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ヤバいヤツであり続けたい!時代の視点を形にする高校生起業家【中村凜・16歳】

ヤバいヤツであり続けたい!時代の視点を形にする高校生起業家【中村凜・16歳】

気になる10代名鑑」の58人目は、N高等学校に通う現役高校生で、起業家の中村凜さん(16)。自身が代表を務める会社でキャリアイベントや、ロックフェスを企画しています。どんな考えでイベントをやっているのか、活動の詳しい話や、ポリシーなどを聞いてみました。

■中村凜を知る10の質問

Q1. プロフィールを教えてください。

「N高に通う高校2年生で、イフネスエンターテイメントという会社の代表をしています。会社の主な事業は、高校生をはじめとする、若い世代のためのイベント開催。どんな工夫をすればイベントが面白くなるか、もっと注目してもらえるかを、高校生の視点から考えられる点が強みです。

今年の1月に開催された、高校生ロックバンドフェス『ハイスクールジャムロックフェス』で、企画からアーティストのブッキング、広報を担当しました。他にも、高校生のためのキャリアイベントの企画をしています」

 

Q2. 起業をした理由は?

「高1のころから、エンジニアとしていくつかのインターンに参加したんですが、それを通して、『社会経験ってすごく大事じゃん!』って気付いて。それをみんなにも知ってもらいたくて、高2のときに、高校生インターンを広めるためのサービスをつくりました。結果的にそのサービスはうまくいかなかったんですが、その経験と、学生団体とのつながりを活かせたらと思って、イベント会社を起業することになりました」

Q3. 企画したロックフェスについて教えてください

「高校に、ライブハウスでライブ活動をしている友達がいて、『コロナ禍でパフォーマンスの場が減ってしまった高校生バンドを集めて、なにかイベントをやりたい』と話したのがきっかけ。

下北沢のライブハウスやレコード会社の協力も得て、8組のバンドが集まりました。ありがたいことに、チケットもたくさん買ってもらえて、完売しましたし、音楽好きな高校生同士の交流の場になりました。僕個人としては、ホームページやSNSでの宣伝にも力を入れましたね」

 

Q4. 音楽以外のイベントについて、教えてください。

「今は教育庁主催のキャリアイベントの企画に携わっています。どうすればイベントを魅力的なものにできるか、興味を持ってもらえるかを、高校生の目線から考えています。

高校生が、就職やキャリアについて考えるとき、どうしても受け身になってしまうのが問題点だと思っていて。キャリアについての講演をただ聞くのではなく、僕自身が経験して、すごく有意義だったインターンシップのような、リアルな社会経験に近い体験にできたら、と思っています!」

Q5. 活動する中で学んだことはありますか?

「アイディアが生まれて、話が進んでいくときはワクワクしても、実行するとなると、現実として資金や責任のことが心配になり、つらいと感じることも多いですね。でも、頑張って向き合い続ければ、徐々にそのつらさにも慣れるし、成長していける。いまは、どこまで自分が変われるのか、楽しみにもなっています」

Q6.今後の展望は?

社会活動を行っている学生活動家の共同体を作りたいと考えています。社会にプラスの活動をしている学生たちが、ひとつの組織としてまとまれば、企業から資金を受けたり、企業とつながったりしやすくなるはず。学生団体に限らず、理念はあるけど、どう実社会にアプローチしたらいいか分からない、という学生は多いんです。そんな人たちのためのきっかけづくりができたらいいと考えています」

Q7. 活動するうえでのポリシーはありますか?

ヤバいヤツであり続けたい! よく学生団体の代表と交流する機会があるんですけど、すごい活動をしている人って、ちょっと話すだけで、本当に頭がいいなって思う。正直僕は、そこまで頭がいいタイプじゃないから、そんな人たちが見ていないようなニッチな部分に視点を向けていきたい。IQ的な頭の良さではなく、普通の人が思いつかないことができる“ヤバさ”を大事にしていきたいです」

Q8. 普段はどんな友達と過ごすことが多いですか?

明るくて、クリエイティブな友達と過ごしてます。算命学にハマって友達のことを占いまくっている友達や、サカナクションのライブ会場を3D空間で再現している友達、自分のことをヴァンパイアだと言って、誕生日に『血と薔薇の生誕祭』を開いた友達など、多方面でヤバい人が多くて(笑)。一緒に過ごすのが楽しいです」

Q9. 趣味はありますか?

「深夜のサイクリングです(笑)。近所にものすごくまっすぐで長い道路があって、決まってその道を行き来してます。ここ2年くらい続けてるんですけど、30分くらい自転車を漕いでいると、頭がスッキリして、考えが整理されるんです」

Q10. 同じ時代を生きる10代に、メッセージをお願いします。

謙虚さを大切にしましょう! よく10代は怖いものなしとか言われるけど、物事がうまくいっているときって、自信がつく一方で、プライドが高くなりがち。目の前のことに夢中で、自分の状態を把握しにくくもなります。でも、所属しているコミュニティを離れたり、もっと高いレベルの組織に参加したりすると、必ず壁にぶつかる。

そんなふうに、自分の無力さを感じたとき、まわりの人たちに支えてもらうためにも、謙虚さって大事だなと思うんです」

■中村凜の今日のファッション

ジャケット/used トップス/ZARA ボトムス/GU ブーツ/ZARA ヘッドフォン/ONKYO

「最近、部屋の模様替えをして、ニューヨークのブルックリン風に改造したんですよ。その影響で、ファッションもクラシックなものが気分なんです」

■中村凜のSNS

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Photo : Eri MIura
Text : Daiki Ido
Edit : Takeshi Koh

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Ayuka Moriya

エディター

1999年生まれ、秋田県出身。東京外国語大学 国際社会学部在学時よりライター・エディターとして主にインタビュー記事の執筆、ディレクションに携わる。Steenzでは、2021年ローンチ当初より「気になる10代名鑑」のコンテンツ制作を担当。

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