「気になる10代名鑑」の69人目は、Kaishさん(17)。いきなり人前で歌うことになった小学5年生のときから、音楽に没頭し、現在は、シンガーソングライターとして活動中。小学生のときの体験をきっかけに音楽にハマり、音楽とともに歩んできたKaishさんの創作のルーツについて、深堀りしてみました。
■Kaishを知る10の質問
Q1. プロフィールを教えてください。
「N高に通う高校2年生です。シンガーソングライターとして活動しながらバンドも組んで、音楽をやっています。演者としてだけでなく、N高の友達と、高校生のロックバンドを集めた『ハイスクールジャムロックフェス』の運営もしています」
Q2. 音楽活動を始めたきっかけは?
「アメリカに住んでいた小5のとき、母が参加していたウクレレ同好会のチャリティイベントでいきなり歌わされたことがきっかけです。老人ホームで、『カントリー・ロード(Take Me Home, Country Roads)』を歌ったんです。
たくさん褒めてもらえたし、中には泣いてくれる人もいて。音楽の凄さを肌で感じ、そのまま音楽にのめり込みました。ウクレレをきっかけにギターを弾くようになったり、仲間とバンドを組んで人前でパフォーマンスしたり、DTMで音楽を自主制作したりするようになりました」
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Q3. 楽曲はどうやってつくっていますか?
「僕は、短編映画のワンシーンのように、曲ごとのイメージがはっきり浮かぶんです。例えば、『西部開拓時代の中西部の街で……』みたいに、場所や景色、天気や時間帯などを思い浮かべて、ストーリーになるように断片的な画を頭の中で繋げていきます」
Q4. 影響を受けた音楽は?
「音楽が好きな家庭に生まれたので、日常的に音楽には触れていましたが、最初に衝撃を受けたのは『ONE OK ROCK』です。YouTubeでたまたま見つけて。その後、アメリカに住んでいたのもあって、ロック繋がりでウィーザーやニルヴァーナ、グリーン・デイ、フー・ファイターズなど、90年代のUSグランジを中心に、ロックを聴くようになりました。
それから、音楽を続けていくうちにジャズやファンク、フュージョンなども聞くようになりました。日本のバンドでは、SUPER BUTTER DOGが大好き。特に永積タカシさんのボーカルは、歌を練習するときの参考にしています」
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Q5. 普段はどんな友達と過ごすことが多いですか?
「僕が通っているN高には、自分のやりたいことがはっきりしていて行動力もあって、学校っていう枠を飛び出して、精力的に活動している友達が多いです。みんな考え方が自由なので、一緒にいて気が楽です」
Q6. 趣味はありますか?
「小さいときに北京に住んでいたこともあって、凧揚げが好きです。日本ではあまり見かけないんですけど、北京の公園には凧揚げガチ勢みたいなおじさんがいたりするんですよ(笑)。
頻繁にやるわけではないのですが、たまに凧揚げをすると、心が洗われます。それなりの広さがある場所ならどこでもできるので、ハイキングや釣りみたいに、わざわざどこかに行かなくても、手軽に自然と繋がれる感じが好きです」
Q7. 幸せや生きがいを感じる瞬間はどんなときですか?
「昔は暇なことが幸せだと感じていたんですけど、最近はごはんを食べるのを忘れちゃうくらい集中して、何かに追われるかのように曲をつくっているときが幸せです。
4月にバンドとして初の配信リリースを行う予定で、今はその楽曲を制作しています。ミックスとマスタリングをプロにお願いして、完全なパッケージとして世の中に出すんです。ドキドキすると同時に、日常的に作品をリリースしているプロの方が、どれほどすごいかを痛感しています」
Q8. 宝物を教えてください。
「去年買った、オーディオインターフェイスとスピーカーです。もちろんスキルがいちばん大事なんですけど、スキルが上がってくると機材のスペックが足りなくなってくるんです。
かなり高い買い物だったんですけど、僕は基本的に宅録・DTMで曲を作るので、いい機材を使うことは、正確な音像をつくるのには、欠かせないことなので、買って満足してます!」
Q9. 今後の展望・将来の夢は?
「夢は、いろいろな国の人と、音楽を通じて交流すること。海外展開っていうとハードルが高そうに感じられそうですけど、国籍とか関係なく、世界の人が自分の音楽にアクセスできる入り口を用意しておきたいっていう感覚です。
海外に友達がいるだけで、その土地がぐっと自分に近く感じられるじゃないですか。海外のアーティストさんとコラボしたりして、最終的には自分の音楽をきっかけに、日本に興味を持ってもらえるようになったら嬉しいな」
Q10. 同じ時代を生きる10代にメッセージをお願いします。
「中国とアメリカ、合わせて8年ほど海外に住んでいたのですが、日本に帰ってきたら、改めてすごく良いところがいっぱいあるなって気がついたんです。文化的な蓄積や音楽のレベルは、海外に全然劣らない。
それに、同世代で面白いことをしている人もいっぱいいるから、その熱量を日本の外にも届けたいと思っています。僕と一緒に、海外を視野に入れて、何かしたいという仲間が欲しいです。この記事を見た同じ10代の人、もしも興味を持ってくれたら、気軽に声をかけてください!」
■Kaishの今日のファッション
「3月になったので、春らしくまとめました! イメージしたのは、大好きなスナフキン。今日履いてるブーツは、学校のハロウィンイベントで、スナフキンの格好をしたときに買ったもの。けっこう気に入っちゃって、よく履いています」
■KaishのSNS
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Photo:Eri MiuraText:Ayaka ShinadaEdit:Takeshi Koh