
「気になる10代名鑑」1375人目は、若菜さん(17)。 高校生の運営するビジネスコンテスト「VentryX」の運営に携わっています。その軸には幼少期の留学生との交流やアメリカ留学を経て感じた「多文化共生」があると話す若菜さんに、当時のエピソードや大切にしていることについて聞きました。
若菜を知る5つの質問

Q1. いま、いちばん力を入れている活動は?
「高校生が主体となって運営するビジネスコンテスト『VentryX』の運営をしています。企画の立案から広報などの仕事のほかに、審査員として参加者のビジネスプランにフィードバックをすることもあります。
実はわたし自身も、以前このコンテストで最優秀賞をもらって。新しい視点や人との出会いに大きな刺激を受けたので、今度は提供する側として、同世代の成長を支えています。
運営チームでも『異なる意見を否定せず、ひとつでも多く取り入れる』という姿勢を徹底していて。わたしは、特にこれまで留学で肌に感じた多文化共生を思い出しながら、運営にも取り入れています」
Q2. 活動を始めたきっかけは?
「きっかけは、小学校低学年のときに、母が勤務するインターナショナルスクールを通じて、シエラレオネやリビアからの留学生を数週間、家庭で受け入れたことです。
そこで聞いた話は、当時のわたしにとって衝撃的でした。シエラレオネの女性から聞いた『中学を卒業したら、みんな結婚や出産で学び続けられない』という現実や、リビアの留学生が、『爆撃から逃れる生活のあとに日本で過ごす時間は幸せだ』と笑顔で語る姿に、自分の知らない世界の広さを思い知らされました。
この体験から、『英語を話せれば世界の誰とでもつながれる』という思いが芽生え、国際社会や多文化共生に関心を持つようになりました」

Q3. 活動をする中で、印象的だった出会いは?
「高校1年生のときに行った、アメリカのテキサス州ダラスへの留学での出会いです。渡航前はアジア人差別を不安に感じていましたが、現地ではインド人、中国人、メキシコ人などさまざまなルーツの人々が当たり前のように共生しており、わたしに対しても、日本人というよりかはひとりの人間として普通に接してくれたことが、何よりも驚きであり、喜びでした。
特に心に残っているのは、日常的に些細なことでもお互いを褒め合う文化です。『洋服がかわいいね』『その髪型いいね』と声をかけ合う習慣が、知り合いゼロからスタートした私の自己肯定感を高め、友達づくりの助けになりました。なかでもダンスの授業は、言葉の壁を超えて心の距離を縮めることができ、かけがえのない仲間ができました」
Q4. 活動をするうえで、大切にしていることは?
「置かれた環境を言い訳にせず、その場で調整しながら成長し続けることです。留学前は消極的で自分の意見を言うのが苦手でしたが、ポジティブな現地の人たちに囲まれ、自分がいかに恵まれているかを再認識したことで、常に前向きに行動する姿勢が身につきました。
母から幼いころから言われ続けてきた『人生は一度きりだから、やりたいことはやっておいたほうがいい』という言葉も、わたしの原動力になっています。現在の運営チームでも、異なる意見を否定するのではなく、多様な価値観を尊重し、ひとつでも多くの視点を取り入れることを意識しています」

Q5. 将来の展望は?
「異なる背景を持つ人たちが、お互いの違いを理解し、尊重しながら共生できる社会の実現に貢献したいです。
留学中に人種や国籍に関係なく受け入れてもらった経験があるからこそ、誰もが安心して自分の人生を大切にできる仕組みをつくりたいという強い願いがあります。
今後は行政への関与なども視野に入れながら、多様な人々が手を取り合い、ポジティブに挑戦し続けられる未来を目指して歩んでいきたいです」

若菜のプロフィール
年齢:17歳
出身地:神奈川県
所属:VentryX
趣味・特技:写真を撮る、旅行
大切にしている言葉:人生は一度きり、失敗を恐れず挑戦し続ける
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Photo:Nanako Araie
Text:Selna Iwasa






