「気になる10代名鑑」の161人目は、相蘇渉さん(17)。美大を目指して日々勉強に励みながら、独学で始めたというグラフィックデザインの制作しています。そんな相蘇さんに、デザインに興味を持ったきっかけや、趣味のことまで、根掘り葉掘り聞いてみました。
■相蘇渉を知る10の質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「東京都出身の17歳です。現在、高校3年生で、美大に進学するために、美術予備校で絵やデザインを学びながら、趣味としてグラフィックデザインを制作しています。
フォントを見るのが大好きで、街中でロゴや看板を見つけると『このフォントは〇〇だな』とか『このフォントは少し手が加えてあるな』とか、ついつい考察しちゃいます。一般の人からすると、おそらくフォントオタクになると思います(笑)」
Q2. デザインに興味を持ったきっかけは?
「絵を描くのは物心ついたときから好きだったのですが、デザインに興味を持ち始めたのは小学5年生のとき。家でフォントの見本表みたいなものを見つけて、『文字っておもしろい!』と思うようになって。それがきっかけで、ロゴとかポスターとかのデザインが目につくようになり、中1のころから、独学でグラフィックデザインをやり始めたんです」
— watagraph (@bassyo_1975) April 6, 2022
Q3. どんな作品を制作していますか?
「自分が通う学校のイベントのポスターは、主に僕がデザインしています。図形や余白のおもしろみを追求したような、シンプルなデザインが好き。最近は表現の幅を増やすために、人や手のデフォルメにも挑戦しています」
めっちゃデザイン変わった pic.twitter.com/xCZITeoe25
— watagraph (@bassyo_1975) May 8, 2022
Q4. どんなことを大切にして創作していますか?
「デザインや音楽など、自分が『好きだ!』と思ったものを研究して、作品に取り入れることです。ときに何かの真似をして、自分の作品に昇華することも、僕は立派な技術だと思っています」
Q5. 趣味はありますか?
「音楽を聴くこと。ジャンルや国を問わず幅広く聴いていて、同時についついジャケットのデザインにも注目しちゃいます。ジャケットの世界観にトリップするような感覚になるアルバムに出会うと、めちゃくちゃテンションが上がります。聴覚的なものを視覚化するって、本当に難しいことだから、作品としてすごいなって関心します。
あとは、やっぱり文字が好きなので、グラフィックデザイン以外にも、カリグラフィーすることが好きです」
ジャケットデザインから全体の雰囲気がしっかりまとまっててめっちゃいい pic.twitter.com/zbwm5pyhxu
— watagraph (@bassyo_1975) March 13, 2022
Q6. 「宝物」を教えてください。
「FREITAGというブランドのリュックサックです。お金を貯めて、学割キャンペーンをしているときに買いました。容量が大きくて、作品のアイデアを書き溜めるノートも余裕で入るので、予備校に行くときにも重宝しています」
Q7. 生きるうえでのポリシーがあれば教えてください。
「『中道』で生きることです。『中道』っていうのは、偏らない生き方や考え方、みたいな意味を持つ言葉です。
予備校に通うようになってから、課題もあるし、家に帰るのが深夜になってしまうし、高校の授業との両立がすごく大変になったんです。でも、どちらかに偏らないようにがんばっています。自分に必要なものを考えながら、効率よくうまくやる能力って大切ですよね」
Q8. 社会が「こう変わればいい」と思うことは?
「日本は伝統や慣習にとらわれすぎて、ここ何年も変化していないものが多いなって感じます。例えば、教育の現場では、いまだに集団行動が重んじられていて、体育座りや整列を強いられることがあったり……。
チャレンジングな国も世界にはあるはずなので、そういった国や文化を知ることで、現状を疑う力をつけられればいいのに、と思います」
Q9. 今後の展望・将来の夢は?
「まずは美大に現役合格すること。そこからが本当のスタートかなと思っています。大学では日々新しいことを吸収する毎日だと思うけど、自分らしさを忘れずに、デザインへの理解を深めていきたいです。
将来的には音とグラフィックの関係について自分なりに研究して、CD・レコードジャケットのデザインに携わる仕事がしたいです。視覚や聴覚だけでなく、いろんな感覚から楽しめるデザインをつくることができれば最高だなと思っています!」
Q10. 同じ時代を生きる10代に、メッセージをお願いします。
「10代は追うものがいくつもあっても、無理に取捨選択をする時期ではないはず。自分が好きでやりたいと思っていることなら、なんでも伸ばしていけば、おのずと本当に自分が好きなものに出会えるかなと思います」
■相蘇渉の今日のファッション
「好きな色の青を基調にしてみました。インナーのTシャツはグラフィックが気に入って購入したもの。服を選ぶときも、やっぱりグラフィックのクオリティは重視しています。基本的に、洋服は少し高くても良いものを買って、長く着ることが多いです」
■相蘇渉のSNS
my atlas pic.twitter.com/KSyVA8HWZx
— watagraph (@bassyo_1975) March 21, 2022
Photo : Eri Miura
Text : Yui Kato
Edit : Takeshi Koh