
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、ひとりの中学生が未来からやってきた自身とともに自身の性と向き合う青春コメディ映画『となりのとらんす少女ちゃん』をご紹介します。
漫画『となりのとらんす少女ちゃん』が注目キャスト・監督により映画化!
現代のトランスガールを等身大で描き、SNS上で大きな共感を呼んだ短編漫画集『となりのとらんす少女ちゃん』。映画『となりのとらんす少女ちゃん』は、短編漫画集収録作のひとつ「未来から来たとらんすちゃん」を、自身もバイセクシュアルであることを公表している東海林毅監督が映画化した作品です。

©2026 みのむしフィルム
主なキャストには、性別適合手術をテーマとした映画『ブルーボーイ事件』で主役を務めた、トランスジェンダー当事者の中川未悠さん、NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』などに出演した髙橋蒼太さん、タレント・実業家などマルチに活躍するはるな愛さんらが名を連ねています。
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また、タイトルを原作のままではなく「となりの~」としたことには、トランスジェンダーの人々を特別扱いせず、もっと日常的で身近な存在であることを伝える意図が込められているそうです。
※トランスジェンダー:生まれたときに割り当てられた性別と、自身が認識している性別が一致しない人のこと。
「未来のわたし」との対話から自分らしさを探す

©2026 みのむしフィルム
作品の舞台は情緒あふれる大阪の下町。整骨院を営む母とふたりで暮らす中学生・棚木ユウタは、未来からやってきた自分自身であるトランスガール・棚木ユウカと出会います。そしてユウカとともに、毎日の学校生活や部活、家族との関わりといった日常生活を軸に自身の性と向き合うことになるのです。

©2026 みのむしフィルム
本作のポイントは、セクシュアルマイノリティを扱う作品では社会で直面する困難にフォーカスされることが多い中、その手前にある思春期の揺らぎを含めたリアルな苦悩や葛藤がていねいに描き出されていることにあります。
そして、コメディタッチを取り入れながら、ステレオタイプ化されがちなトランスジェンダーの多様性を表現。当事者だけではなく、自分らしさを探している人や他者との違いに悩む人にもきっと大きなヒントをもたらしてくれる作品といえるでしょう。
監督メッセージが到着!

©2026 みのむしフィルム
ここで、読者のみなさんに向けて届いた監督メッセージをご紹介します。
「『自分はたぶんセクマイだ』と気づいている君へ。
おめでとう!君は『世界を別の視点で見る』スキルの持ち主です。『少数派』の君は、この世界には『普通』なんて無くて、千差万別な人々がパズルのように複雑に組み合わさっていることを身をもって理解できるはずです。複雑な世界を複雑なまま受け入れるのって実はけっこう難しいんだけど、君らはそれをとてもうまくできる可能性を秘めています。ただしそのスキルを人生に活かせるのはもう少し先のことかも。
むしろ今は『自分は親や友達と違う。本当の自分を知られたら嫌われるかも?』そんな不安で毎日押し潰されそうになっているかもしれない。周りに相談できる大人や友人がいたら勇気を出して話しかけてみて欲しい。
ひとりで悩むしかないなら何か夢中になれるものを探してそこに逃げ込んでやりすごそう。小説や漫画、映画、音楽なんだっていい。それは君の心を守ってくれるかもしれないし、逃げた先で仲間と出会うかもしれない。もしそこで僕と会ったら、その時は仲良くしてくれたら嬉しいです。
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一方『自分はセクマイではない』と感じている君。
君はとてもラッキー!だって余計な悩みを抱えずに済むんだから。だけど残念な面もある。『多数派の人』は、何かきっかけがないと自分と違う『少数者』の存在に気がつけない。これは世界を片側からしか見ていないということで、とても勿体ない。だから多数派の自覚がある人は少数派の友人のことをよく知って受け入れてほしい。受け入れなくても良いじゃん?と思うかもだけど、自分と違う人間を受け入れないという事は、最後はどんどん自分一人になって孤独に近づいてゆくということ。そんなの寂しいじゃない?」
セクシュアルマイノリティは「特別な人」じゃない

©2026 みのむしフィルム
トランスジェンダーを含むセクシュアルマイノリティは、人口の約3%〜10%程度といわれており、クラスメイトが仮に30名であれば数人は該当します。決して特別な存在ではなく、それぞれに悩みや葛藤を抱える身近な人間のひとりなのです。そんな当たり前のことを、登場人物たちの日常や葛藤を通して教えてくれる本作。自分らしさを探すすべてのティーン必見の1本を、ぜひお見逃しなく。
『となりのとらんす少女ちゃん』概要
11月7日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開
キャスト:中川未悠、髙橋蒼太、竹内大騎、寺山武志、石坂大志、久留飛雄己、田仲ゆら、水野阿修羅、イシヅカユウ(声)、はるな愛
原作:とら少『となりのとらんす少女ちゃん』より「未来から来たとらんすちゃん」(在野社)
脚本・監督・プロデューサー:東海林毅
2026年|日本|72分|1.33:1|Color|Stereo|DCP ©2026 みのむしフィルム
公式サイト:https://www.tonatoramovie.com/
Text:Kagari






