
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、日本初のハラスメント裁判に着想を得た映画『ファーストボイス』をご紹介します。
「ハラスメント」の概念がまだ存在しなかったバブル期の日本
映画『ファーストボイス』は、日本初のハラスメント裁判に挑んだ女性たちの物語を、実話に着想を得て描いたリーガルエンターテインメント。
職場でハラスメントを受け退職に追い込まれた上原恵(ファーストサマーウイカ)が、弁護士・朝日道子(綾瀬はるか)の元へ相談に訪れるところから物語ははじまります。時代は、「女性は職場の華」とされ、専業主婦も多かったバブル期。ハラスメントという概念が確立されていなかった中で、ふたりは周囲のさまざまな人たちを巻き込みながら法廷で声をあげ、そのうねりは世間にも一石を投じます。

©2026「ファーストボイス」製作委員会
そもそも、日本でビジネスの場面におけるハラスメント防止が広く当たり前となったのは、1997年の男女雇用機会均等法改正以降のこと。本作のキャッチコピー「常識に意義あり!」にも示されているように、現代におけるハラスメントへの常識は、かつては常識ではなかったのです。
福岡セクシュアル・ハラスメント裁判とは

©2026「ファーストボイス」製作委員会
作品の着想のもととなったのは、日本初のセクハラ裁判「福岡セクシュアル・ハラスメント裁判」です。
原告となった女性は、職場で言葉によるセクハラを受けたのち退職へ追い込まれ、1989年に匿名で福岡地裁へ提訴しました。1992年に全面勝訴となり、企業へセクハラ防止を義務付けるセクハラ防止ガイドラインが整備されるきっかけのひとつとなりました。
華やかなファッションにも注目
女性たちの権利向上に奮闘する主人公たちに、共感したり、ハラハラしたりと見ごたえたっぷりのストーリー展開が魅力の本作。社会的なテーマを扱う一方で、ボディコンスーツ、ソバージュヘア、カラフルなアイシャドウや口紅など、エキストラを含めた登場人物たちの華やかなファッションも作品の重要な要素のひとつです。制作チームは「バブル絶頂期のパワフルなファッションに思いを馳せながら、その元気さの裏側には、尊厳を踏みにじられていた人がいた。時代の陰影を捉えるためにも、華やかなファッションを映し出すことは極めて重要だった」と述べています。

©2026「ファーストボイス」製作委員会
ラストの口頭弁論のシーンで朝日が身にまとうのは、作品のメインビジュアルにもなっている真っ赤なスーツ。その赤色に込められた意味が明かされる場面にも注目です。
先人たちの歩みに思いをはせ、勇気をもらえる1本

©2026「ファーストボイス」製作委員会
ハラスメント対策や啓蒙が進んでいる一方で、世の中にはまだまだ苦しんでいる人々が多く存在している現実もあります。ぜひスクリーンで、先人たちの歩みに思いをはせながら、勇気をもらってみませんか。
『ファーストボイス』概要
出演:綾瀬はるか
ファーストサマーウイカ、松本穂香
峯村リエ、山田真歩、工藤阿須加、水川かたまり(空気階段)/ 鈴鹿央士、迫田孝也、酒向芳
木村多江、筒井道隆
監督:前田 哲 脚本:橋本裕志 音楽:富貴晴美
製作:「ファーストボイス」製作委員会 配給:松竹/ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/firstvoicemovie/
Text:Kagari






