2022.03.12 Teen's Snapshots

Vlogは自分らしくフランクに。東京とバンクーバーにバックグラウンドを持つ大学生【Sae・19歳】

「気になる10代名鑑」の68人目は、Saeさん（19）。カナダのバンクーバーに留学していた高校2年生のときに、Vlogの投稿を始め、社会問題をグローバルな視点から議論する「You（th）Rock!!」のメンバーとしても活動中。そんな彼女に、高校時代に学んだことや、活動で大切にしていることを聞いてみました。

■Saeを知る10の質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「東京都出身の19歳です。バンクーバーの高校を卒業して、今は上智大学のに通っています。YouTubeにVlogを投稿したり、zineの制作もしたりしています。あと、社会問題をグローバルな視点から発信する、『You（th）Rock!!』という団体でも活動しています」

View this post on Instagram

A post shared by You(th)Rock!! (@youth__rock)

Q2. 活動を始めたきっかけを教えてください。

「Vlogを投稿し始めたのは、高校2年生のとき。高校留学を考えていた中学生のころ、学校の雰囲気を知るために、現地に留学する子があげているVlogを観ていたんです。それにすごく助けられた経験があったので、自分でもやってみようと思い、始めました。

『You（th）Rock!!』は、2020年の4月に立ち上がったメディアです。社会問題やサステナブルなライフスタイルについて、InstagramやYouTubeで発信しています。メンバー7人全員が帰国子女で、職業も違うし、住んでいる国もさまざまで。ジョインしたきっかけは、ちょうどカナダから帰国してきたときにインスタで見つけて、楽しそうだなって思って、初期メンバーとして加入しました」

Q3. 海外の高校へ進学した理由は？

「通っていた中学校が英語重点校で、まわりに帰国子女も多くて、もっと英語を話せるようになりたいと思って決めました。

高校では、固定概念やそれにまつわる社会の問題についてたくさん学びました。今でも大切にしているのは、『critical thinking（批判的思考）』。これは、無意識にとっている行動や考え方を一度疑ってみることで、課題の解決をしようというもの。You（th）Rock!!で扱っている社会問題への視点は、高校時代に感じたことや教わったことの影響が大きいです」

Q4. 活動する中で大切にしていることは？

「写真だけでは伝わらないような、フランクな様子を自分らしく伝えること。Instagramの写真って、たった一瞬の様子しか伝わらないから、美化されているように感じることがある。だから、見ていると、ついついうらやましく感じたり、自分と比べたりしてしまう。それで、ときどき疲れちゃうこともあって。だけどVlogだと、よりリアルで飾らない自分の様子が伝わるのかなと思います」

Q5. 今後の展望は？

「ファッションビジネスを学びたいと思っていて、今年の9月から、アメリカ留学を予定しています。今は特に、環境にも人にも優しくて、デザイン性の高いサステナブルブランドに興味があります。

将来は海外に住みたい。東京は生まれ育った場所だし、好きな都市ではあるけど、ときどき窮屈に感じることも……。なので理想としては、東京と海外を行き来できたらいいなとも思ってます」

Q6. 生きる上でのポリシーがあれば教えてください。

「『自分の信念は絶対に曲げない』です。これは中学のとき、部活の顧問の先生にかけてもらった言葉。当時、高校留学をしたい意志を祖父母に伝えると、心配だからという理由で反対されてしまいました。私は祖父母ととても仲が良く、それまでやることを反対されたことはなかったので、とてもショックだったんです。

だけどその先生は、周囲に反対されようと、自分のやりたいことを追求し続けろと私に言ってくれて。それ以来、この言葉は常に私を支え続けてくれています」

Q7. 最近新しく始めた挑戦はある？

「自分の好きなものを集めたzine『BREAKFAST IN BED』を、2か月前から本格的に作り始めました！　『暮らし』をコンセプトにしていて、第1号では地元である東京の、かわいくて質のいいものを集めてみたいと思っています。

今後は、東京や日本に限らず、いろいろな場所で見つけた、良い『暮らし』をつくるものを集めていくつもりです」

View this post on Instagram

A post shared by BREAKFAST IN BED (@shop.breakfastinbed)

Q8. 今の社会に足りないと思うことは？

「みんなが情報を見極める力を、もっとつけなければいけないと感じます。誰でも発信できて、シェアできる時代になったけれど、そのぶん、正しくない情報も紛れ込んでいる。だから物事をよく見る力、『critical thinking』があれば、誤った情報を見たときや、膨大な情報に囲まれたときに適切な選択ができるのかなと思います」

Q9. 憧れの先輩はいますか？

「母と祖母です。ファッションセンスがすごくよくて、昔買ったブランド物を今も大切に使っていて。母とはよく洋服を共有しているんですよ。私もふたりのように、自分の子供に受け継がせられるくらい、物を大切にして、質の良い物を持ち続けたいです」

Q10. 同じ時代を生きる10代に、メッセージをお願いします。

「やりたいことがあったら、すぐにやるのがいいと思います！　高校を卒業する前、ちょうどコロナウイルスの拡大が始まって、早めに帰国することになったんです。だから受験勉強を終えて、帰国前に行きたかった場所へ行くことはできなかったし、高校生活でいちばん大きいイベントである、プロムというダンスパーティに参加することもできなくて……。

そのときの悔しい経験があったから、私はやりたいことがあればすぐやるようにしています。やりたいことリストをつくるのも辞めました。今の世界の状況を簡単に変えることはできないからこそ、その中で、悔いのない時間を過ごせたらいいのかなと思います」