
「気になる10代名鑑」1331人目は、浜岡希実さん(19)。被爆者の体験を語り継ぐ「被爆体験伝承者」として活動しながら、東京大空襲・戦災資料センターのガイド活動にも取り組んでいます。被爆地出身ではない立場から活動を続ける浜岡さんに、その思いや平和について語り継ぐことへの考えを聞きました。
浜岡希実を知る5つの質問

Q1. いま力を入れている活動について教えてください
「被爆者の体験を語り継ぐ、被爆体験伝承者の活動です。広島で被爆された飯田國彦さんのお話を受け継ぎ、講話を開くための研修に参加しています。
また、最近は東京大空襲・戦災資料センターのセンターガイド研修にも参加していて、戦争や平和について考えるきっかけを広げられるようにさまざまな活動に取り組んでいます」
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Q2. 活動を始めたきっかけは?
「高校生のころ、核兵器廃絶を求める署名活動をおこなう『高校生一万人署名活動』に参加したことです。活動を通して長崎を訪れた際に、被爆者の体験を受け継いで語る『被爆体験伝承者』の講話を聞き、その存在を知りました。
その後、大学生になって、身近で唯一の戦争体験者だった曽祖母が亡くなりました。戦争体験を直接聞ける時間には、限りがあると実感して。『いましかできないことをしたい』という思いから、被爆体験伝承者の研修に応募しました」
Q3. 活動の中で、悩みがあれば教えてください。
「被爆者の人たちのお話を聞く中で、いちばん悩むのは、つらい記憶にどこまで踏み込んでよいのかということです。
ご家族を亡くされた経験など、とても苦しい記憶に触れる場面も多く、質問をすることでまた思い出させてしまうのではないかと葛藤することがあります。
なので、相手を傷つけないように言葉を慎重に選びながらも、まずは当時の暮らしや好きだったものなど、その人自身について知ることを大切にしています。その上で、『いま聞かなければ、もう聞けなくなってしまうかもしれない』という思いを持ちながら、一つひとつの対話と向き合っています」

Q4. 最近、新しく始めた挑戦はありますか?
「東京大空襲・戦災資料センターのガイドとして活動するために研修に参加しています。
広島や長崎だけでなく、自分が暮らす関東にも戦争の歴史があることを知り、身近な地域の戦争体験についても学びたいと思ったことがきっかけでした。
高校時代の署名活動では、被爆地とそれ以外の地域との平和への関心の差を感じることがあって。長崎や広島では平和活動への関心が高く、多くの署名が集まっていた一方で、地元の神奈川では活動自体を知らない人も多く、関心を持ってもらう難しさを感じていました。
だからこそ、被爆地ではない地域から平和について伝えることにも意味があると思っています。今後は、資料館でのガイドや出前授業などを通して、戦争の記憶をより身近に感じてもらえる存在になりたいです」
Q5. 将来の展望は?
「今後も、被爆体験や戦争の記憶を語り継ぐ活動を続けていきたいと思っています。被爆者の高齢化が進む中で、体験を直接聞ける時間は限られているからこそ、その思いや記憶を次の世代へつないでいくことが大切だと感じています。
また、いまは戦争や平和について話すこと自体が、どこかタブーのように感じられる場面もあると思います。でも、本当は多くの人が『戦争は嫌だ』『平和であってほしい』と感じているはずです。だからこそ、伝承者になることだけが平和活動ではなく、『こういう話を聞いたんだけど、どう思う?』と日常の中で気軽に話せる社会になってほしいです」

浜岡希実のプロフィール
年齢:19歳
出身地:神奈川県
所属:東京都市大学、被爆体験伝承者、東京大空襲・戦災資料センターガイド、高校生1万人署名神奈川OP
趣味: カメラ、音楽鑑賞
特技:トロンボーン
大切にしている言葉:初心忘るべからず
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Photo:Nanako Araie
Text: Yuka Miyazaki






