これからの活躍が期待される、若手俳優／女優を発掘・育成する「私の卒業」プロジェクト。YOUTUBEで230万回以上も視聴された第1期、第2期に続き、第3期は劇場公開も決定しました。741名もの応募者の中から選ばれたキャストを、「Steenz」ではひとりひとりにフォーカスを当てて、単独インタビューを実施。第7回は、SNSでも数多くのフォロワーをもつ、三原羽衣さんをフィーチャーします。
どこかで受け身だった自分を変えてくれた作品
今回の作品「あしたのわたしへ」では、メインキャラクターのひとり、里美おとを演じた三原羽衣さん。役柄についての印象や、プロジェクトを通して学んだこと、さらに三原さん自身の、演技にかける思いなどを聞いてみました。
―まず最初に、今作の脚本を読んだ感想はどうでした？
「わたし自身、お芝居とかお仕事とかについて、どう向き合えばいいのかなって、ちょっと迷っていた部分もあって……。だから脚本を読んで、自分自身と重ね合わせて、前向きになれました」
―三原さんが演じた、里美おと役については、どう感じました？
「おとちゃんは、わたしと似ているところが多くて。それこそ、みんなにいい状態の自分だけを見てほしいとか、そういう部分“ええ格好しい”な部分って、わたしの中にもあるなって思いました。だから、役をつかみやすかったです。でもおとちゃんの、ひとつのことに向かって頑張ることができるパワーは、自分にないところだなって」
―普段から、積極的にSNSなどで発信をしていて、パワフルな印象ですけど……。
「そんなこと、全然なくて。過去を振り返ると、中途半端で終わっちゃったこともたくさんあります。でも、この作品に出会って、お芝居に対して、ちゃんと向き合わないといけないなと思えるようになりました」
―そう思えるようになったのは、なぜですか？
「やっぱりオーディション、ワークショップと、半年以上もの長い時間、作品に向き合えたことですかね。特にワークショップは大きかったです。事務所の演技レッスンには参加していたんですけど、作品のワークショップには参加したことがなくて。
メンバーも多かったですし、みんなの成長スピードがすごくて、負けてられない、追いつかなきゃって、常に必死でした」
―けっこう厳しいワークショップだったと聞いています。
「そうですね。それこそ、心がズタズタになりそうになったときも（笑）。でもそれは、厳しいことを言われたからじゃなくて、自分の不甲斐なさを気づかされたから。例えば、最初のワークショップで指摘されたことを、次のとき、自分では直したつもりで挑むんですけど、また同じことを言われてしまったり。直せていないんだ、できないんだ、っていう自分に落ち込みました」
―ワークショップを経験して、変わったことは？
「お芝居への向き合い方もそうですけど、基本、性格的にちょっと受け身なところがあったんです。でも、貪欲さが出てきたというか、積極的になれたなって思います。今回のメンバーとも、LINEを交換して、お芝居とか脚本について相談したりもしました」
―メンバーとの絆も生まれたんですね。
「年齢も経験もさまざまなんですけど、本当のクラスメイトみたいな存在ですね。学生生活に戻ったような気持ちになりました。わたし、女子校出身なんですけど、共学ってこんなふうなんだ……って、短い時間だったけど味わえて。久しぶりに青春したなって感じです」
―そんなメンバーたちと過ごした撮影での、いちばんの思い出は？
「いろいろあるんですけど、やっぱりロケをした伊東市の自然が本当にステキで……。空気もおいしくて、仕事なんですけど、同時にリフレッシュできました。太陽の光とか、すごくキレイなんですよ。実は、眩しいのが苦手なので、演技をするときはちょっと難しかったんですけど（笑）。今でもたまに、伊東に戻りたいなぁって思うくらい、気持ちよかったです。
やってみて初めてわかった、お芝居の難しさ。いまは全力で向き合いたい
―演技を頑張りたいって思ったのは、いつごろですか？
「小さいころから、モデルをしたり、大きな舞台でバックダンサーをしたり、人前に立つことは好きだったんです。けど、本気でやりたいと思えることには出会えていなくて。そのとき、ちょうど事務所に所属するきっかけがあって、演技のレッスンを受けたときに、自分が考えていたより、めちゃめちゃ難しくて」
―想像を超える体験だったんですね。
「それまで、けっこう何でも器用にこなせるタイプと思っていたんですよ。だから、お芝居もそれなりにできるんじゃないかって甘く考えていた部分があって……。全然違いましたね。セリフを言うときも、教科書を音読しているみたいに、棒読みになっちゃって。あと、声が全然出ない。恥ずかしさもあって、自分以外の誰かになることができなかったんです」
―それでも挫折せず、頑張りたいと思えたきっかけは？
「撮影現場に入ったときですね。自分の未熟さを痛感したのと同時に、まわりの俳優さんのすごさに圧倒されて……。特に、5月末から放送される『異世界居酒屋「のぶ」Season2』は、私にとって2作目の現場だったんですが、大谷亮平さん、事務所の先輩の武田玲奈さん、水野美紀さんといった、すごい方々のお芝居を目の前で見ることができて。ものすごい衝撃だったのと同時に、『私もこうなりたい！』って強く思ったんです」
―お芝居をしていて、いちばん楽しいのは？
「まだまだ未熟なので、自分の演技が褒められたときです。褒めていただけると、心の底から嬉しいし、楽しいなって思います」
―今後、どんな役を演じてみたいですか？
「今までは、素直でピュアで真っ直ぐな役をいただくことが多くて、それ以外の役をやったことがなくて。だから、いろんな役ができるような女優さんになりたいです。性格の悪い役とか、主人公とバチバチする憎いライバル役とか。ヤンキーの子とかも演じてみたいですね。そしてテレビの連続ドラマにレギュラーとして出られるように、もっと頑張りたいです！」
―ありがとうございました！
『あしたのわたしへ 私の卒業 ―第3期―』
高校の卒業は、多くの生徒たちにとって、人生における初めての大きな岐路。進学、就職と言った進路の問題や、恋人や友人との関係の変化など、その岐路において数々のドラマが生まれる。そんな高校生の思いや悩みを題材に、若者たちが前向きになれるストーリーを提案していく「私の卒業プロジェクト」。第3期となる今回も、静岡県伊東市を舞台に、高校生たちが自身の行末に思い悩みながらも、それぞれが決断をしていく、そんなドラマが繰り広げられる。
■予告編
■作品情報
【タイトル】あしたのわたしへ 私の卒業 ―第3期―
【出演】永井彩加 織部典成 ／ 三原羽衣 南北斗 ／ 立石ケン 片田陽依 足川結珠
小高サラ 加藤菜津 宮本和奏 道北陽菜 中正夕愛 木村魁希 簡秀吉 奥野太陽 桜木雅哉 さかたりさ 伊藤雛乃 菅田愛貴 八木拓海 村田寛奈 島太星 他
【脚本】松本美弥子 高石明彦
【音楽】片田陽依 高石明彦
【監督】高石明彦 北川瞳
【撮影協力】伊東市
【プロデュース】高石明彦 花田聖
【企画・制作】The icon
三原羽衣プロフィール
みはらうい
年齢：19歳（2022年3月現在）
誕生日：2002年9月22日
出身値：兵庫県
身長：161cm
趣味：ダンス（歴7年）、メイク研究、カラオケ
所属事務所：TRUSTAR
2020年、『第7回日本制服アワード』グランプリを受賞。WOWOWオリジナルドラマ『異世界居酒屋「のぶ」Season2～魔女と大司教編～』（5月27日より放送・配信）に出演が決定。
Photo : Eri Miura
