
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、国際美術展「TOKYO ATLAS」をご紹介します。
街中にアートを展開する国際美術展「TOKYO ATLAS」
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東京の湾岸エリアを舞台にした国際美術展「TOKYO ATLAS」が、2026年10月10日(土)から12月20日(日)まで開催されています。美術館ではなく、日常的な空間にあえて置かれたアートから何が見えてくるのでしょうか。
アイル品川やお台場公園などでの展示を紹介した現地レポートの前編から続く後編として、青海南ふ頭公園や、公園の地下駐車場に展開されているアートを中心に紹介していきます。
ヤギが取り持つ未来のコミュニケーション/青海南ふ頭公園
東京湾に沿って広がる青海南ふ頭公園。東京国際クルーズターミナルや、大井コンテナふ頭などが隣接し、大きな船やクレーンがダイナミックな光景を作り出すエリアです。
ここで展開されているのは、「ヤギの目」というアートプロジェクト。とは言っても、目に入ってくるのはヤギが海辺の公園で草を食んでいる姿です。
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実は東京藝術大学の小沢剛研究室を中心とした学生や教員、地域住民有志などによるプロジェクトで、ヤギと共に生活をしていく中で起こる表現やものづくり、コミュニティについて考えていくもの。

どことなくユーモラスな姿のヤギを見れば「かわいいね」「ジャンプした!」などの会話が発生したり、ヤギの絵を描いてみたりと、何がしかの動きが発生します。そうした中で、人と地域の関係がゆるやかに結び直される場をつくっていくアートプロジェクトになっています。飼育場所の柵や屋根などの素材はほぼ買わずに自作してきたものばかり。
この作品を見た時の自分の心の動きや、周りの人との関係の変化を考えてみてくださいね。なお、ヤギを脅かしたり紙を与えたりしないようにしてください。
このエリアでは、他にハルーン・ミルザのサウンドインスタレーションや竹岡雄二の展示などを体験することができます。
※天候や体調などの理由に寄り、ヤギが不在の場合もあります。
謎の地下空間に浮かび上がるアートたち/地下駐車場(青海南ふ頭公園内)

地下駐車場入り口。徒歩で入ること自体が非日常体験になっている
青海南ふ頭公園にほど近い地下駐車場も展示場所となっています。こちらは、とある都市計画に伴い先行してつくられた地下駐車場だったのですが、その計画が中止となったために、駐車場としての利用がされないまま眠っている施設です。普段は入れない暗闇の中に、アートが複数展示されています。

「Traffic」(2026) カウィター・ワッタナチャヤクーン
立ちはだかるように現れるスクリーンに映るのは、カウィター・ワッタナチャヤクーンの新作展示「Traffic」。映像をよく見ると、誰もいない地下駐車場を女性がミラーを持って歩いています。鏡に映る空間には車が走っており、もし、この空間が駐車場として利用されていたら、を想起させます。訪れることのなかった未来、または利用されているパラレルな世界線を思わせる展示は、異世界のような浮遊感をもたらします。

「I was once the sea」(2026) ムハンナド・ショノ
地下駐車場の奥へと歩いていくと登場するのは砂の造形。ムハンナド・ショノによる 「I was once the sea」です。開催直前にこの場所で作成された新作アートで、砂を主な材料としています。
元は海の下にあった地下駐車場。「一度も人が住んだことのない場所は記憶を宿すことができるのか」という問いにより生まれた作品であり、答えを感じるのは鑑賞者自身。波やサンゴのような複層的な形から何を感じるでしょうか。それは誰の記憶でしょうか。
他にもケイティ・パターソン氏や篠田太郎氏などのアートが設置されています。このエリアの入場には事前予約が必要です。
関連企画「座標」も要チェック/WHAT MUSEUM

「Suspensions」(2026)大原崇嘉
国際美術展「TOKYO ATLAS」関連企画として、同日程で、「座標:東京都による支援作家たちの現在地」が天王洲のWHAT MUSEUMで開催されます。
東京都が支援してきたアーティストやキュレーターを中心とした企画で、実験的なアートや若手アーティストの作品が多く集まっています。それぞれの活動の軌跡と現在地が「TOKYO ATLAS」とどのように交わっているのでしょうか。
国際美術展「TOKYO ATLAS」で芸術の秋を楽しもう!
最先端にいるアーティストたちの作品を無料で見られる国際美術展「TOKYO ATLAS」(体験イベントは一部有料)。広いエリアにまたがっているので、なかなか一度に全てを見て回るのは難しいですが、12月20日(日)までと長めの期間が設けられているため、何回も見に行くことができます。ぜひ、芸術の秋を楽しんでくださいね。
Text:Itsuki Tanaka






