
世の中にあふれる情報から、10代が知っておくべき話題をお届けする「Steenz Breaking News」。今日は、マサイ族のインフルエンサーについて紹介します。
スマホを持っていても課題は充電環境
アフリカの先住民族のひとつであるマサイ族。ケニア南部からタンザニア北部にかけてのサバンナに暮らし、牧畜を生業として暮らしてきた人々です。
デジタル化とは遠いイメージがあるマサイ族ですが、実際はどうなのでしょうか。マサイ族である筆者の友人に聞いてみると、50人ほどで形成される彼の集落では、スマートフォンを持っているのは彼のみということでした。

ただ、マサイ族は全員が放牧を生業としているわけではありません。中には定住生活をしたり、街で仕事に就いたりする人もおり、そうした人々はスマートフォンを持っていることが多い、と話してくれました。
一部ではデジタル化が進みつつあるマサイ族ですが、課題もあると言います。彼の暮らす地域ではインターネット環境の整備が進んできたそうですが、電気が通っておらず、充電環境がありません。そのため、スマートフォンの充電をするために、週に一度だけ街へ出るのだそうです。
マサイ族が文化を自ら発信
近年は、SNSでの発信をおこなうマサイ族のインフルエンサーもいます。
中でも有名なのは、Instagramで1000万人以上規模のフォロワーをもつタンザニア出身のKili Paulです。彼はマサイ族の伝統衣装のマサイシュカを身につけながら、インドの言葉でリップシンクやダンスをする動画で注目を集めました。「マサイ族×インド」という珍しい組み合わせに、世界で最も人口の多いインドで人気が爆発し、知名度が上がったと言われています。
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続いて、InstagramとTikTokで合計50万人以上のフォロワーを持つタンザニア出身のMaasai Boysは、若いマサイ族の男性で構成されるグループです。彼らは村での暮らしの様子をはじめ、放牧、伝統儀式、村の人々に価値観について聞くコンテンツなどを発信しています。特に人気を博しているのは「初めて〇〇してみた」シリーズで、初めてフライドチキンやピザを食べる様子などが話題になっています。
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デジタル化による恩恵は少数民族にも
少数民族におけるデジタル変容については、文化が商品化されているといった指摘もあります。しかし、デジタル化やスマートフォンの普及による恩恵は、都市部の人々だけでなく、いまや少数民族にとっても広がっています。放牧を生業とする人が多いマサイ族にとって、観光業は重要な収入源のひとつです。スマートフォンやSNSの普及は、こういった観光業の発展を後押しする可能性も。さらに、SNSによる広告収入やイベント出演など、これまでになかった収入を得る機会にもつながっています。
今後、デジタル社会の発展によって、少数民族の人々が自分たちの暮らしや文化を世界へ発信する機会はさらに増えていくと考えられます。わたしたちも、これまで知る機会の少なかった彼らの日常や文化に触れ、より身近に感じられるようになるかもしれません。
Text:Hao Kanayama






