「気になる10代名鑑」の141人目は、ケンさん(19)。iU 情報経営イノベーション専門職大学に在学しながら、隠れ家バーの運営に携わっています。ソロキャンプと田舎をこよなく愛するケンさんに、現在計画中のサステナブルなアクションや、自然に対する考え方について聞いてみました。
■ケンを知る10の質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「東京都出身の19歳で、iU 情報経営イノベーション専門職大学の2年生です。下北沢の隠れ家バー『giraffe』の運営にも携わっています。まだ計画段階ではありますが、ゴミを循環させて資源にする、サステナブルな事業づくりも考えています」
Q2. 隠れ家バーではどのような仕事をしていますか?
「オーナーさんから信頼してもらって、お店の開け閉め含めて任せてもらってるんですけど、お酒をつくったり、お客さんを集めたりするのも自分の仕事です。DJブースもあるので、近々友達にDJをしてもらう予定もあります。もちろん未成年なので、自分ではお酒は飲めませんけど」
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Q3. 隠れ家バーの運営に関わるうえで、大切にしていることは?
「お客さんがフラッと立ち寄れるコミュニティとして使ってほしいなという思いでやっています。バーって、どうしても『怖い』とか『ぼったくられる』とかいう印象が強いかなと思っていて。そのイメージを覆して、コミュニティの場として気軽にバーを楽しんでもらいたいんです。
お金以上に人とのつながりを大切にしていきたくて。なので、友人も含め、いろんな業界のお客さんにつながってもらえたら嬉しいです!」
Q4. いまの進学先を選んだ理由は?
「元々ハンドボールで大学に行こうと思ってたくらい、部活をゴリゴリにやってました。でも、インターハイが中止になって、いままでやってきたことを発表する場がなくなったとき、自分には部活以外、何も残っていないことに気づいたんです。
姉が自営業をやっていた影響もあって、起業家精神の強い『iU 情報経営イノベーション専門職大学』で、自分を変えてみたいと思ったんです」
Q5. サステナブルな事業をしていきたいと思ったのはなぜ?
「イノベーションプロジェクトという学校の授業を受けて。廃棄ロスに関する課題で、それをうまく資源に変える仕組みを考えているうちに、実際にやってみたくなったんです。なので、いろんな人に協力してもらいながら、事業計画を練っている最中です。
それと、1年前から始めたキャンプの影響も大きいです。よくソロキャンプをするんですけど、自然をより大事にしたいと思ったし、同時に自然の怖さも知りました。人間が自然を破壊していくことで、その逆襲を受けることもある。自然と共存するのは難しいけれど、どうにかしていきたいって気持ちはありますね」
Q6. ソロキャンプでの過ごし方は?
「スマホを置いて、音楽をかけず、本も読まず、自然の中に身を置いて過ごします。夜は焚き火と月の明かりで過ごすので、ランタンも持っていきません。暗くてちょっと怖いですけど、自然の中にいるんだなって感じられます。
よく奥多摩あたりまで足を運びますね。葛西臨海公園なんかものんびりできてお気に入りです。焚き火はできないけど……」
Q7. 幸せや生きがいを感じる瞬間はどんなとき?
「川のせせらぎや鳥のさえずり、風に揺れる木々の音を聞きながら、なにも考えずにボーッとしているときです。キャンプに行くことでデジタルデトックスの時間を設けてるので、最近行けてなくて精神的に疲れが出てきてます(笑)。東京生まれですけど、いつかは田舎に住みたいんです」
Q8. 田舎に惹かれるのはなぜですか?
「千葉の茂原で友達とバーベキューをしてたら、地元のおじさんがネギをくれたんです。そういうあったかい人がいっぱいいて、支えあって生活してるところです。
いくらお金があってもひとりでは生きていないし、逆にお金がなくても人がいればなんとか生活できると思う。だから、人とのつながりは大切にしていきたいです。地方創生にも興味があるんで、今年はボランティアもしていけたらなって思ってます」
Q9. 今後の展望・将来の夢は?
「森にカフェをつくりたいです。地域の人はもちろん、遠くからきた人にも、自然を感じてもらいながら、チルできるような空間づくりに興味があります」
Q10. 同じ時代を生きる10代に、メッセージをお願いします。
「『迷ったらやれ!』とよく聞きますが、実際のところ、やるだけやったほうがいい。人生は2分の1の選択が連なってできていると考えると、やらない選択を取り続けたら、何も変わらない。お互いにがんばっていきましょう」
■ケンの今日のファッション
「ファッションのテーマは、『いつでもアウトドアができるスタイル』。キャンプに行かなくても、走ったりしゃがんだりしやすい服装を選びがちです。カジュアルすぎるので、足元は黒のスウェードでシックに締めました」
■ケンのSNS
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Photo:Eri Miura
Text:Atsuko Arahata
Edit:Takeshi Koh