだよ』と先生に言われたことがあって。その時はピンとこなかったんですけど、楽譜に書かれていることを理解するほど、曲がはっきり見えてくるということがだんだん分かってきて、楽譜を読む大切さに気付きました。だから、ピアノで悩んでも、結局ピアノに救われるんですよね。私にはピアノしかないんだなって思います」
Q8. 宝物があれば、教えてください。
「いままで、いろんな人からもらった手紙。保育園のころから自分宛の手紙は全部とってあります。もらった手紙には、その人の人となりがそのまま出ていて、重みが感じられて嬉しいです。
たまに読み返したりすると、受け取った時と同じ温度がしまわれていて、なんとも言えない気持ちになります。自分で書くことも好き。口で話すより手間がかかるから、ゆっくり選んだ言葉が並んでいるのが素敵だと思うんです。いまでもたまにお手紙をやりとりする方が何人かいて、それを書いている時間がすごく好きです」
Q9. 今後の展望や目標は?
「海外に行くことが一つの目標! クラシックは西洋文化のひとつなので、やっぱり本場であるヨーロッパに行きたくて。特にショパンが好きなので、故郷であるポーランドや長年生活していたフランスに行って、土地の空気を味わいたいです。
同じ季節でも、日本とヨーロッパでは気温も風景もまったく違うと思うので、曲がつくられた場所のリアルな空気を知りたいんです」
Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。
「10代だからできることっていっぱいあります。10代だからできないことも。今を精一杯生きましょう!」
■平山つららの今日のファッション
「最近はワンピースが大好きで。自分で着ていても、街で着ている人を見かけても、風になびいている姿に心が惹かれるんです。今日選んだNICE CLAUPのワンピースは、ふんわり膨らんでいる袖と腰のリボンがお気に入り。洋服はお店で見て、試着してから買う派です」
■平山つららのSNS
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★suzuri
Photo:Eri MiuraText:Ayuka MoriyaEdit:Takeshi Koh